| 法令の情報時期:2023年12月 公布版 | ページ作成時期:2026年08月 |
目的
本細則は、以下の事項を目的として制定されている。
■ 「中華人民共和国特許法」に基づき、専利(特許、実用新案、意匠)に関する各種手続きおよび審査・登録制度を円滑に実施すること。
■ 特許情報の公共サービス能力を向上させ、特許データの開放と共有を促進すること。
■ 特許の創造、活用、保護、管理、およびサービスレベルを向上させ、イノベーション型国家の建設を支援すること。
概要
本細則は、中国国内における「特許」(発明、実用新案、意匠の総称)の出願、審査、権利維持、保護、およびライセンス等に関する具体的な執行基準を定めたものである。
主な要件として、出願時の誠実信用原則、外国出願時の秘密保持審査、職務発明に対する報酬支払義務、オープンライセンス(開放許諾)制度、および特許権の存続期間補償制度が規定されている。
適用除外(対象外・猶予・免除等)
本細則において、特定の要件や手続きが免除・適用外となる範囲は以下の通りである。
■ 特許権存続期間補償の適用除外:同一の出願人が同日に同一の発明創造について実用新案と発明(特許)の両方を出願し、実用新案権を放棄して発明特許権を取得した場合、当該発明の存続期間補償(審査遅延に対する補償)は適用されない(第五章:第78条)。
■ 特定の期限回復の不適用:不可抗力等による権利喪失時の回復申請は、特許法に定める特定の期限(新規性喪失の例外期間、優先権主張期間、特許権存続期間等)には適用されない(第一章:第6条)。
■ 国内特定区域間の移動等の手続免除:海外に住所を持たない者が中国の特許代理機関に委託している場合であっても、優先権証明書の副本提出や手数料の支払などの特定手続については、代理人を介さず出願人が自ら行うことができる(第一章:第18条)。
事業者が注意すべき内容
| 本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。 ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |
事業者は、中国国内における技術開発、権利出願、およびライセンス管理において、以下の要件を厳格に遵守しなければならない。
出願および手続における基本要件(第一章、第二章)
■ 誠実信用原則の遵守:特許出願は、真実の発明創造活動に基づく必要があり、虚偽の申請やだまし行為を行ってはならない(第一章:第11条)
。違反した場合、警告または10万元以下の罰金が科される(第八章:第100条)。
■ 中国国内で完成した技術の海外出願(秘密保持審査):中国国内で完成した技術の実質的な内容を海外へ出願(または国際出願)する場合、事前に国務院特許行政部門に秘密保持審査(保密審査)を請求しなければならない(第一章:第8条)。
■ 生物材料サンプルの寄託:市手に入らない新たな生物材料に関する出願を行う場合、出願日前(優先権日を含む)までに指定寄託機関へサンプルを寄託し、出願日から4カ月以内に生存証明等を提出しなければならない(第二章:第27条)。
権利の移転、登録およびライセンスに関する義務(第一章、第六章)
■ 移転手続きおよびライセンスの届出:譲渡以外の理由で特許権が移転した場合、速やかに国務院特許行政部門で移転手続きを行わなければならない(第一章:第15条)。また、ライセンス契約を締結した場合は、契約発効日から3カ月以内に届け出(備案)を行わなければならない(第一章:第15条)。
■ 開放許諾(オープンライセンス)の実施制限:特許権者がオープンライセンスを実施する場合、当該権利が独占的ライセンスの有効期間内にある場合、質権が設定されている場合(質権者の同意がない場合)などは、実施が制限される(第六章:第86条)。
職務発明に対する報奨および報償(第七章)
■ 権利付与時の奨励金支払義務:企業等は職務発明人に対し、特許権付与の公告日から3カ月以内に奨励金を支給しなければならない。最低額は発明特許で4,000元、実用新案および意匠で1,500元を下回ってはならない(第七章:第93条)。
