| 法令の情報時期:2008年12月 統合版 | ページ作成時期:2026年08月 |
目的
本指令の目的は、EU域内で販売又はリースの申出がなされる新規乗用車の燃費及びCO2排出量に関する情報を消費者が入手できるようにし、消費者が十分な情報に基づいて選択できるようにすることである。
概要
本指令は、エネルギーの合理的な利用が環境汚染を削減するための主要な手段の一つであること、乗用車がCO2の重要な排出源であること、また、乗用車の燃料消費量及びCO2排出量について正確で関連性があり、比較可能な情報を提供することにより、消費者が燃料消費量の少ない、ひいてはCO2排出量の少ない自動車を選択するよう促し、それを通じて、製造業者による自動車の燃料消費量削減のための措置を促進することができることなどを踏まえ、制定されたものである。
本指令の適用対象は、「乗用車」(指令70/156/EECの附属書IIに定義されるカテゴリーM1に該当し、かつ、指令80/1268/EECの適用範囲に含まれる自動車)のうち、販売又は供給する目的以外の目的で購入する者に、これまで販売されたことのない「新規乗用車」である(第2条)。
主な事業者要件として、販売場所における燃費及びCO2排出量に関するラベルの貼付・表示義務、公式燃費消費量データ及び公式特定CO2排出量データに関するポスター又は表示物の掲示義務、公式燃料消費量及び公式特定CO2排出量のデータの販促用印刷物への記載義務などが課されている。
適用除外(対象外・猶予・免除等)
以下の車両は、本指令が適用される「乗用車」の定義に含まれない。
■ 指令92/61/EECの適用範囲に含まれる車両(二輪又は三輪の原動機付車両等)
■ 指令70/156/EEC第4条第1項(a)第2インデントで定義される特殊用途車両
事業者が注意すべき内容
| 本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。 ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |
本指令は、加盟国に対して、以下の事項を確保する義務を課している。各加盟国による本指令の国内法化・実施を通じて、事業者に具体的な義務が課されることとなる。
【燃費及びCO2排出量に関するラベルの貼付・表示義務】
附属書Iに規定する要件に適合した燃費及びCO2排出量に関するラベルが、販売場所において、各新規乗用車モデルの近くに、明瞭に見える形で貼付又は表示されることを確保しなければならない(第3条)。
ラベルは、少なくとも以下の要件を満たす必要がある(附属書I)
■ 消費者が認識しやすいよう、標準化された様式に従うこと。
■ サイズは297 mm × 210 mm(A4)とすること。
■ 乗用車のモデル及び燃料の種類を記載すること。
■ 公式燃料消費量の数値及び公式特定CO2排出量を所定の方法で記載すること。
■ 燃料消費量及びCO2排出量に関するガイドの入手可能性について、次の文章を記載すること。「すべての新規乗用車モデルのデータを含む、燃費及びCO2排出量に関するガイドは、いずれの販売場所でも無料で入手できます。」
■ 次の文章を記載すること。「自動車の燃料効率に加え、運転行動及びその他の非技術的要因も、自動車の燃料消費量及びCO2排出量を決定する上で重要な役割を果たします。CO2は、地球温暖化の原因となる主要な温室効果ガスです。」
【公式燃費消費量データ及び公式特定CO2排出量データに関するポスター又は表示物の掲示義務】
各メーカー名ごとに、各販売場所において、又は各販売場所を通じて展示され、又は販売若しくはリースの申出がなされるすべての新規乗用車モデルの公式燃費消費量のデータ及び公式特定CO2排出量のデータの一覧を記載したポスター(又はこれに代わる表示物)が掲示されることを確保しなければならない。このデータは、目立つ場所に、附属書IIIに定める様式に従って表示されなければならない(第5条)。
ポスター又は表示物は、少なくとも以下の要件を満たす必要がある(附属書III)。
■ ポスター又は表示物のサイズは、70 cm × 50 cm以上であること。
■ 情報が容易に読み取れること。
■ 情報が電子画面上で提供される表示物の場合、画面サイズは25 cm × 32 cm(17インチ)以上であること。情報はスクロール技術を用いて表示することもできる。
■ 乗用車モデルは、燃料の種類(例:ガソリン、ディーゼル等)ごとに分類し、それぞれ別個に一覧表示すること。各燃料の種類において、モデルをCO2排出量の少ない順に並べ、公式燃料消費量が最も少ないモデルを一覧の最上部に配置すること。
■ 一覧に含まれる各乗用車モデルについて、メーカー名、公式燃料消費量の数値及び公式特定CO2排出量を所定の方法で記載すること。
■ ポスター又は表示物には、燃費及びCO2排出量に関するガイドの入手可能性について、次の文章を記載すること。「すべての新規乗用車モデルのデータを含む、燃費及びCO2排出量に関するガイドは、いずれの販売場所でも無料で入手できます。」
電子画面を備えた表示物の場合、この文言は常時表示しなければならない。
■ ポスター又は表示物には、次の文章を記載すること。「自動車の燃料効率に加え、運転行動及びその他の非技術的要因も、自動車の燃料消費量及びCO2排出量を決定する上で重要な役割を果たします。CO2は、地球温暖化の原因となる主要な温室効果ガスです。」
電子画面を備えた表示物の場合、この文言は常時表示しなければならない。
■ ポスター又は表示物は、少なくとも6か月ごとに更新すること。電子画面を使用する場合、情報は少なくとも3か月ごとに更新すること。
■ ポスター又は表示物は、電子画面によって完全かつ恒久的に置き換えることができる。この場合、電子画面は、ポスター又は表示物と少なくとも同程度に消費者の注意を引く方法で提示されなければならない。
