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解説EU-食品接触材料規則

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法令の情報時期:2021年03月 統合版 ページ作成時期:2026年10月

目的

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本規則の目的は、食品と直接または間接に接触することを意図した材料および製品の上市に関して、次の2点を実現することである(第1条1項)。

■ 域内市場の有効な機能を確保すること

■ 人の健康および消費者の利益を高い水準で保護するための基礎を提供すること

本規則は、食品接触材料全般に共通する一般要件、表示、適合宣言、トレーサビリティおよび物質の認可手続を定める枠組み規則であり、材料・製品のグループごとの個別措置を欧州委員会が採択するための根拠ともなっている。

概要

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本規則は、活性およびインテリジェントな食品接触材料・製品を含む材料および製品のうち、完成した状態で、(a) 食品と接触することを意図したもの、(b) すでに食品と接触しており、かつその目的を意図されていたもの、(c) 通常のまたは予見可能な使用条件の下で食品と接触するか、その成分を食品へ移行させることが合理的に予想されるもの、に適用される(第1条2項)。

材料および製品は、適正製造規範に従って製造され、人の健康を危険にさらす量、食品の組成に許容できない変化をもたらす量、または食品の官能特性を劣化させる量の成分を食品へ移行させないものでなければならない(第3条)。

このほか、食品と未接触の状態で上市される材料・製品への表示(第15条)、個別措置の対象となる材料・製品への書面による適合宣言の添付(第16条)、全段階でのトレーサビリティの確保(第17条)が定められている。

附属書Iに掲げる材料・製品のグループについては、欧州委員会が認可物質リスト、移行限度等を含む個別措置を採択でき(第5条)、認可物質リストが採択された場合、リスト未収載の物質の認可を求める者は所定の手続により申請しなければならない(第8条~第12条)。個別措置がない場合、加盟国は国内規定を維持または採択できる(第6条)。

適用除外(対象外・猶予・免除等)

適用除外

本規則は、次のものには適用されない(第1条3項)。

■ 骨董品として供給される材料および製品

■ チーズの外皮、調理済み食肉製品または果実を覆う材料のように、食品の一部を構成し、当該食品とともに消費されうる被覆材またはコーティング材

■ 固定された公共または民間の給水設備

なお、2004年12月03日より前に適法に上市された材料および製品は、在庫がなくなるまで販売できる(第27条)。

事業者が注意すべき内容

本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。
ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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1.一般要件(第3条)

■ 材料および製品(活性およびインテリジェントな材料・製品を含む)は、適正製造規範に従って製造し、通常のまたは予見可能な使用条件の下で、(a) 人の健康を危険にさらす量、(b) 食品の組成に許容できない変化をもたらす量、(c) 食品の官能特性の劣化をもたらす量の成分を食品へ移行させないものとしなければならない(第3条1項)。

■ 材料または製品の表示、広告および提示は、消費者を誤認させるものであってはならない(第3条2項)。

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2.活性およびインテリジェントな材料・製品の特別要件(第4条)

■ 活性材料・製品は、食品に適用されるEUの規定(該当する規定がない場合は国内規定)に適合することを条件に、食品の組成または官能特性に変化をもたらすことができる(第4条1項)。

■ 個別措置で追加の規程が採択されるまでの間、食品または食品周囲の環境へ放出するために活性材料・製品へ意図的に組み込まれる物質は、食品に適用されるEUの関連規定に従って認可・使用され、かつ本規則およびその実施措置に適合しなければならない。これらの物質は、指令2000/13/EC第6条4項(a)にいう原材料とみなされる(第4条2項)。

■ 活性材料・製品は、食品の腐敗を隠す等、消費者を誤認させうる組成または官能特性の変化を食品にもたらしてはならない(第4条3項)。

■ インテリジェント材料・製品は、消費者を誤認させうる食品の状態に関する情報を与えてはならない(第4条4項)。

■ すでに食品と接触している活性およびインテリジェントな材料・製品には、消費者が非可食部分を識別できるよう適切に表示しなければならない(第4条5項)。

■ 活性およびインテリジェントな材料・製品には、活性および/またはインテリジェントであることを示す適切な表示をしなければならない(第4条6項)。

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3.個別措置および国内措置(第5条、第6条)

■ 附属書Iに掲げる材料・製品のグループ、それらの組合せ、またはそれらの製造に用いる再生材料・製品について、欧州委員会は個別措置を採択または改正できる。個別措置には、製造に使用できる認可物質のリスト、活性・インテリジェント材料に組み込む認可物質のリスト、純度基準、使用条件、特定移行限度、総移行限度、口との接触に起因する危険からの保護規定、適合確認の基本規程、サンプル採取・分析方法、トレーサビリティの個別規定(記録の保存期間を含む)、活性・インテリジェント材料の追加表示規定、認可物質等のEU登録簿、認可手続の個別規程を含めることができる(第5条1項)。事業者は、自社の材料・製品に適用される個別措置の有無と内容を確認する必要がある。

