解説中国-危険化学品安全法

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法令の情報時期:2025年12月 公布版 ページ作成時期:2026年06月

目的

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本法は、以下の事項を目的として制定されている。

■ 危険化学品の安全管理を強化し、事故を予防・減少させること。

■ 人民の身体の健康、生命および財産の安全を保障すること。

■ 生態環境を保護すること。

概要

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本法は、中国国内における危険化学品の生産、貯蔵、使用、経営(販売)、および輸送の安全管理を包括的に規定する法律である。

ここでの「危険化学品」とは、毒害、腐食、爆発、燃焼、助燃などの性質を持ち、人体や施設、生態環境に危害を及ぼす劇毒化学品やその他の化学品を指す。

国家は危険化学品目録管理制度を確立しており、応急管理部門が工業・情報化、公安、生態環境等の部門と協力して目録を確定・公表する。事業者は、安全リスクの分級管理、隠れた危険の排査、安全生産の標準化および情報化建設を行う義務を負い、主要責任者はその安全管理に対して全面的に責任を負わなければならない。

本法は2025年12月27日に採択され、2026年05月01日から施行されている。

適用除外(対象外・猶予・免除等)

適用除外

■ 廃棄された危険化学品の処置:廃棄危険化学品の処置については、生態環境保護に関連する法律・行政法規および国家の規定に従い執行される(第一章:第2条)。

■ 特定の物品・用途:民用爆発物品、花火・爆竹、放射性物品、核能物質、および国防科研生産に使用される危険化学品の安全管理には、本法は適用されない(第十章:第121条)。

■ 燃ガスの安全管理:燃ガス(都市ガス等)の安全管理について他の法律・行政法規に定めがある場合は、その規定に従う(第十章:第121条)。

■ 特種設備:危険化学品の容器が「特種設備」に該当する場合、その管理は特種設備安全法に従う(第十章:第121条)。

事業者が注意すべき内容

本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。
ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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全般的な義務および管理要件

■ 全員安全生産責任制:危険化学品を扱う単位は、全員安全生産責任制を実施し、安全リスク分級管理と隠れた危険の排査・是正措置を講じなければならない(第5条)。

■ 従業者への教育と資格:従業者に対して安全教育・訓練を実施し、合格した者のみを従事させなければならない。資格が必要なポストには、適切な資格を持つ人員を配置する義務がある(第5条)。

■ 重大危険源の管理:重大危険源に該当する施設については、登記・建標を行い、定期的な測定、評価、監視を実施しなければならない(第13条)。また、数量や管理責任者の情報を地元の応急管理部門等へ届け出る必要がある。

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生産、貯蔵および建設に関する要件

■ 安全審査の受審:危険化学品の新設、改修、増設を行うプロジェクト(建設項目)は、応急管理部門による安全条件審査および安全施設設計審査を受けなければならない(第23条、第26条)。

■ 安全生産許可:危険化学品生産企業は、生産を開始する前に「危険化学品安全生産許可証」を取得しなければならない(第30条)。

■ 安全データシート(SDS)とラベル:生産・輸入企業は、製品と合致する中国語のSDSを提供し、包装上に中文化学品安全ラベルを貼付、印刷、または付記しなければならない(第31条)。新たな危険有害性を発見した場合は直ちに公告し、SDS等を修正しなければならない。

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設備および作業場所に関する要件

■ 自動制御・監視システム:生産・貯蔵企業は、国家基準に基づき自動制御システムおよび安全計装システムを装備し、安全リスク監視・警報システムを政府部門とネットワーク接続しなければならない(第36条)。

■ 作業場所の安全施設:特長に応じた監視、通風、防火、防爆、防毒等の安全施設を設置し、定期的なメンテナンスを行わなければならない。また、通信・通報装置を設置し、正常な動作を維持する義務がある(第37条、第38条)。

■ 安全評価の実施:生産・貯蔵企業は、3年ごとに安全評価を実施し、報告書を地元の応急管理部門へ届け出なければならない(第39条)。

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劇毒化学品および使用・経営に関する要件

■ 流向の記録と防犯:劇毒化学品や易制爆危険化学品の生産・貯蔵単位は、その品種、数量、流向を如実に記録しなければならない(第40条、第41条)。また、専用倉庫での保管、二人による受取・保管制度(双人収発、双人保管)を徹底しなければならない。

■ 安全使用許可:特定の危険化学品を規定数量以上使用する化学企業は、危険化学品安全使用許可証を取得しなければならない(第48条)。

■ 経営(販売)許可:危険化学品の経営(倉儲経営を含む)を行う企業は、原則として危険化学品経営許可証を取得しなければならない(第53条)。

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将来的に事業者へ影響を及ぼすと思われる内容

■ 全生命周期の情報化管理:政府は危険化学品に対して電子標識を付し、全生命周期の情報化管理と監視を強化する方針であるため、事業者はデジタル管理への対応が求められる(第11条)。

■ リスク警告と監督:化工園区等における動的監視やリスクモニタリングが強化され、評価結果によっては生産停止や移転を命じられるリスクがある(第17条、第29条)。

注目定義

目次

※各条項のタイトルは内容に基づき当社で仮設定

第一章 総則
第1条:立法目的
第2条:適用範囲
第3条:危険化学品の定義と目録
第4条:管理の基本方針
第5条:事業者の安全管理義務
第6条:生産・使用・営業(取扱)の禁止制限
第7条:各部門の監督管理職責
第8条:監督検査措置
第9条:協調メカニズム
第10条:通報制度
第11条:情報化管理の推進
第12条:先進技術の奨励
第13条:重大危険源の管理義務
第14条:安全知識の宣伝普及
第15条:表彰・奨励

