| 法令の情報時期:2025年01月 統合版 | ページ作成時期:2026年09月 |
目的
本法は、生活化学製品の危害性評価、殺生物物質および殺生物製品の承認、殺生物処理製品の基準、殺生物製品による被害の救済等に関する事項を定めることにより、国民の健康および環境を保護し、公共の安全に寄与することを目的とする(第1条)。
また本法は、生活化学製品および殺生物剤の管理について、次の基本原則を定めている(第2条)。
■ 生活化学製品および殺生物剤と、人・動物の健康および環境に対する被害との間に科学的相関性が明確に証明されない場合であっても、有害な影響を及ぼさないよう事前に配慮して安全に管理されなければならない。
■ 子ども、妊産婦等、生活化学製品または殺生物剤から発生する化学物質等の曝露に脆弱な階層を優先的に配慮して管理されなければならない。
■ 誤用および濫用による被害を予防するため、生活化学製品および殺生物剤の安全に関する情報が正確かつ迅速に提供されなければならない。
概要
本法は、家庭、事務室、多衆利用施設等の日常的な生活空間で使用され、人や環境への化学物質の曝露を引き起こす可能性のある化学製品(生活化学製品)と、有害生物の除去・無害化・抑制を目的とする殺生物剤とを、ひとつの法律で規律するものである。
生活化学製品については、危害性評価の結果、危害性があると認められた製品が「安全確認対象生活化学製品」として指定・告示され、当該製品を製造または輸入する事業者に対し、指定試験・検査機関による安全基準適合の確認、製品情報の申告、ハングルによる表示等が義務づけられる。
殺生物剤については、殺生物物質および殺生物製品それぞれについて事前承認制が採られており、承認を受けない物質・製品の製造・輸入は認められない。既存の殺生物物質については承認猶予の仕組みが設けられている。殺生物処理製品(主たる目的以外に有害生物の除去等の副次的目的で殺生物製品を使用した製品)についても、基準の遵守と表示が求められる。
適用対象となる事業者は、これらの製品・物質を製造、輸入、販売または流通させる者であり、販売の仲介者および購入代行者も規制の対象に含まれる。
本統合版は2024年03月19日公布(法律第20382号、一部改正)であり、2025年01月01日から施行されている。
適用除外(対象外・猶予・免除等)
生活化学製品または殺生物剤が次のいずれかに該当する場合、本法は適用されない。ただし、当該各法律が定める目的および用途で製造、輸入、販売または使用されない場合には本法が適用される(第5条第1項)。
■ 健康機能食品に関する法律による健康機能食品
■ 軍需品管理法および防衛事業法による軍需品(軍需品管理法による通常品を除く)
■ 農薬管理法による農薬、天然植物保護剤、原剤および農薬活用機材
■ 飲料水管理法による水処理剤
■ 飼料管理法による単味飼料および補助飼料
■ 船舶平衡水管理法による処理物質
■ 食品衛生法による食品、食品添加物、器具および容器・包装
■ 薬事法による医薬品、医薬外品および動物用医薬品・医薬外品
■ 衛生用品管理法による衛生用品
■ 医療機器法による医療機器
■ 化粧品法による化粧品
■ 親環境農漁業育成および有機食品等の管理・支援に関する法律による有機食品、非食用有機加工品、無農薬原料加工食品、有機農漁業資材および許容物質
このほか、次のいずれかに該当する場合には、第10条(安全基準の確認および表示基準等)または第3章(殺生物剤の安全管理)が適用されない(第5条第2項)。
■ 科学的実験用・分析用または研究用の生活化学製品または殺生物剤
■ 販売を目的としない試作品である生活化学製品または殺生物剤
■ 全量が国外へ輸出される生活化学製品または殺生物剤
■ 上記のいずれかに該当する製品にのみ使用される生活化学製品または殺生物剤
■ その他、国内で販売されない製品等、大統領令で定める生活化学製品または殺生物剤
事業者が注意すべき内容
| 本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。 ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |
