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解説米国-労働安全衛生規則 資材の取り扱いと保管

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法令の情報時期:2026年09月 確認 ページ作成時期:2026年09月

目的

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本サブパートは、米国労働安全衛生法(OSH Act)に基づく一般産業向けの労働安全衛生規則(連邦規則集第29編第1910部)の一部であり、事業場における資材の運搬、保管および荷役に用いる設備の使用に伴う危険から従業員を保護することを目的とする。

規則が定める内容から、具体的には次の点が目的となる。

■ 資材の保管および通路の確保について最低限の水準を定め、荷崩れ、つまずき、火災等の危険を防ぐこと(§1910.176)

■ リムホイールの整備、動力付き産業用トラック、クレーンおよびデリックについて、機器の要件、点検・試験の頻度ならびに運転者の訓練と資格を定めること(§1910.177~§1910.181)

■ ヘリコプターによる荷の運搬およびスリングの使用について、安全な作業手順と機材の管理を定めること(§1910.183、§1910.184)

概要

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本サブパートは、一般産業の事業場における資材の取り扱いおよび保管に関する要件を定めるもので、資材の取扱い一般(§1910.176)、リムホイールの整備(§1910.177)、動力付き産業用トラック(§1910.178)、天井走行クレーンおよび橋形クレーン(§1910.179)、クローラークレーン、機関車クレーンおよびトラッククレーン(§1910.180)、デリック(§1910.181)、ヘリコプター(§1910.183)ならびにスリング(§1910.184)から構成される。§1910.178には非強制の附表Aが置かれている。

要件の性質は大きく三つに分かれる。第一に、機器そのものが満たすべき仕様であり、多くは1971年08月31日以降に設置・取得した機器についてANSI規格への適合を求めている。第二に、点検および試験であり、日常点検から1か月から12か月の間隔による定期点検、荷重試験まで、機器ごとに頻度が定められている。第三に、運転者および作業者に関する要件であり、動力付き産業用トラックについては訓練の内容、再訓練の契機、3年に1回以上の評価および認定の記録が具体的に定められている。

クレーンおよびデリックについては、運転を「指定された者」に限ることが共通して求められており、事業者は誰を指定するかを自ら決定し、その者が職務を遂行する能力を有することを確保する必要がある。

適用除外(対象外・猶予・免除等)

適用除外

■ リムホイールの整備に関する§1910.177は、港湾荷役基準(第1918部)、建設基準(第1926部)または農業基準(第1928部)の適用を受ける従業員の事業者には適用されない(§1910.177(a)(2))。

■ §1910.177は、乗用車用タイヤおよび「LT」の表示があるタイヤの整備には適用されない(§1910.177(a)(1))。

■ 上記のほか、本サブパート全体の適用から特定の事業者、製品または施設を一律に免除する規定は置かれていない。各条項は、対象となる設備または作業を行う事業者にそれぞれ適用される。

事業者が注意すべき内容

本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。
ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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資材の取扱い一般(§1910.176)

■ 機械式の荷役機器を用いる場合、通路、荷積み場所およびその他の機器が移動する場所に十分な安全上の間隔を確保し、通路を障害物のない状態に保って明示しなければならない(§1910.176(a))。

■ 積み重ねて保管する資材は、滑り、崩壊のおそれがないよう、積み方、かい木、かみ合わせおよび高さの制限により固定しなければならない(§1910.176(b))。

■ 保管区域は、つまずき、火災、爆発または有害生物の発生の原因となる資材の堆積がない状態に保ち、必要に応じて雑草等を除去する(§1910.176(c))。

■ 通行の間隔に制限がある場所には警告標識を掲示する(§1910.176(e))。

■ 引込線には脱線器または車止めを設け、鉄道車両が他の車両に接触し、または作業場所に進入することを防止しなければならない(§1910.176(f))。

■ ピット、タンク、槽および溝による危険から従業員を守るため、覆いまたは手すりを設ける(§1910.176(g))。

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リムホイールの整備(§1910.177)

■ リムホイールの整備に従事させる前に訓練を行い、取外し・取付け、部品の点検、拘束装置の使用、飛散方向の理解等について習熟していることを確認する。能力を評価し、必要に応じて追加の指導を行わなければならない(§1910.177(c))。

■ 拘束装置、クリップ式チャック、圧力計付きのインラインバルブおよび十分な長さのホースを備えた空気供給装置を用意し、作業区域に最新のチャートまたはリムマニュアルを備え、製造者が推奨する工具のみを用いる(§1910.177(d))。

