| 法令の情報時期:2013年12月 公布版 | ページ作成時期:2026年06月 |
目的
本条例は、以下の事項を目的として制定されている。
■ 危険化学品の安全管理を強化し、事故を予防・減少させること。
■ 人民の生命および財産の安全を保障すること。
■ 環境を保護すること
概要
本条例は、中国国内における危険化学品の生産、貯蔵、使用、経営(販売)、および輸送の安全管理について規定する行政法規である。
ここでの「危険化学品」とは、毒害、腐食、爆発、燃焼、助燃などの性質を持ち、人体、施設、環境に危害を及ぼす劇毒化学品およびその他の化学品を指す。
国家は危険化学品目録管理制度を確立しており、関係部門が化学品の危険有害性に基づき目録を確定・公表する。事業者は安全生産の主体責任を負い、主要責任者は自社の安全管理業務に全面的に責任を負わなければならない。
適用除外(対象外・猶予・免除等)
■ 廃棄された危険化学品の処置:廃棄された危険化学品の処置については、環境保護に関連する法律、行政法規および国家の規定に従い執行される(第一章:第2条)。
■ 特定の物品:民用爆発物品、花火・爆竹、放射性物品、核能物質、および国防科研生産に使用される危険化学品の安全管理には、本条例は適用されない(第八章:第97条)。
■ 燃ガスの安全管理:燃ガスの安全管理について他の法律、行政法規に定めがある場合は、その規定に従う(第八章:第97条)。
■ 特種設備:危険化学品の容器が「特種設備」に該当する場合、その安全管理は特種設備に関連する法律、行政法規の規定に従う(第八章:第97条)。
事業者が注意すべき内容
| 本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。 ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |
全般的な管理体制および義務
■ 主体責任の遂行と制度整備:事業者の主要責任者は安全管理に全面的に責任を負わなければならない。また、安全管理規章制度および各ポストの安全責任制度を確立・健全化しなければならない(第4条)。
■ 従業者への教育と資格管理:全従業者に対し、安全教育、法制教育、および技能訓練を実施し、合格した者のみを作業に従事させなければならない。資格が必要なポストには、依法取得した資格保持者を配置しなければならない(第4条)。
■ 禁止および制限の遵守:国家が生産、経営、使用を禁止している危険化学品を扱ってはならず、制限規定がある場合はそれに違反して使用してはならない(第5条)。
■ 先進技術の導入奨励:安全保障レベルを高めるため、先進的な技術、工芸、設備、および自動制御システムの採用に努めるべきである(第10条)。
生産、貯蔵および建設プロジェクトの要件
■ 建設項目の安全審査:生産・貯蔵施設の新設、改修、増設を行う建設単位は、安全条件の論証および安全評価を実施し、応急管理部門(旧安全生産監督管理部門)による安全条件審査を受けなければならない(第12条)。
■ 安全生産許可証等の取得:生産を開始する前に「危険化学品安全生産許可証」を取得しなければならない。また、工業製品生産許可証制度の対象品目の場合は、その許可も取得しなければならない(第14条)。
■ SDSおよびラベルの提供と修正:生産企業は、製品に適合する化学品安全技術説明書(SDS)を提供し、包装上に適切な安全ラベルを貼付・印刷しなければならない。新たな危険特性を発見した場合は、直ちに公告しSDS等を修正しなければならない(第15条)。
■ 環境情報の報告:重点環境管理対象の危険化学品を生産する企業は、環境への放出等の情報を報告しなければならない(第16条)。
■ 包装容器の安全管理:包装は国家基準に適合させなければならない。重複使用する容器については、使用前に必ず検査を実施し、その記録を少なくとも2年間保存しなければならない(第17条、第18条)。
