| 法令の情報時期:2019年7月 統合版 | ページ作成時期:2026年07月 |
目的
本指令は、以下の事項を目的としている。
■ 仮設又は移動式建設現場における安全および健康に関する最低要件を定めること。
■ 労働安全衛生枠組み指令(89/391/EEC)の枠組みの中で、建設現場特有のリスクから労働者を保護すること。
概要
本指令は、建設工事や土木工事が行われる現場において、発注者、プロジェクト管理者、および雇用主が遵守すべき安全基準を規定している。
■ 背景:労働安全衛生枠組み指令(89/391/EEC)の第16条(1)に基づく「第8の個別指令」である。
■ 定義:「仮設又は移動式建設現場(建設現場)」とは、建築工事や土木工事が行われるあらゆる場所を指し、その非限定的なリストは附属書Iに示されている。
■ 主な構成要素:発注者(クライアント)、プロジェクト管理者、自営業者、および設計段階・施工段階それぞれの安全衛生コーディネーターの役割と義務が定められている。
■ 施行時期:加盟国は1993年12月31日までに本指令を遵守するための国内法を施行しなければならなかった。
適用除外(対象外・猶予・免除等)
法令全体の適用から除外となる対象は、採掘産業における掘削および抽出作業である。
事業者が注意すべき内容
| 本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。 ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |
コーディネーターの選任と計画の策定(第3条)
■ 複数の請負業者が存在する建設現場では、発注者またはプロジェクト管理者は設計段階および施工段階の安全衛生コーディネーターを選任しなければならない。
■ 特定のリスク(附属書II参照)や事前通知が必要な工事を含む場合は、建設現場の設置前に安全衛生計画を作成させなければならない。
■ 工事期間が30作業日を超え、かつ同時に20人以上の労働者が従事する場合、または総作業量が500人日を超える場合は、着工前に当局へ事前通知(附属書III参照)を行い、現場に掲示しなければならない。
設計・準備段階における一般原則(第4条、第5条)
■ プロジェクト管理者(または発注者)は、設計・準備段階において、同時または連続して行われる作業の計画や期間の見積りにあたり、枠組み指令(89/391/EEC)の予防原則を考慮しなければならない。
■ 設計段階のコーディネーターは、安全衛生計画の策定や、将来の保守作業等で考慮すべき情報を含むファイルを作成しなければならない。
施工段階における義務(第6条、第8条)
■ 施工段階のコーディネーターは、雇用主や自営業者が予防原則を一貫して適用し、必要に応じて安全衛生計画に従うよう調整しなければならない。
■ 現場の整理整頓、資材の扱い、設備の点検、廃棄物の除去、および現場周辺の産業活動との調整など、具体的な安全管理項目を遵守しなければならない。
■ 権限のある者のみが現場に立ち入るよう、必要な措置を講じなければならない。
雇用主の義務(第9条)
■ 雇用主は、現場の安全衛生を維持するため、附属書IVに定められた最低要件に沿った措置を講じなければならない。
■ 雇用主は、安全衛生コーディネーターからの指示を考慮に入れなければならない。
自営業者および作業に従事する雇用主の義務(第10条)
■ 自営業者は、作業設備に関する規定(89/655/EEC)や個人保護具に関する規定(89/656/EEC)、および本指令の第8条や附属書IVを遵守しなければならない。
■ 雇用主が自ら現場で作業を行う場合も、同様に安全基準を遵守し、コーディネーターのコメントを考慮しなければならない。
労働者への情報提供と協議(第11条、第12条)
■ 労働者およびその代表者に対し、現場の安全衛生に関するすべての措置について、理解可能な形式で情報を提供しなければならない。
■ 現場の状況やリスクの程度に応じ、適切な調整を図りつつ、労働者の協議および参加を実施しなければならない。
政府への要件を通じた将来的影響(第13条、第13a条)
■ 欧州委員会は、技術の進歩や国際的な規制の変化を反映させるため、附属書IV(現場の最低要件)に対して技術的側面のみ修正を行う権限を有している。
■ この委任権限は5年ごとに自動更新される仕組みとなっており、緊急時には迅速な修正が導入される可能性がある。
■ これにより、将来的に「通路、採光、換気、衛生設備」などの具体的な技術基準が更新され、国内法を通じて事業者に新たな対応が求められる可能性がある。
注目定義
■ 「仮設又は移動式建設現場」(temporary or mobile construction sites)
| 建築工事または土木工事が行われるあらゆる現場を指す。対象となる工事の具体的な例(掘削、土木、建設、改修、修理、解体、メンテナンス等)は、附属書Iに非限定的なリストとして列挙されている。 |
