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解説中国-船舶輸送危険貨物安全監督管理規定

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法令の情報時期:2024年12月 公布 ページ作成時期:2026年09月

目的

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本規定は、船舶による危険貨物の輸送に対する監督管理を強化し、水上における人命および財産の安全を保障するとともに、船舶による汚染を防止することを目的として、「中華人民共和国海上交通安全法」、「中華人民共和国港口法」および「中華人民共和国内河交通安全管理条例」等に基づき制定された交通運輸部の部門規則である(第1条)。

本規定は、この目的を達成するため、船舶および人員の適格性、危険貨物の包装およびコンテナへの収納、進出港時の申告、荷役・瀬取り等の作業時の安全管理という各段階に、事業者が履行すべき要件を配置している。

概要

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本規定は、中華人民共和国の管轄水域における船舶の危険貨物輸送活動に適用される(第2条)。交通運輸部が全国の監督管理を主管し、交通運輸部海事局が具体的な監督管理の責務を負い、各級の海事管理機構が職責に応じてこれを実施する(第3条)。

ここでいう危険貨物とは、国際海上危険物規則(IMDG規則)、国際海上固体ばら積み貨物規則(IMSBC規則)、MARPOL条約、国際ばら積み化学薬品輸送規則(IBC規則)、国際ガスキャリア規則(IGC規則)等の国際条約および国家基準に列挙された貨物をいう(第48条)。

事業者に対しては、安全運航および汚染防止の管理体系の構築と専任の安全管理者の配置(第4条)、船舶の検査合格と証書の保持(第6条)、船員の特別訓練修了(第10条)、包装およびコンテナの検査合格(第13条・第15条)、進出港の24時間前までの申告(第21条)、荷送人による安全適運申告書・安全技術説明書等の提出(第23条)、荷役前の書類確認(第26条)、瀬取り作業の申請(第31条)、事故・汚染発生時の報告(第38条)等が求められる。

本規定は2024年12月31日に交通運輸部令2024年第14号として公布され、2025年03月01日から施行されている。これに伴い、2018年07月31日公布の旧規定(交通運輸部令2018年第11号)は廃止された。

適用除外(対象外・猶予・免除等)

適用除外

本規定には、特定の事業者、製品または施設を法令全体の適用から免除する規定は置かれていない。適用の範囲および他の規則との関係については、次のとおり定められている。

■ 本規定は、中華人民共和国の管轄水域における船舶の危険貨物輸送活動に適用される(第2条)。

■ 危険化学品の目録に掲げられた物質については、別に定める規則が適用される(第48条)。

■ 内陸河川での運送が禁止される危険化学品について、他の運送方式による場合は、関連する法令、基準および規範に従う(第50条)。

■ 資格を有する客貨船またはロールオン・ロールオフ客船が危険貨物を積載する場合は旅客を乗せてはならず(規定に従って車両に同乗する押送員およびロールオン・ロールオフ車両の運転者を除く)、その他の客船による危険貨物の積載は禁止されている(第8条)。これは適用の免除ではなく、禁止行為として定められたものである。

事業者が注意すべき内容

本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。
ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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船舶・人員および管理体制

■ 事業者は、安全運航および汚染防止に関する管理体系を構築し実施しなければならない。経営者および管理者は専任の安全管理者を配置する義務を負う(第4条)。

■ 船舶は、安全および汚染防止に関する緊急対応計画を作成し、緊急救護、消防および防護の設備を備えなければならない(第5条)。

■ 船舶は、検査機関の検査に合格し証書を取得・維持しなければならず、国際航行船舶については国際条約への適合が要件となる(第6条)。

■ 船舶は、自動識別装置等を搭載して使用し、動態管理を行わなければならない(第7条)。

■ 普通貨物への危険貨物の混載、危険貨物に関する虚偽の申告または隠蔽、資格を有する客貨船またはロールオン・ロールオフ客船が危険貨物を積載する際の旅客の運送(規定に従って車両に同乗する押送員およびロールオン・ロールオフ車両の運転者を除く)ならびにその他の客船による危険貨物の積載は禁止される。内陸河川における運送は、国務院交通運輸主管部門の危険化学品の分類管理に関する要求に従う(第8条)。