■ 安全距離の確保と選地:重大危険源となる施設は、居住区、学校、水源地等から規定の距離を保たなければならない。また、選地は地震断層や洪水リスクのある区域を避けなければならない(第19条)。
■ 作業場所の安全設備:特性に応じた監視、通風、防火、防爆、防毒等の安全施設・設備を設置し、定期的にメンテナンスを行わなければならない。また、安全警示標識、通信・警報装置の設置も必須である(第20条、第21条)。
■ 定期的な安全評価:生産・貯蔵企業は、3年ごとに安全評価を実施し、評価報告書および整改(是正)方案を当局へ届け出なければならない(第22条)。
劇毒化学品および重大危険源の特殊管理
■ 流向の如実な記録:劇毒化学品や易制爆危険化学品の数量および流向を如実に記録し、盗難防止措置を講じなければならない。紛失・盗難時は直ちに公安機関へ報告しなければならない(第23条)。
■ 専用倉庫と二人制度:危険化学品は専用倉庫等で保管し、専任の管理者を置かなければならない。特に劇毒品や重大危険源については、単独保管および「双人収発、双人保管(二人による受取・保管)」制度を実施しなければならない(第24条)。
■ 出入庫核査と届出:出入庫の核査・登記制度を確立しなければならない。また、劇毒品等の保管数量、場所、管理者の情報を当局および公安機関へ届け出なければならない(第25条)。
使用、経営(販売)および輸送の要件
■ 安全使用許可の取得:特定数量以上の危険化学品を使用する化工企業は、専門技術者の配置や応急予案の策定等の条件を満たし、安全使用許可証を取得しなければならない(第29条、第30条)。
■ 経営許可と販売制限:危険化学品の経営には許可証が必要である。経営企業は、許可のない企業から仕入れてはならず、SDS等のない製品を販売してはならない(第33条、第37条)。
■ 販売記録の保存と届出:劇毒品等の販売時は、購入側の資格を確認し、販売情報を如実に記録しなければならない。記録の保存期間は少なくとも1年間である。また、販売後5日以内に公安機関へ届け出なければならない(第40条、第41条)。
■ 輸送の安全確保:道路・水路輸送には許可が必要であり、従事者は資格を保持していなければならない。托送人(荷送人)は許可を持つ企業に委託し、化学品の特性、応急処置方法を説明しなければならない(第43条、第44条、第46条、第63条)。
■ 普通貨物への混入禁止:普通貨物の中に危険化学品を混入させたり、名称を偽って配送委託したりしてはならない。また、郵送も禁止されている(第64条)。
登録および応急対応の要件
■ 危険化学品の登記:生産・輸入企業は、分類、物理・化学的性質、用途、安全要件等の情報を登記機関に届け出なければならない(第67条)。
■ 応急予案の策定と演練:自社の応急予案を策定し、必要な救援人員・機材を備え、定期的に演練(トレーニング)を実施し、当局へ届け出なければならない(第70条)。
■ 事故時の救援と報告:事故発生時は直ちに救援組織を立ち上げ、当局へ報告しなければならない(第71条)。
将来的に事業者へ影響を及ぼすと思われる内容
■ 情報化監視の強化:政府は危険化学品の登記情報を各部門で共有し、監視を強化する方針である(第68条)。また、自動制御システムの導入奨励(第10条)は、将来的に義務化や標準化が進むことで、事業者の設備投資に影響を及ぼすと考えられる。
注目定義
目次
※各条項のタイトルは内容に基づき当社で仮設定
第一章 総則
第1条:制定目的
第2条:適用範囲と適用除外
第3条:危険化学品の定義と目録
第4条:管理方針と責任
第5条:生産・経営・使用の禁止・制限
第6条:各部門の監督管理職責
第7条:監督検査措置
第8条:政府の連携メカニズム
第9条:違反行為の通報
第10条:先進技術の奨励
第二章 生産・貯蔵の安全
第11条:総合計画と合理的配置
第12条:建設プロジェクトの安全条件審査
第13条:輸送パイプラインの管理
第14条:安全生産許可証の取得
第15条:安全データシート(SDS)およびラベル
第16条:重点管理物質の情報報告
第17条:包装の規格・要件
