解説EU-中規模燃焼プラントからの特定汚染物質の大気中への排出制...

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法令の情報時期:2015年11月 公布 ページ作成時期:2026年08月

目的

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■ 本指令は、中規模燃焼プラントからの二酸化硫黄(SO2)、窒素酸化物(NOx)及び粉塵の大気中への排出を規制するための規則を定め、これにより大気への排出を削減するとともに、当該排出が人の健康及び環境に及ぼす潜在的なリスクを低減することを目的としている。

概要

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欧州では大気への汚染物質の排出が大幅に削減された一方で、依然として欧州の多くの地域で大気汚染レベルが問題となっており、EU市民が大気汚染物質にさらされ、その健康と福祉が損なわれるおそれがある。中規模燃焼プラントにおける燃料の燃焼に伴う汚染物質の排出は、バイオマス燃料の利用拡大により、大気汚染への寄与度が高まっているにもかかわらず、EUレベルでは全般的に規制されていなかった。

本指令は、燃料の種類を問わず、定格熱入力が1 MW以上50 MW未満の燃焼プラント(「中規模燃焼プラント」)に適用される(第2条第1項)。主な要件として、事業者に対し、許可取得又は登録の義務、特定の排出限界値(ELV)の遵守、及び排出のモニタリングなどが課される。

適用及び遵守の時期は以下の通りである。

新規中規模燃焼プラント:運用には許可又は登録が必要であり、2018年12月20日から排出限界値を遵守しなければならない。

既存中規模燃焼プラント(定格熱入力5MW超):2024年1月1日までに許可又は登録を受け、2025年1月1日から排出限界値を遵守しなければならない。

既存中規模燃焼プラント(定格熱入力5MW以下):2029年1月1日までに許可又は登録を受け、2030年1月1日から排出限界値を遵守しなければならない。

適用除外(対象外・猶予・免除等)

適用除外

以下のものは、本指令の適用から除外される。

■ 2010/75/EU(産業排出指令)第III章又は第IV章の対象となる燃焼プラント

■ 97/68/EC(非道路移動機械用内燃機関排出汚染物質指令)の対象となる燃焼プラント

■ 未処理の家禽排せつ物のみを燃料として使用する、総定格熱入力が5 MW以下の農場内燃焼プラント(規則(EC) No 069/2009第9条(a)に規定)

■ 燃焼ガスを物体又は材料の直接加熱、乾燥その他の処理に使用する燃焼プラント

■ 職場環境の改善を目的として、屋内空間を暖房するために燃焼ガスを直接燃焼式暖房に使用する燃焼プラント

■ 燃焼によって産業プロセスから発生する廃ガスを浄化するように設計された、独立した燃焼プラントとして運用されるものではない燃焼後プラント

■ 車両、船舶又は航空機の推進用技術装置

■ ガスタービン及びガス・ディーゼルエンジン(海洋プラットフォームで使用される場合)

■ 接触分解用触媒の再生用施設

■ 硫化水素を硫黄に変換するための施設

■ 化学産業で使用される反応器

■ コークス炉

■ 熱風炉(カウパー)

■ 火葬場

■ 石油・ガス精製施設内においてエネルギーを生産するために、製油所燃料のみ又は製油所燃料とその他の燃料を燃焼する燃焼プラント

■ パルプ生産用施設内の回収ボイラー

■ 中規模燃焼プラントに関する研究活動、開発活動又は試験活動

事業者が注意すべき内容

本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。
ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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事業者は、以下の要件を遵守しなければならない。

許可及び登録(第5条参照)

■ 事業者は、管轄当局の許可又は登録を受けずに、プラントを運用してはならない。

■ 申請時には、プラントの定格熱入力(MW)、プラントの種類、燃料の種類、予想年間運用時間等の情報を提供する必要がある。

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排出限界値の遵守(第6条参照)

■ 事業者は、附属書IIに定められたSO2、NOx、粉塵の排出限界値を遵守しなければならない。

■ 複数の燃料を同時に使用するプラントについては、各燃料の熱入力に応じた加重平均により算定された排出限界値が適用される。

■ 特定の例外的な状況では、管轄当局により排出限界値遵守義務の適用除外が認められる場合がある。

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モニタリングと記録保持(第7条参照)