■ 貨物は、積載、隔離および運送に関する安全技術規範ならびに適装証書の要件に適合していなければならない。包装された貨物はIMDG規則、B組の固体ばら積み貨物はIMSBC規則への適合を要する(第9条)。

■ 船員は、特別訓練の修了証を保持し、安全知識、操作規程、貨物の危険特性および緊急時の措置を習得していなければならない(第10条)。申告・報告を行う職員および検査員は、法令、技術規範および申告手続の習得を要する(第11条)。

■ 海事管理機構の現場検査に際して運航に係る証票を提示できない場合、関係する主管部門に通知される(第12条)。

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包装・コンテナの管理

■ 危険貨物の包装は、法令、技術規範および国際条約に適合し、検査合格証を取得していなければならない(第13条)。新型または改良された包装については、IMDG規則の等価包装に関する規定に適合し、性能検査報告および証書を海事管理機構に提出しなければならない(第14条)。

■ 海上輸送に供するコンテナおよび容器は、検査機関の検査に合格していなければならない(第15条)。貨物には、危険特性に係る標識、標記および標示板を表示しなければならない(第16条)。

■ コンテナは、損傷がなく、清潔、乾燥で、汚損がないものでなければならない。燻蒸を行った状態のコンテナは、積載の要件に適合させ、警告標示板を表示しなければならない(第17条)。

■ コンテナ内の危険貨物は、破損、こぼれおよび漏れがない完全な状態であり、当て物、固縛、積付けおよび隔離に関する規範に適合し、相互の性状の適合性が確保されていなければならない(第18条)。

■ 検査員は、コンテナ収納の現場を検査し、技術要件に適合している場合に証明書へ署名しなければならない。基準は国家標準(GB 40163)による(第19条)。洗浄していない空の包装および空の容器は、危険貨物を収納しているものとして取り扱われる(第20条)。

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進出港の申告と離港前の報告

■ 危険貨物を積載した船舶の進出港は、24時間前までに申告しなければならない(航程が24時間に満たない場合は前港の出港時)。水上安全への適合、積載証書への適合および港湾経営の資格の保有が条件となり、申告書、適装証書および港湾に係る許可書類を提出する。定期的な申告の期間は最長30日である(第21条)。

■ 海事管理機構は、申告が完備した後24時間以内(定期申告の場合は5営業日以内)に許可または不許可を決定し、不許可の場合は理由を通知する(第22条)。

■ 荷送人は、貨物の引渡し前に、安全適運申告書、安全技術説明書、必要な承認書類、抑制剤に関する証明、特性に関する書類等を提出し、海事管理機構に報告しなければならない。包装された貨物については検査証明およびコンテナ収納証明書、放射性物質については規則が定める書類、少量危険物については免除量に係る証明の提出が追加で必要となる(第23条)。

■ 包装された貨物およびB組の固体ばら積み貨物については、離港前に積付け明細、積荷目録および積付け図を海事管理機構に報告しなければならない(第24条)。隔離の要件がある複数の危険貨物を同一のコンテナ等に収納する場合は、IMDG規則に適合させ、事前に海事管理機構に報告しなければならない(第25条)。

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荷役・瀬取り・洗浄等の作業安全

■ 積込みの前に、貨物の運送関係書類および適運の状況を確認しなければならず、違反がある場合は積込みおよび運送を行ってはならない(第26条)。

■ ばら積み危険貨物の作業に際しては、船舶と陸上の安全チェックリスト制度を構築し実施しなければならない。液体危険貨物の荷役中は、関係のない船舶を並べて係留してはならない(第27条)。