■ 「発注者」(client)
| プロジェクト(工事)の実施を依頼するあらゆる自然人または法人を指す。 |
■ 「プロジェクト管理者」(project supervisor)
| 発注者に代わって、プロジェクトの設計、実施、または実施の監督について責任を負う自然人または法人を指す。 |
■ 「自営業者」(self-employed person)
| 労働安全衛生枠組み指令(89/391/EEC)に定義される雇用主や労働者以外の者で、自らの職業活動を通じてプロジェクトの完成に寄与する者を指す。 |
■ 「設計段階の安全衛生コーディネーター」(coordinator for safety and health matters at the project preparations stage)
| プロジェクトの準備段階において、発注者またはプロジェクト管理者から、安全衛生計画の策定やリスク予防原則の調整といった任務(第5条に関連する任務)を委託された者を指す。 |
■ 「施工段階の安全衛生コーディネーター」(coordinator for safety and health matters at the project execution stage)
| プロジェクトの実施(施工)段階において、発注者またはプロジェクト管理者から、現場での安全管理の調整や協力体制の構築といった任務(第6条に関連する任務)を委託された者を指す。 |
目次
第1条:対象事項
第2条:定義
第3条:コーディネーターの選任-安全衛生計画-事前通知
第4条:プロジェクト準備段階:一般原則
第5条:プロジェクト準備段階:コーディネーターの義務
第6条:プロジェクト実施段階:コーディネーターの義務
第7条:発注者、プロジェクト管理者および雇用主の責任
第8条:指令89/391/EEC第6条の実施
第9条:雇用主の義務
第10条:その他のグループの義務
第11条:労働者への情報提供
第12条:労働者の協議および参加
第13条:附属書IVの修正
第13a条:委任の行使
第13b条:緊急手続き
第14条:最終規定
第15条:宛先
附属書
附属書I:第2条(a)に言及される建築工事および土木工事の非限定的なリスト
附属書II:第3条(2)第2項に言及される、労働者の安全および健康に特別なリスクを伴う作業の非限定的なリスト
附属書III:第3条(3)第1項に言及される事前通知の内容
附属書IV:建設現場に関する最低安全衛生要件
パートA:現場の作業場所に関する一般的な最低要件
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- 安定性と強固さ
- エネルギー分配設備
- 避難経路と非常口
- 火災検知と消火
- 換気
- 特別なリスクへのばく露
- 温度
- ワークステーション、部屋および現場の交通路の採光(自然光および人工光)
- ドアとゲート
- 交通路-危険区域
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- 積込場とスロープ
- ワークステーションにおける移動の自由
- 救急
- 衛生設備
- 休憩室および/または宿泊エリア
- 妊婦および授乳中の母親
- 障害を持つ労働者
- 雑則
パートB:現場のワークステーションに関する特定の最低要件
セクション I:屋内の作業場所
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- 安定性と強固さ
- 非常ドア
- 換気
- 温度
- 自然光および人工光
- 部屋の床、壁、天井、および屋根
- 窓と天窓
- ドアとゲート
- 交通路
- エスカレーターおよび動く歩道に関する特定の措置
- 部屋の寸法と空気空間
セクション II:屋外の作業場所
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- 安定性と強固さ
- エネルギー分配設備
- 気象条件の影響
- 落下物
- 高所からの転落
- 足場と梯子
- 吊り上げ設備
- 掘削および荷役車両・機械
- 設置物、機械、設備
- 掘削、井戸、地下工事、トンネルおよび土木工事
- 解体工事
- 金属製またはコンクリート製フレームワーク、型枠および重量のあるプレハブ部品
- 締切と潜函
- 屋根上の作業
基礎情報
| 法令(現地語) | |
| 法令(日本語) | 仮設または移動式建設現場における安全衛生最低要件に関する1992年06月24日付欧州理事会指令92/57/EEC(指令89/391/EEC第16条第1項の意味における第8の個別指令) |
| 公布日 | 1992年08月26日 |
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