■ 個別措置がない場合、加盟国は条約の規程に適合する国内規定を維持または採択できる(第6条)。このため、個別措置のない材料・製品については、上市先の加盟国の国内規定が適用されうる。

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4.物質の認可(第8条~第12条、第14条、第20条、第21条)

■ 認可物質のリストが採択された場合、当該リストに未収載の物質の認可を求める者は、第9条1項に従い申請しなければならない(第8条1項)。個別措置で定める条件で使用した場合に最終の材料・製品が第3条(該当する場合は第4条)の要件を満たすことが適切かつ十分に実証されない限り、物質は認可されない(第8条2項)。

■ 申請は加盟国の所管当局に提出し、(i) 申請者の名称および住所、(ii) 欧州食品安全機関(EFSA)が公表する安全性評価ガイドラインに定める情報を含む技術文書、(iii) 技術文書の要約を添付する(第9条1項(a))。所管当局は受領後14日以内に書面で受領を通知する(第9条1項(b))。

■ EFSAは、有効な申請の受領から6か月以内に意見を示す(最長でさらに6か月延長できる)。EFSAは期限を定めて申請者に追加情報を求めることができ、その間、期限の進行は停止する(第10条1項、2項)。

■ 認可は個別措置の採択の形式で行われる(第11条1項)。認可後、認可物質またはそれを含む材料・製品を使用する事業者は、認可に付された条件または制限を遵守しなければならない(第11条4項)。

■ 申請者、または認可物質もしくはそれを含む材料・製品を使用する事業者は、人の健康に関する認可物質の安全性評価に影響しうる新たな科学的・技術的情報を、直ちに欧州委員会へ通知しなければならない(第11条5項)。

■ 認可の付与は、認可物質、それを含む材料・製品およびこれと接触する食品に関する事業者の一般的な民事上・刑事上の責任に影響しない(第11条6項)。

■ 申請者または上記の事業者は、既存の認可の変更を申請できる。申請には、当初申請への参照、新たな情報を含む技術文書、標準化された様式による技術文書の新たな完全な要約を添付する(第12条1項、2項)。認可は、EFSAの評価を経て変更、停止または取消しされうる(第12条3項~6項)。

■ EFSAの行為または不作為について、直接かつ個別に関係する者は、その行為または不作為を知った日から2か月以内に欧州委員会へ審査を請求できる(第14条)。

■ 申請者は、検証可能な正当化理由を付して、提出情報の一部を機密として扱うよう請求できる(第20条1項)。

■ 申請で提出された情報は、EFSAが物質を同一(純度および不純物の性質を含む)と認め、かつ当初の申請者の同意がある場合に、他の申請者のために利用できる(第21条)。

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5.表示(第15条)

■ 上市時に食品とまだ接触していない材料・製品には、次を付さなければならない(第15条1項)。(a)「食品接触用(for food contact)」の文言、用途の具体的表示(コーヒーメーカー、ワインボトル、スープスプーン等)または附属書IIの記号、(b) 必要な場合、安全かつ適切な使用のための特別な指示、(c) EU域内に設立された、上市に責任を負う製造者、加工者または販売者の名称または商号および住所または登記上の事務所、(d) 第17条に定めるトレーサビリティを確保するための適切な表示または識別、(e) 活性材料・製品の場合、許容される用途、および活性成分から放出される物質の名称・量等の関連情報。

■ (a)の情報は、その特性から食品と接触することが明らかに意図されている製品には義務付けられない(第15条2項)。

■ 表示は、目立ち、明瞭に判読でき、消えないものでなければならない(第15条3項)。

■ (a)、(b)、(e)の情報が購入者に容易に理解できる言語で示されていない場合、小売取引は禁止される。上市先の加盟国は、EUの公用語の中から表示言語を定めることができる(第15条4項、5項)。

■ 小売段階では、材料・製品もしくはその包装、それらに貼付したラベル、または材料・製品のすぐ近くに置かれ購入者に明瞭に見える掲示に表示する。ただし(c)の情報を掲示によることができるのは、技術的理由により製造・販売のいずれの段階でも貼付できない場合に限られる(第15条7項)。