■ 事業者は、最低限、附属書III第1部に従って排出のモニタリングを実施しなければならない。測定頻度は、原則として、定格熱入力が1MW以上20MW以下のプラントは少なくとも3年ごと、20MW超のプラントは少なくとも毎年行う必要がある。

■ 事業者は、すべてのモニタリング結果を記録しなければならない。また、附属書III第2部に定める規定に従い、排出限界値の遵守を確認できる方法で、当該モニタリング結果を処理しなければならない。

■ 排出限界値を満たすために二次削減装置を使用する場合は、その装置が継続的かつ有効に稼働していることを示す記録又はその証拠となる情報を保持しなければならない。

■ 事業者は、許可証又は登録証明書、モニタリング結果、使用した燃料の種類・量、二次削減装置の故障・不具合並びに排出限界値の不遵守事象及び講じた措置の記録等を保持しなければならない。また、管轄当局から要請があった場合は、これらのデータ・情報を遅滞なく提供しなければならない。

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不遵守時の対応(第7条、第8条参照)

■ 排出限界値の不遵守が生じた場合、事業者は、可能な限り短期間で遵守を回復するために必要な措置を講じなければならない。事業者が管轄当局に提供すべき不遵守事象に関する情報の種類、頻度及び形式については、各加盟国が定める。

■ 不遵守により地域の大気質が著しく悪化する場合、遵守が回復するまでプラントの運用を停止しなければならない。

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プラントの変更通知(第9条参照)

■ 適用される排出限界値に影響を及ぼす可能性のあるプラントの変更を計画する場合、事業者は、当該変更について遅滞なく管轄当局に通知しなければならない。

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将来的影響(第6条、第12条参照)

規制強化の可能性:加盟国は、指令2008/50/ECに定める大気質基準を遵守していない区域において、より厳しい排出限界値の適用が必要であるかを評価しなければならない。また、欧州委員会は、エネルギー効率基準の設定や、CO排出に関する規制の必要性、より厳格な排出限界値の設定が適切か否かについて、定期的に見直しを行う。これらの見直しの結果、将来的に規制内容が変更された場合には、設備投資や運営コストに影響を及ぼす可能性がある。

注目定義

<対象>

■ 「事業者」(operator)

「事業者」とは、燃焼プラントの運用若しくは管理を行う自然人若しくは法人、又は、国内法に規定されている場合には、当該プラントの技術的機能に関する決定的な経済的権限を委任された者をいう。

<対象>

■ 「燃焼プラント」(combustion plant)

「燃焼プラント」とは、燃料を酸化し、その結果として生成される熱を利用するためのあらゆる技術的装置をいう。

<対象>

■ 「既存燃焼プラント」(existing combustion plant)

「既存燃焼プラント」とは、2018年12月20日より前に運用を開始した燃焼プラント、又は2017年12月19日より前に国内法に基づき許可が与えられた燃焼プラント(ただし、当該プラントが2018年12月20日までに運用が開始されることを条件とする)をいう。

<対象>

■ 「新規燃焼プラント」(new combustion plant)

「新規燃焼プラント」とは、既存燃焼プラント以外の燃焼プラントをいう。

目次

第1条 対象事項

第2条 適用範囲

第3条 定義

第4条 集約

第5条 許可及び登録

第6条 排出限界値

第7条 事業者の義務

第8条 遵守確認

第9条 中規模燃焼プラントの変更

第10条 管轄当局

第11条 報告

第12条 見直し

第13条 附属書の改正

第14条 委任権限の行使

第15条 委員会手続

第16条 罰則

第17条 国内法化

第18条 発効

第19条 宛先

附属書I 事業者が管轄当局に提供すべき情報

附属書II 第6条に規定する排出限界値

附属書III 排出のモニタリング及び遵守の評価

基礎情報

法令(現地語)

Directive (EU) 2015/2193 of the European Parliament and of the Council of 25 November 2015 on the limitation of emissions of certain pollutants into the air from medium combustion plants

法令(日本語)

中規模燃焼プラントからの特定汚染物質の大気中への排出制限に関する2015年11月25日の欧州議会及び理事会指令 (EU)2015/2193

公布日

2015年11月28日

所管当局

作成者

株式会社先読

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