■ 実施報酬(报酬)の支払義務:企業は、職務発明について特許を取得して実施した場合、合理的な報酬を支払わなければならない(第七章:第94条)。
表示(マーク)および権利維持に関する義務(第八章、第十章)
■ 特許表示の適正化:製品またはパッケージに特許マークを表示する場合、定められた方式に従わなければならない(第八章:第99条)。権利消滅後または無効化後に表示を継続すること、あるいは他人の特許番号を無断で表示することは「特許詐称(仮冒特許)」とみなされ、是正命令、違法所得の没収、および罰金が科される(第八章:第101条)。
■ 年費(特許料)の納付および滞納金:特許権を維持するため、毎年期限内に年費を納付しなければならない。未納の場合、期限満了から6カ月以内に追納金(滞納金)とともに補填しなければ、特許権は消滅する。滞納金は超過1カ月ごとに年費の5%が加算される(第十章:第114条、第115条)。
将来的に事業者へ影響を及ぼすと思われる内容
■ 特許情報のオープン化と監視の強化:政府は特許情報の公共サービスプラットフォームを構築し、特許データを他部門や社会へ広く開放する(第一章:第16条)。これにより、競合企業による自社出願の迅速な検知や、政府による技術監視、ひいては模倣防止などの対策が強化される一方で、自社の知的財産活動の透明性が高まり、より緻密な知財戦略が求められる。
注目定義
目次
※各条項のタイトルは内容に基づき当社で仮設定
第一章 総則
第1条:制定目的
第2条:手続の書面・電子形式
第3条:使用言語および翻訳
第4条:書類の送達と郵戳日
第5条:期間の計算方法
第6条:権利回復の申請
第7条:保密(秘密)特許の審査
第8条:海外出願時の保密審査
第9条:保密審査の決定期限
第10条:法律違反の発明の定義
第11条:誠実信用原則の遵守
第12条:出願日の定義
第13条:職務発明創造の定義
第14条:発明人および設計人の定義
第15条:権利移転・ライセンス届出
第16条:特許情報の公共サービス
第二章 特許の出願
第17条:出願書類の提出および代理
第18条:外国人出願人の自主処理事項
第19条:願書の記載事項
第20条:説明書の記載内容と順序
第21条:附図の編号と標記
第22条:権利要求書の記載原則
第23条:独立クレームと従属クレーム
第24条:独立クレームの撰写形式
第25条:従属クレームの記載形式
第26条:説明書摘要の要件
第27条:生物材料サンプルの寄託
第28条:生物材料サンプルの実験利用
第29条:遺伝子資源の開示義務
第30条:意匠登録用の画像・写真
第31条:意匠の簡要説明の記載事項
第32条:意匠製品サンプルの提出
第33条:展示会・学術会議の新規性例外
第34条:外国優先権の証明書類
第35条:本国優先権の要件
第36条:優先権の回復
第37条:優先権要求の補正
第38条:国外出願人の国籍証明等
第39条:一出願複数発明の関連性
第40条:意匠の一出願複数意匠の制限
第41条:出願の取り下げ手続き
第三章 特許出願の審査および批准
第42条:審査人員の回避(除斥)
第43条:出願の受理と通知
第44条:不受理(出願却下)の条件
第45条:優先権を援用した補正
第46条:附図の補正および出願日の変更
第47条:同日ダブル出願の調整
第48条:分割出願の申請期限
第49条:分割出願の手続きと優先権
第50条:方式審査の範囲
第51条:不備書類の取扱い
第52条:早期公開の申出
第53条:意匠製品分類表の適用
第54条:公開後の第三者意見
第55条:審査資料提出不可時の声明
第56条:職権による審査の開始
第57条:出願書類の能動的修正期間
第58条:修正書類の提出形式
第59条:実質審査における拒絶理由
第60条:登録手続きと特許証書
第61条:保密特許の登録
第62条:実用新案・意匠の評価報告書
第63条:評価報告書作成の期限
第64条:特許公報の誤り訂正
第四章 特許出願の復審(再審査)及び特許権の無効宣告
第65条:復審請求の手続き
第66条:復審請求時の書類修正