■ 小売以外の販売段階では、添付文書、ラベルもしくは包装、または材料・製品自体に表示する(第15条8項)。

■ (a)、(b)、(e)の情報は、第3条(該当する場合は第4条)の基準、および個別措置(ない場合は国内規定)に適合する材料・製品に限って付すことができる(第15条9項)。

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6.適合宣言(第16条)

■ 個別措置は、その対象となる材料・製品に、適用される規程に適合する旨の書面による宣言を添付することを求める。適合を実証する適切な文書を備え、求めに応じて所管当局へ提供しなければならない(第16条1項)。

■ 個別措置がない場合、加盟国は適合宣言に関する国内規定を維持または採択できる(第16条2項)。

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7.トレーサビリティ(第17条)

■ 材料・製品のトレーサビリティは、管理、欠陥製品の回収、消費者への情報提供および責任の所在の特定を容易にするため、全段階で確保されなければならない(第17条1項)。

■ 事業者は、技術的実現可能性に十分配慮したうえで、材料・製品(該当する場合はその製造に用いる物質または製品)の供給元および供給先の事業者を特定できるシステムおよび手順を備え、その情報を求めに応じて所管当局へ提供しなければならない(第17条2項)。

■ EU域内で上市される材料・製品は、表示または関連文書・情報によりトレーサビリティを可能にする適切なシステムで識別できなければならない(第17条3項)。

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8.加盟国による措置(第18条、第24条、第25条)

■ 加盟国は、個別措置に適合する材料・製品であっても、その使用が人の健康を危険にさらすと結論づける詳細な根拠がある場合、自国内で当該規定の適用を一時的に停止または制限できる(第18条1項)。

■ 加盟国は、本規則の遵守を確保するため公的管理を実施する(第24条1項)。

■ 加盟国は、本規則違反に適用する制裁の規程を定める。制裁は効果的で、比例的かつ抑止力のあるものでなければならない(第25条)。具体的な制裁内容は加盟国ごとに定められるため、本規則からは特定できない。

注目定義

<対象>

■ 「上市」(placing on the market)

販売を目的とした材料および製品の保有(販売の申出、または有償・無償を問わないその他の形態の譲渡を含む)、ならびに販売、流通およびその他の形態の譲渡そのもの(第2条1項(b))。

<対象>

■ 「活性食品接触材料・製品」(active food contact materials and articles)

包装された食品の保存可能期間を延長し、またはその状態を維持もしくは改善することを意図した材料および製品。包装された食品または食品周囲の環境へ物質を放出し、またはそこから物質を吸収する成分を意図的に組み込むよう設計されている(第2条2項(a))。

<対象>

■ 「事業者」(business operator)

自らの管理下にある事業において本規則の要件が満たされることを確保する責任を負う自然人または法人(第2条2項(d))。なお「事業」とは、営利・非営利、公的・私的を問わず、材料および製品の製造、加工および流通のいずれかの段階に関する活動を行う事業体をいう(第2条2項(c))。

目次

※第22条のタイトルは内容に基づき当社で仮設定

第1条 目的および規律事項

第2条 定義

第3条 一般要件

第4条 活性およびインテリジェントな材料・製品の特別要件

第5条 材料・製品のグループに関する個別措置

第6条 国内の個別措置

第7条 欧州食品安全機関の役割

第8条 物質の認可に関する一般要件

第9条 新規物質の認可申請

第10条 欧州食品安全機関の意見

第11条 共同体認可

第12条 認可の変更、停止および取消し

第13条 加盟国の所管当局

第14条 行政審査

第15条 表示

第16条 適合宣言

第17条 トレーサビリティ

第18条 セーフガード措置

第19条 公衆のアクセス

第20条 機密性

第21条 既存データの共有

第22条 附属書IおよびIIの改正

第23条 委員会手続

第24条 検査および管理措置

第25条 制裁

第26条 廃止

第27条 経過措置

第28条 発効

附属書I 個別措置の対象となりうる材料・製品のグループ

附属書II 記号

附属書III 対照表

基礎情報

法令(現地語)

Regulation (EC) No 1935/2004 of the European Parliament and of the Council of 27 October 2004 on materials and articles intended to come into contact with food and repealing Directives 80/590/EEC and 89/109/EEC

法令(日本語)

食品と接触することを意図した材料および製品に関する、ならびに指令80/590/EECおよび指令89/109/EECを廃止する2004年10月27日付欧州議会および理事会規則(EC) No 1935/2004(食品接触材料規則)

公布日

2004年11月13日(EU官報 OJ L 338)。採択日は2004年10月27日

所管当局

欧州委員会、欧州食品安全機関(EFSA)、各加盟国の所管当局

作成者

株式会社先読

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