第二章 計画と配置
第16条:総合計画と合理的配置
第17条:化学工業団地(化工園区)の認定と管理
第18条:建設項目の団地入居原則
第19条:団地の安全リスク評価
第20条:安全距離の確保
第21条:輸送拠点の計画
第22条:特定施設・区域との安全距離

第三章 生産及び貯蔵の安全
第23条:建設項目の安全条件審査
第24条:三同時(同時設計・施工・稼働)の原則
第25条:安全施設設計の責任
第26条:安全施設設計の審査
第27条:施工および検収(竣工検査)の責任
第28条:輸送パイプラインの管理
第29条:責任者・管理員の能力要件
第30条:安全生産許可証の取得
第31条:SDSおよびラベルの提供義務
第32条:包装の規格・要件
第33条:包装物・容器の許可と検査
第34条:安全リスクのレベル別管理(分級管理)
第35条:プロセス安全管理制度
第36条:自動制御と監視システム
第37条:作業場所の安全施設設備
第38条:通信・警報装置の維持
第39条:安全評価の定期的実施
第40条:劇毒化学品等の流通経路の記録
第41条:専用保管場所と管理制度
第42条:出入庫の確認および記録
第43条:保管場所の安全施設検査
第44条:新技術開発の安全管理
第45条:事業転換・生産停止時の処置義務

第四章 使用の安全
第46条:使用事業者の監督管理
第47条:安全使用の条件と規程
第48条:安全使用許可の対象
第49条:安全使用許可の条件
第50条:安全使用許可の申請手続き
第51条:SDS等の従業者への周知
第52条:生産・貯蔵規定の準用

第五章 経営(営業・取扱)の安全
第53条:営業(取扱)許可制度
第54条:営業企業の具備条件
第55条:営業許可の申請手続き
第56条:貯蔵規定の遵守と小包装制限
第57条:販売時のSDS提供義務
第58条:劇毒・爆発物前駆体の購入資格
第59条:劇毒化学品購入許可の手続き
第60条:販売時の資格確認義務
第61条:販売・購入情報の記録と届出
第62条:購入品の転譲制限
第63条:インターネット販売の禁止

第六章 輸送の安全
第64条:危険物輸送規定の遵守
第65条:輸送許可と運送人の制限
第66条:輸送従事者の資格認定
第67条:輸送時の安全防護措置
第68条:輸送車両の技術条件と標識
第69条:護送員(同行監視員)の配置とリアルタイム監視
第70条:通行制限区域への進入許可
第71条:道路輸送通行証の手続き
第72条:輸送中の事故・紛失報告
第73条:船舶輸送の安全条件
第74条:内陸水路(河川)輸送の禁止制限
第75条:内陸水路輸送の分類管理
第76条:内陸水路輸送船舶の要件
第77条:内陸水路輸送の包装および数量制限
第78条:内陸水路の埠頭・停泊位置の安全要件
第79条:内陸水路の港湾進出の報告制度
第80条:船舶の警告標識と水先案内義務
第81条:水源地・自然保護地の保護
第82条:荷送人の義務と内容説明
第83条:普通貨物への混入禁止
第84条:鉄道・航空輸送の準用規定

第七章 危険化学品の登記
第85条:登記制度の目的
第86条:生産・輸入企業の登記義務
第87条:登記免除の対象
第88条:登記情報の共有
第89条:新化学物質環境管理登記との関係

第八章 事故時の緊急対応(応急救援)
第90条:政府による緊急時対応計画の策定
第91条:事業者による緊急時の備えと対応チーム編成
第92条:団地・専門対応チームの能力強化
第93条:事故発生時の救助・報告義務
第94条:緊急時の退避権限
第95条:政府による緊急処置措置
第96条:関連機関の技術指導協力
第97条:情報の統一発表

第九章 法律責任(罰則)
第98条:禁止物質取り扱いへの罰則
第99条:建設審査違反への罰則
第100条:無許可活動への罰則
第101条:SDS・ラベル・配管等運営違反への罰則
第102条:包装容器不備への罰則
第103条:重大危険源・安全評価等の不備への罰則
第104条:劇毒化学品・爆発物前駆体の管理・記録違反への罰則
第105条:事業閉鎖時の不適切処置への罰則
第106条:無資格調達(購入)への罰則
第107条:無資格販売・個人への販売への罰則
第108条:無許可輸送への罰則
第109条:輸送従事者資格・荷役等違反への罰則
第110条:不適切な委託・禁止区域輸送等への罰則
第111条:過積載・車両不備・進入許可違反等への罰則
第112条:警告標識・報告義務違反への罰則
第113条:交通事故における責任
第114条:輸送管理・緊急時対応計画の不備への罰則
第115条:水路輸送保険等の違反への罰則
第116条:許可証の偽造・貸与等への罰則
第117条:事故時の救助・報告義務違反および賠償責任
第118条:公務員(行政担当者)の不作為責任
第119条:公務員(行政担当者)の職権濫用責任
第120条:治安管理処罰および刑事責任

第十章 附則
第121条:他法令との適用関係および適用除外
第122条:輸出入管理の原則
第123条:無主物(所有者不明物品)の処置
第124条:危険特性未確定物質の鑑定
第125条:港湾区域の管轄区分
第126条:軍隊・武装警察の管理
第127条:施行日

基礎情報

法令(現地語)

中华人民共和国危险化学品安全法

法令(日本語)

危険化学品安全法

公布日

2025年12月27日

所管当局

複数部門による共同管理

  • 応急管理部門
  • 公安機関
  • 市場監督管理部門
  • 生態環境主管部門
  • 交通運輸主管部門(鉄道監督管理部門、民間航空主管部門、郵政管理部門を含む)
  • 衛生健康主管部門
  • 自然資源主管部門
  • 工業・情報化主管部門
  • 税関(海関)

作成者

株式会社先読

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