第67条:復審の意見陳述手続き
第68条:復審請求の取り下げ
第69条:無効宣告請求の理由と証拠
第70条:無効請求の不受理条件
第71条:無効請求の理由・証拠の補足期限
第72条:無効請求の答弁手続き
第73条:無効手続き中のクレーム修正
第74条:口頭審理の決定と出席義務
第75条:無効審査における期間延長禁止
第76条:無効請求の取り下げ
第五章 特許権期限補償(存続期間補償)
第77条:存続期間補償の申請期限
第78条:不合理な遅延天数の計算方法
第79条:出願人に起因する遅延の定義
第80条:新薬関連特許の範囲
第81条:新薬特許期間補償の要件
第82条:新薬特許の補償期間計算
第83条:補償期間中の保護範囲の制限
第84条:補償申請の審査決定
第六章 特許実施の特別許可(ライセンス)
第85条:開放許諾の宣言
第86条:開放許諾の制限事由
第87条:開放許諾による実施契約の届出
第88条:虚偽宣言による特許料減免の禁止
第89条:十分な実施の定義
第90条:強制許諾の請求
第91条:実施料の数額に関する裁定手続き
第七章 職務発明創造の発明人又は設計人に対する奨励及び報償
第92条:契約・規程による奨励・報償
第93条:約定なき場合の奨励金支払義務
第94条:約定なき場合の実施報酬支払義務
第八章 特許権の保護
第95条:特許糾紛(紛争)の行政処理
第96条:重大な影響を及ぼす侵犯糾紛
第97条:管轄する行政部門
第98条:無効請求提起による行政処理の中止
第99条:特許マークの適正表示
第100条:誠実信用違反等に対する行政罰
第101条:特許詐称(仮冒特許)行為の定義
第102条:その他の特許糾紛の調停
第103条:帰属紛争による手続中止
第104条:人民法院の保全命令による手続中止
第105条:中止される手続きの範囲
第九章 特許登記及び特許公報
第106条:特許登記簿の記載事項
第107条:特許公報の掲載事項
第108条:特許公報等の公衆閲覧
第109条:特許文献の国際交換
第十章 費用
第110条:各種費用の項目と基準
第111条:費用の支払方法と過誤納還付
第112条:出願料等の納付期限
第113条:実質審査費・復審費の納付期限
第114条:登録時年費の納付期限
第115条:維持年費の納付期限と滞納金
第116条:その他の各種申請費用の納付期限
第117条:費用の減免申請
第十一章 発明、実用新案国際出願(PCT)に関する特別規定
第118条:PCT国際出願の受理
第119条:国際出願日と国内出願日
第120条:国内フェーズ移行の期限
第121条:国内移行時の手続要件
第122条:中国国内における効力消滅
第123条:国際フェーズでの修正の扱い
第124条:移行時における新規性例外主張
第125条:生物材料サンプルの扱い
第126条:遺伝子資源の開示手続き
第127条:優先権の主張と手数料
第128条:優先権の回復(国内フェーズ)
第129条:早期処理および審査の請求
第130条:移行後の能動的修正期間
第131条:訳文誤りの改正手続き
第132条:国際出願の公表
第133条:国際出願の分割および回復
第134条:受理拒否に対する復査
第135条:訳文誤りによる保護範囲の扱い
第十二章 意匠国際出願(ハーグ)に関する特別規定
第136条:ハーグ協定に基づく国際意匠出願の処理
第137条:意匠国際登録日と国内出願日
第138条:国際局公表後の審査結果通知
第139条:意匠国際出願の優先権
第140条:新規性例外主張の手続き
第141条:意匠国際出願の分割
第142条:簡要説明の扱い
第143条:保護決定の公表と効力発生
第144条:名義人変更手続きの証明書提出
第十三章 附則
第145条:案巻および登記簿の閲覧
第146条:書類署名と書誌事項変更
第147条:郵便利用時の制限事項
第148条:特許審査指南の策定
第149条:施行日
基礎情報
| 法令(現地語) | |
| 法令(日本語) | 特許法実施細則 |
| 公布日 | 2001年6月15日 |
| 所管当局 | 国家知識産権局(CNIPA) |
作成者