生活化学製品に関する要件
環境部長官は、生活化学製品を製造・輸入・販売・流通させる者を対象に、製品の種類、製造・輸入・販売量、用途、成分・配合比率、有害性に関する実態調査を行うことができ、事業者は資料の提出または報告を求められる(第7条)。危害性評価の結果、緊急の措置が必要と認められる場合には、製造または輸入の禁止が命じられうる(第8条第4項)。
安全基準が告示された安全確認対象生活化学製品を製造・輸入しようとする者は、第41条第1項により指定を受けた試験・検査機関から安全基準への適合の確認を受けなければならない。有効期間は3年であり、終了後も継続する場合は改めて確認を受ける(第10条第1項から第3項まで)。確認を受けた者は製品情報・成分・含量等を環境部長官へ申告し、環境部令で定める事項の変更には変更申告を要する(第10条第4項・第5項)。安全基準が告示されていない製品を製造・輸入しようとする者は、含有化学物質の用途・有害性・曝露情報等の資料を提出して承認を受け、変更には変更承認(軽微な事項は変更申告)を要する(第10条第6項・第7項)。
国内で販売・流通させようとする者は、製品の外面または包装に、製品名、製造・輸入者の氏名等、使用された化学物質に関する事項、重量または容量、使用上の注意事項、申告・承認事項等をハングルで表示しなければならない(第10条第8項)。これらに違反した場合は製造・輸入の禁止が命じられ、命令日から6か月を経過するまでは確認・承認を申請できない(第11条)。
殺生物物質に関する要件
殺生物製品に使用するため殺生物物質を製造または輸入しようとする者は、物質承認を受けなければならない(第12条第1項)。有効期間は10年以内(一定の物質は7年以内)の範囲で大統領令が定める期間であり、終了前に再承認が必要である(第12条第4項・第5項)。申請には、物質の識別情報、使用されうる殺生物製品類型、物理化学的特性、用途・曝露情報、有害性情報、効果・効能、原料・製造工程等に関する資料を要し、再承認は有効期間終了の1年前までに申請する(第13条)。重要事項の変更には変更承認、その他の事項には変更申告を要する(第15条)。物質同等性の認定を受けようとする者は証明資料を備えて申請する(第16条)。
既存殺生物物質は、承認猶予対象として指定・告示された場合、猶予期間中は物質承認なしで製造・輸入できるが、その前に、事業者情報、物質の名称・化学的組成・製造量または輸入量、使用される殺生物製品類型等を申告しなければならない(第18条第1項・第2項)。猶予期間は10年以内の範囲で大統領令が定める(第18条第4項)。申告者は、指定・告示された日から1年以内に物質承認申請計画書を提出しなければならず、これを欠く場合は製造・輸入の禁止が命じられうる(第19条第1項・第2項)。同一名称・組成の物質について計画書を提出した者が2以上ある場合、環境部令で定める資料は代表者による共同提出となる(第19条第4項)。
殺生物製品および殺生物処理製品に関する要件
殺生物製品を国内で販売または流通させるために製造または輸入しようとする者は、製品承認を受けなければならない(第20条第1項)。承認基準は、人・動物の健康および環境への否定的な影響、含有殺生物物質が承認等を受けた範囲のものであること、効果・効能の十分性、対象有害生物の耐性、安全容器・包装の使用等の観点から定められている(第20条第2項)。有効期間は10年以内(基準の緩和適用を受けた製品等は5年以内)であり、終了前に再承認が必要である(第20条第5項・第6項)。申請資料および再承認の申請期限(有効期間終了の1年前まで)は第21条に定められ、重要事項の変更には変更承認、その他には変更申告を要する(第23条)。製品類似性の認定を受けようとする者は証明資料を備えて申請する(第25条)。
製品承認を受けた殺生物製品を製造・輸入する者は、製品の外面に、使用された全ての殺生物物質の成分・配合比率、製造・輸入者の氏名等、使用に伴う危険性および応急処置方法、有効期限および廃棄方法、意図的に含まれるナノ物質の名称・使用目的等を、購入者が分かりやすいように表示しなければならない(第27条)。