第18条:包装容器の検査と再利用
第19条:重大危険源と安全距離
第20条:作業場所の安全施設・設備
第21条:通信・警報装置の設置
第22条:安全評価の実施と届出
第23条:劇物・爆発物前駆体の流通記録
第24条:専用倉庫と管理制度
第25条:出入庫の照合・記録
第26条:倉庫の防犯・検査
第27条:転換・操業停止時の措置
第三章 使用の安全
第28条:使用単位の安全管理制度
第29条:安全使用許可の対象
第30条:安全使用許可の条件
第31条:許可の申請手続き
第32条:生産・貯蔵規定の準用
第四章 経営の安全
第33条:経営許可制度
第34条:経営企業の要件
第35条:許可の申請手続き
第36条:貯蔵規定の遵守と小分け包装
第37条:仕入・販売の禁止・制限
第38条:劇物・爆発物前駆体の購入資格
第39条:劇物購入許可の手続き
第40条:販売時の資格確認義務
第41条:販売記録の保存と届出
第42条:譲渡・転売の制限
第五章 輸送の安全
第43条:輸送許可制度
第44条:輸送従事者の資格認定
第45条:輸送時の防護措置と設備
第46条:道路輸送の委託制限
第47条:積載制限と車両検査・警告標識
第48条:護送員の配置と停車報告
第49条:制限区域への進入許可
第50条:劇物道路輸送通行証
第51条:事故・紛失時の緊急報告
第52条:内陸水路輸送の基本規定
第53条:船舶の安全輸送条件
第54条:内陸水路の輸送禁止区域
第55条:内陸水路輸送の分類管理
第56条:運送人の資格制限
第57条:船舶の積載適合証明と緊急時対応計画
第58条:包装および数量制限
第59条:内陸水路の埠頭・バースの安全要件
第60条:港湾進出の報告制度
第61条:警告標識と水先案内
第62条:水源地等の保護
第63条:荷送人の義務と託送リスト
第64条:混入および隠匿申告の禁止
第65条:鉄道・航空輸送の適用関係
第六章 危険化学品の登録及び事故緊急時対応
第66条:登録制度の目的
第67条:登録義務者と登録内容
第68条:登録情報の共有
第69条:政府の緊急時対応計画策定
第70条:企業等の緊急時対応計画と演習
第71条:事故発生時の組織的救援と報告
第72条:政府による救援処置
第73条:関連単位による技術指導
第74条:情報の公表
第七章 法律責任
第75条:禁止物質取り扱いへの罰則
第76条:建設審査違反への罰則
第77条:無許可の生産・使用・経営への罰則
第78条:SDS・ラベル・設備等の運営違反への罰則
第79条:包装容器不備への罰則
第80条:重大危険源・安全評価等の不備への罰則
第81条:劇物・爆発物前駆体の管理記録違反への罰則
第82条:廃業・解散時の不適切処置への罰則
第83条:不適切仕入への罰則
第84条:資格確認・個人販売違反への罰則
第85条:無許可輸送への罰則
第86条:輸送従事者の資格・防護不備等への罰則
第87条:不適切委託・内陸水路禁輸違反等への罰則
第88条:過積載・区域進入等への罰則
第89条:警告標識・報告義務違反への罰則
第90条:事故時の是正措置
第91条:管理者・計画不備への罰則
第92条:水路輸送特有の違反への罰則
第93条:許可証の偽造・変造・貸与等への罰則
第94条:事故時の報告義務不履行と賠償
第95条:政府職員の不作為責任
第96条:政府職員の職権濫用責任
第八章 附則
第97条:他法令との適用関係
第98条:輸出入管理と環境管理登録
第99条:所有者不明物品の処置
第100条:危険特性未確定物質の鑑定
第101条:既存企業の経過措置
第102条:施行日
基礎情報
| 法令(現地語) | |
| 法令(日本語) | 危険化学品安全管理条例 |
| 公布日 | 2002年01月26日 |
| 所管当局 | 安全生産監督管理部門、公安機関、品質監督検験検疫部門、環境保護主管部門、交通運輸主管部門、衛生主管部門、工商行政管理部門、郵政管理部門 |
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