■ 液化ガスの荷役作業の前には書面による協議を締結し、液化天然ガスの作業時には緊急遮断装置を設置しなければならない。関係のない船舶が液化ガス用ターミナルに係留することは禁止される(第28条)。

■ 危険貨物の瀬取りおよび船倉の洗浄では、航路設定区域、飲用水源保護区および通航建築物等を避け、作業計画、安全措置および緊急対応計画を策定しなければならない(第29条)。洗浄、ガスの排出および置換の作業中は、レーダーおよび無線機器の使用、裸火を用いる作業ならびに燃料補給が禁止される(第30条)。

■ 港湾区域内での瀬取りは港湾管理部門に、区域外での瀬取りは海事管理機構に申請する(第31条)。区域外の申請では、瀬取り作業申請書、適装証書、技術説明書、人員の資格証明、水域の適性に関する証明、作業計画ならびに安全措置および緊急対応計画を提出し、海事管理機構は単一航海について24時間以内、複数航海について5営業日以内に決定する(第32条)。

■ 瀬取りを行う船舶は、海事管理機構が確定し公告した安全作業区の範囲内で作業を行い、警示標識を設置しなければならない(第33条)。液化天然ガス等の低引火点燃料の補給作業を行う場合は、作業の種類、時間、場所、実施者および船舶名を海事管理機構に報告しなければならない(第34条)。

■ 爆発物、放射性物質、有機過酸化物、引火点28℃以下の引火性液体およびばら積み液化ガスを積載する船舶は、はしけとの混合編隊による曳航が禁止される(第35条)。

■ ばら積み液化天然ガスを積載する船舶は、入港予定時刻を入港の72時間前までに報告し(航程が72時間に満たない場合は前港の出港時)、予定を変更する場合は24時間前までに再度報告しなければならない(第36条)。

■ ばら積み液化ガスおよび低引火点燃料を積載する船舶は、沿海の港への出入港、停泊および作業に際して安全論証を実施し、護衛、安全距離、緊急時の錨地および警示標識等を確定する。内陸河川を航行する場合は、海事管理機構が公布する措置に従う(第37条)。

■ 内陸河川でばら積み液体危険貨物を運送する船舶は、荷卸し後に港湾の受入施設または専門機関で船倉を洗浄しなければならない。貨物に適合性がある場合、同一の貨物を継続して積載する場合または代替の通風手順を実施する場合は洗浄を要せず、次港で受入れの同意が得られる場合は延期できる(第39条)。

■ 航行、荷役および停泊に際しては、専用の警示標識を掲出し、所定の信号を表示する。ばら積み液化天然ガスを積載する船舶は、航行計画および航路をあらかじめ確定し、沿海から内陸河川に進入する場合は最初の港に、内陸河川を発地とする場合は始発地に報告しなければならない(第40条)。

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事故時の対応、監督および法律責任

■ 水上での危険な状況、交通事故、基準を超える排出または危険貨物の落水が生じた場合は、海事管理機構に報告し、緊急対応計画を発動しなければならない(第38条)。

■ 海事管理機構は監督検査を行い、安全上の隠れた危険を発見した場合は直ちにまたは期限を定めて解消を命じる。解消されない場合は、入港・出港の禁止、航行の停止、航路の変更または作業の停止の措置が講じられる(第41条)。違反は関係法令および本規定に従い処罰され、犯罪の疑いがある場合は司法機関に移送される(第42条)。

■ 内陸河川の荷送人が、普通貨物への危険貨物の混入、虚偽の申告、包装の未処置、情報の未通知または書類の未提出を行った場合、是正が命じられ、3,000元以上3万元以下の過料が科される(第43条)。

■ 内陸河川における荷役および瀬取りの作業について強制基準を遵守しない場合、船舶所有者等に5,000元以上3万元以下、船長等に1,000元以上1万元以下の過料が科される(第44条)。