殺生物処理製品については、使用される殺生物製品が製品承認を受けた範囲で使用されること等の基準を遵守し(第28条第1項)、製品の外面に、殺生物製品が使用されている旨、含まれる全ての殺生物物質の名称および機能、ナノ物質が意図的に含まれる場合はその事実、危険性および取扱上の注意事項を表示しなければならない(第28条第2項)。情報提供・閲覧の請求を受けた場合、経営上・営業上の秘密を除き応じなければならない(第30条)。
表示・広告および販売の制限
健康と環境への否定的な影響について誤解を生じさせないよう、環境部令で定める禁止文言を用いてはならず、環境部令で定める文言を広告に明確に含めなければならない(第34条第1項)。製品承認等を受けていない製品について、殺生物製品・殺生物処理製品である旨の表示・広告や、これらと誤認されるおそれのある表示・広告をしてはならない(第34条第2項)。製造・輸入の禁止命令を受けた製品、確認・承認・申告を欠く製品、表示基準に違反した製品、安全基準・表示基準を満たさない殺生物処理製品等は、販売・贈与してはならず、その目的で陳列・保管・貯蔵してもならない(第35条第1項)。これらの販売を仲介し、または購入を代行する者も同様である(第35条第2項)。
事後管理、記録および報告
安全確認対象生活化学製品を製造・輸入する者、物質承認・製品承認を受けた者および殺生物処理製品を製造・輸入する者は、製品の有害性・危害性や効果・効能が十分でないという情報を新たに知った場合、遅滞なく報告しなければならない(第36条第1項)。承認を受けた製品を製造・輸入する者は、承認どおりに品質を維持・管理するため、製造・保管施設や安全管理等について環境部令で定める基準を遵守しなければならず、違反時は是正命令を受ける(第36条の2)。回収・廃棄等の措置命令を受けた者は履行結果を報告し、費用は製造・輸入・販売・流通する者の負担となる(第37条)。一定の違反行為には課徴金が課され(第38条)、違反事実が公表されうる(第40条)。
安全確認対象生活化学製品または殺生物剤を製造・輸入する者は、製品名と数量、含有物質の成分・配合比率、殺生物処理製品に使用された殺生物製品の製品名・使用量、品質管理に関する事項等を記録して10年間保存し、製造・輸入した物質・製品の名称と量を2年ごとに報告しなければならない(第49条)。立入・検査・収去、帳簿の閲覧または資料提出の要求を拒否・妨害・忌避してはならない(第50条)。権利・義務を承継した者は、承継した日から1か月以内に通報する(第51条)。承認等の申請には手数料を要する(第52条)。
殺生物製品被害の救済に関する要件
被害を発生させた殺生物製品(原因製品)の製造・輸入業者に対し、救済に必要な財源を確保するための分担金が賦課・徴収される。分担金は、1人当たり支援予想額、被害者数、原因製品使用比率および原因製品販売比率を用いた算式により算定され、分担能力がない者や中小企業基本法上の中小企業者等は免除・減額されうる。納付期限までに納付しない場合は30日以上の督促と加算金の賦課が行われ、なお納付しない場合は国税強制徴収の例により徴収される(第48条の16)。原因製品の製造・輸入業者等は、被害調査団からの資料提出要請に、正当な事由がなければ応じなければならない(第48条の3第2項)。なお、支給された救済給付額の限度で、民法その他の法令による損害賠償責任は免除される(第48条の10第2項)。
注目定義
<対象>
■ 「生活化学製品」
| 家庭、事務室、多衆利用施設等の日常的な生活空間で使用される化学製品であって、人や環境に化学物質の曝露を引き起こす可能性のあるものをいう(第3条第3号)。 |
<対象>
■ 「安全確認対象生活化学製品」
| 環境部長官が第8条第1項による危害性評価を行った結果、危害性があると認められ、同条第3項本文により指定・告示した生活化学製品をいう(第3条第4号)。 |
<対象>
■ 「殺生物製品」
| 有害生物の除去等を主たる目的とする製品であって、1種類以上の殺生物物質で構成されるかもしくは殺生物物質と殺生物物質でない化学物質・天然物質または微生物が混合された製品、または化学物質等の混合物から殺生物物質を生成する製品をいう(第3条第8号)。 |
目次
第1章 総則
■ 第1条 目的