【公式特定CO2排出量及び公式燃料消費量のデータの販促用印刷物への記載義務】
すべての販促用印刷物に、附属書IVの要件に従い、当該印刷物で言及される乗用車モデルの公式燃料消費量及び公式特定CO2排出量のデータが記載されるよう確保しなければならない。
また、加盟国は、必要に応じて、上記の販促用印刷物以外の販促物についても、当該販促物が対象とする特定の乗用車モデルの公式特定CO2排出量及び公式燃料消費量のデータが記載されるよう定めなければならない(第6条)。
記載する情報は、少なくとも以下の要件を満たす必要がある(附属書IV)。
■ 読みやすく、かつ販促用印刷物に記載された情報の主要部分と同程度以上に目立つように表示されていること。
■ 一瞥しただけでも容易に理解できること。
■ 販促用印刷物が対象とするすべての自動車のモデルについて、所定の方法で公式燃料消費量のデータが記載されていること。複数のモデルが記載されている場合は、記載されたすべてのモデルの公式燃料消費量のデータを記載するか、あるいは燃料消費量の最も悪い値と最も良い値の範囲を明記しなければならない。
販促用印刷物にメーカー名のみが記載され、特定のモデル名が記載されていない場合は、燃料消費量のデータを記載する必要はない。
【混乱を招くマーク等の表示禁止】
上記のラベル、ポスター又は販促用印刷物・販促物において、本指令の要件に適合しない燃料消費量又はCO2排出量に関するその他のマーク、記号又は表示が使用されることを禁止するよう確保しなければならない。ただし、これらの表示が、新規乗用車の潜在的な消費者に混乱を生じさせるおそれがある場合に限る(第7条)。
【将来的に事業者に与える影響】
■ 罰則:加盟国は、本指令に基づいて採択された国内規定の違反に適用される、「効果的、比例的かつ抑止力のある」罰則を決定しなければならない(第11条)。具体的な罰則の内容や基準は本指令では定められておらず、各加盟国の国内法に委ねられているため、事業者は、進出先国ごとの罰則規定を確認することが重要である。
■ 燃費・CO2排出量ガイドの作成:加盟国は、附属書IIの要件に従い、製造業者と協議の上、少なくとも年1回、燃費及びCO2排出量に関するガイドを作成しなければならない(第4条)。これに伴い、製造業者は、ガイドの作成に際して、必要なデータの提供や協議への対応等を求められる可能性がある。
注目定義
<対象>
■ 「乗用車」(passenger car)
| 「乗用車」とは、指令70/156/EECの附属書IIに定義されるカテゴリーM1の車両であって、かつ指令80/1268/EECの適用範囲に該当する自動車をいう。これには、指令92/61/EECの適用範囲に該当する車両、及び指令70/156/EEC第4条第1項(a)第2インデントで定義される特殊用途車両は含まれない。 |
<対象>
■ 「新規乗用車」(new passenger car)
| 「新規乗用車」とは、販売又は供給する目的以外の目的で購入する者に、これまで販売されたことのない乗用車をいう。 |
<対象>
■ 「販売場所」(point of sale)
| 「販売場所」とは、自動車ショールームや展示・販売スペースなど、新規乗用車が展示され、又は潜在的な顧客に対して販売若しくはリースの申出がなされる場所をいう。新規乗用車が一般に公開される展示会も、この定義に含まれる。 |
<対象>
■ 「公式燃料消費量」(official fuel consumption)
| 「公式燃料消費量」とは、指令80/1268/EECの規定に従い、承認当局によって型式承認された燃料消費量であって、指令70/156/EECの附属書VIIIで言及され、EC車両型式承認証明書に添付された、又は適合証明書に記載されたものをいう。1つのモデルに複数のバリエーション及び/又はバージョンがまとめられている場合、当該モデルについて示す燃料消費量の値は、そのグループ内で公式燃料消費量が最も多いバリエーション及び/又はバージョンに基づくものとする。 |
<対象>
■ 「公式特定CO2排出量」(official specific emissions of CO2)
| 「公式特定CO2排出量」とは、ある乗用車について、指令80/1268/EECの規定に従って測定され、指令70/156/EECの附属書VIIIで言及され、EC車両型式承認証明書に添付された、又は適合証明書に記載されたものをいう。1つのモデルに複数のバリエーション及び/又はバージョンがまとめられている場合、当該モデルについて示すCO2排出量の値は、そのグループ内で公式CO2排出量が最も多いバリエーション及び/又はバージョンに基づくものとする。 |
目次
※各条項のタイトルは内容に基づき当社で仮設定
第1条 目的
第2条 定義
第3条 ラベルの貼付・表示
第4条 ガイドの作成
第5条 ポスター又は表示物の掲示
第6条 販促印刷物等への表示
第7条 混乱を招く表示の禁止
第8条 加盟国による通知
第9条 欧州委員会による措置
第10条 委員会による支援
第11条 罰則
第12条 国内法化
第13条 発効
第14条 名宛人
附属書I 燃費及びCO2排出量に関するラベルの説明
附属書II 燃費及びCO2排出量に関するガイドの説明
附属書III 販売場所で表示するポスター/表示物の説明
附属書IV 販促印刷物における燃料消費量及びCO2排出量に関するデータの提供
基礎情報
| 法令(現地語) | |
| 法令(日本語) | 新型乗用車のマーケティングにおける燃費及びCO2排出量に関する消費者情報の提供に関する1999年12月13日付欧州議会及び理事会指令1999/94/EC |
| 公布日 | 2000年01月18日 |
| 所管当局 | ― |
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