■ 要件に適合しないコンテナについて収納証明書に署名した場合、当該検査員を雇用する事業者に1,000元以上3万元以下の過料が科される(第45条)。

■ 荷送人が海事管理機構に報告しない場合、積込港到着前の明細を報告しない場合、液化天然ガス船が入港予定時刻を報告しない場合および航行計画を報告しない場合には、500元以上3万元以下の過料が科される(第46条)。

注目定義

<対象>

■ 「危険貨物」

IMDG規則、IMSBC規則、MARPOL条約、IBC規則、IGC規則等の国際条約および国家基準に列挙された貨物をいう。危険化学品の目録に掲げられた物質については、別に定める規則が適用される(第48条)。

<対象>

■ 「B組の固体ばら積み貨物」

IMSBC規則の附録1に列記された貨物をいう(第49条)。

目次

※各条項のタイトルは内容に基づき当社で仮設定

第一章 総則(第1条から第3条まで)

第1条 制定目的と根拠/第2条 適用範囲/第3条 監督管理の体制

第二章 船舶および人員の管理(第4条から第12条まで)

第4条 安全・汚染防止管理体系と専任安全管理者/第5条 緊急対応計画と設備/第6条 船舶の検査と証書/第7条 自動識別装置と動態管理/第8条 禁止行為/第9条 貨物の積載・隔離および適装証書/第10条 船員の訓練/第11条 申告・報告職員および検査員の要件/第12条 証票を提示できない場合の通知

第三章 包装およびコンテナの管理(第13条から第20条まで)

第13条 包装の基準と検査合格証/第14条 新型・改良包装/第15条 コンテナ・容器の検査/第16条 標識・標記・標示板/第17条 コンテナの状態と燻蒸/第18条 コンテナ内の貨物の状態と隔離/第19条 収納現場の検査と証明書/第20条 洗浄していない空の包装・容器

第四章 申告および報告の管理(第21条から第25条まで)

第21条 進出港の申告/第22条 海事管理機構の決定期限/第23条 荷送人の提出書類/第24条 離港前の積付け明細等の報告/第25条 隔離要件がある貨物の同一収納

第五章 作業の安全管理(第26条から第40条まで)

第26条 積込み前の確認/第27条 船舶・陸上安全チェックリスト/第28条 液化ガスの荷役/第29条 瀬取りおよび洗浄の場所と計画/第30条 洗浄・ガス排出・置換時の禁止事項/第31条 瀬取りの申請先/第32条 港湾区域外の瀬取り申請と決定期限/第33条 安全作業区/第34条 低引火点燃料の補給作業の報告/第35条 混合編隊による曳航の禁止/第36条 液化天然ガス船の入港予定時刻の報告/第37条 安全論証および護衛等/第38条 事故・汚染時の報告と緊急対応/第39条 内陸河川における船倉の洗浄/第40条 警示標識・信号および航行計画

第六章 法律責任(第41条から第47条まで)

第41条 監督検査と隠れた危険への措置/第42条 処罰および司法機関への移送/第43条 内陸河川の荷送人の違反/第44条 荷役・瀬取り作業の基準違反/第45条 コンテナ収納証明書の不当な署名/第46条 報告義務の違反/第47条 職員の職権濫用等

第七章 附則(第48条から第51条まで)

第48条 危険貨物の定義/第49条 B組の固体ばら積み貨物の定義/第50条 内陸河川で運送が禁止される危険化学品の他の運送方式/第51条 施行日および旧規定の廃止

基礎情報

法令(現地語)

船舶载运危险货物安全监督管理规定

法令(日本語)

船舶輸送危険貨物安全監督管理規定

公布日

2024年12月31日(交通運輸部令2024年第14号)

所管当局

中国交通運輸部が全国の監督管理を主管し、交通運輸部海事局が具体的な監督管理の責務を負う。各級の海事管理機構が職責に応じて実施する(第3条)

作成者

株式会社先読

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