■ 第2条 生活化学製品および殺生物剤の管理の基本原則
■ 第3条 定義
■ 第4条 生活化学製品および殺生物剤の管理に関する総合計画の樹立
■ 第5条 適用範囲
■ 第6条 生活化学製品および殺生物剤管理委員会
第2章 生活化学製品の管理等
■ 第7条 実態調査
■ 第8条 危害性評価等
■ 第9条 安全確認対象生活化学製品の安全基準
■ 第10条 安全基準の確認および表示基準等
■ 第10条の2 安全確認対象生活化学製品の情報公開
■ 第11条 安全確認対象生活化学製品の製造・輸入禁止等
第3章 殺生物剤の安全管理
第1節 殺生物物質の承認
■ 第12条 殺生物物質の承認
■ 第13条 物質承認の申請等
■ 第14条 物質承認の手続等
■ 第15条 物質承認の変更等
■ 第16条 物質同等性の認定
■ 第17条 物質承認の取消し等
■ 第18条 既存殺生物物質の承認猶予
■ 第19条 物質承認申請計画書等の提出
第2節 殺生物製品の承認および殺生物処理製品の管理等
■ 第20条 殺生物製品の承認
■ 第21条 製品承認の申請等
■ 第22条 製品承認の手続等
■ 第23条 製品承認の変更等
■ 第24条 製品承認の特例
■ 第25条 製品類似性の認定
■ 第26条 製品承認の取消し等
■ 第27条 殺生物製品の表示等
■ 第28条 殺生物処理製品の安全基準および表示基準
第3節 情報の公開および資料の保護等
■ 第29条 殺生物物質および殺生物製品の情報公開
■ 第30条 殺生物処理製品の情報提供等
■ 第31条 資料の保護
■ 第32条 資料の使用同意
■ 第33条 脊椎動物試験資料に関する特例
第4章 生活化学製品および殺生物剤の事後管理等
■ 第34条 表示・広告の制限
■ 第35条 販売等の禁止
■ 第36条 新たな危害性等に対する報告および措置の勧告
■ 第36条の2 品質管理義務等
■ 第37条 回収命令等
■ 第38条 課徴金の賦課
■ 第39条 課徴金の徴収および滞納処分等
■ 第40条 違反事実の公表
第5章 生活化学製品および殺生物剤の安全管理の基盤造成
■ 第41条 試験・検査機関の指定等
■ 第42条 試験・検査機関の欠格事由
■ 第43条 試験・検査機関の指定取消し等
■ 第44条 教育訓練および広報
■ 第45条 中小企業に対する支援
■ 第46条 生活化学製品および殺生物剤安全センターの指定等
■ 第47条 生活化学製品等の情報網の構築等
■ 第48条 関連団体等との協力等
第5章の2 殺生物製品被害の救済
■ 第48条の2 救済給付の支給対象等
■ 第48条の3 殺生物製品被害調査団の設置・運営
■ 第48条の4 救済給付支給申請等
■ 第48条の5 救済給付支給決定の有効期間等
■ 第48条の6 救済給付の種類
■ 第48条の7 救済給付の支給
■ 第48条の8 未支給診療費の支給
■ 第48条の9 救済給付の支給中断および不当利得の還収
■ 第48条の10 損害賠償およびその他の救済との関係
■ 第48条の11 受給権の保護
■ 第48条の12 公課金の免除
■ 第48条の13 再審査請求
■ 第48条の14 殺生物製品被害救済勘定
■ 第48条の15 救済勘定の管理・運用等
■ 第48条の16 殺生物製品被害救済分担金
■ 第48条の17 診察要求等
■ 第48条の18 救済給付の一時中止
第6章 補則
■ 第49条 記録および報告
■ 第50条 立入・検査・収去等
■ 第51条 権利・義務の承継
■ 第52条 手数料
■ 第53条 聴聞
■ 第54条 権限の委任および業務の委託
■ 第55条 罰則適用における公務員擬制
第7章 罰則
■ 第56条 罰則
■ 第57条 罰則
■ 第58条 罰則
■ 第59条 両罰規定
■ 第60条 過怠料
基礎情報
| 法令(現地語) | |
| 法令(日本語) | 生活化学製品及び殺生物剤の安全管理に関する法律 |
| 公布日 | 2024年03月19日(法律第20382号、一部改正) |
| 所管当局 | 気候エネルギー環境部(情報源の基本情報による。条文上の表記は「環境部長官」) |
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