■ 組立て前に部品を点検し、曲がり、腐食、ひび割れまたは破損のあるものは使用しない。ビード面、リムおよびリングを清掃し、タイヤとホイールの寸法が適合していることを確認する(§1910.177(e))。

■ 書面による安全作業手順を定め、取外し前に完全に空気を抜くこと、空気充填時に拘束装置を用いること、圧力のかかった部品をハンマーで叩かないこと、飛散方向から外れた位置に立つこと、拘束装置内で充填後の点検を行うことを実施させなければならない(§1910.177(f)、(g))。

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動力付き産業用トラック(§1910.178)

■ 承認されたトラックを用い、認定試験機関の表示を確認する。容量または安全性に影響する改造は製造者の書面による承認なしに行わず、銘板および表示を判読できる状態で維持しなければならない(§1910.178(a))。

■ 11種の区分(D、DS、DY、E、ES、EE、EX、G、GS、LP、LPS)を踏まえ、可燃性ガス、粉じん、可燃性繊維等の危険性に応じて使用できる区分を選定する。アセチレン、水素等の危険な濃度の雰囲気ではいずれの区分も使用できない(§1910.178(b)、(c))。

■ 高揚程の乗車式トラックにはヘッドガードを、荷が落下するおそれがある場合には垂直のバックレストを備える(§1910.178(e))。

■ 燃料の取扱い・保管はNFPA規格に従い、バッテリー充電については充電区域を指定し、洗浄・中和設備、消火設備、換気、バッテリーの取扱い用機器を備え、酸は水に注ぐこと、充電区域での喫煙および火気を禁止すること等を守らせなければならない(§1910.178(f)、(g))。

■ 運転者の訓練は、トラックに関する事項、作業場に関する事項および§1910.178の要件を内容とし、講義、実技および職場での評価により行う。訓練は知識、訓練および経験を有する者が実施し、修了と評価により運転者が適格であることを確認したうえで単独運転をさせる(§1910.178(l)(1)~(l)(3))。

■ 危険な運転が確認された場合、事故またはニアミスがあった場合、評価により安全でない運転が判明した場合、異なる種類のトラックに配置する場合、または作業条件が変わった場合には再訓練を行う。運転者の運転状況の評価は3年に1回以上行い、氏名、訓練日、評価日および実施者を記載した認定の記録を作成しなければならない(§1910.178(l)(4)~(l)(6))。

■ 運転上の規則として、立っている者に向けて走行しないこと、荷の下を通行させないこと、許可のない同乗を認めないこと、無人とする際は荷役装置を下ろし、制御装置を中立とし、動力を切り、ブレーキをかけることなどを守らせる。運転者が車両から7.6メートル(25フィート)以上離れる場合または車両が視界から外れる場合は無人として扱う(§1910.178(m))。

■ 走行時は場内の交通規則および制限速度を守り、先行車との間隔を車体3台分程度とする。見通しの悪い交差通路では減速して警音を鳴らし、鉄道線路は斜めに横断し、線路中心から2.4メートル(8フィート)以内に駐車しない。勾配が10%を超える坂路では積載時に荷を上り側に向けて走行する(§1910.178(n))。

■ 荷役では、安定した荷または安全に配置された荷のみを取り扱い、定格能力の範囲内で運搬する。荷役装置を荷の下へ十分に差し込み、マストを後傾させて安定させる(§1910.178(o))。

■ 安全でない状態、欠陥のある状態または修理を要する状態のトラックは、復旧するまで使用から外す。エンジンをかけたままの給油を禁止し、燃料系統に漏れがあるトラックは是正まで使用しない(§1910.178(p))。

■ 修理は資格を有する者のみが行い、電気系統の修理前にバッテリーを外す。部品は安全上同等のものと交換し、製造者の承認のない追加の釣合いおもりを取り付けてはならない。トラックは使用前に、少なくとも1日1回(24時間稼働の場合は各シフト後)点検し、欠陥は直ちに報告して是正する(§1910.178(q))。

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天井走行クレーンおよび橋形クレーン(§1910.179)

■ 1971年08月31日以降に設置する新規のクレーンはANSI B30.2.0-1967に適合させ、改造を行う場合は有資格の技術者による確認および荷重試験を行う。定格荷重をクレーンの両側に判読できるように表示し、指定された者のみに運転させなければならない(§1910.179(b))。

■ 運転室、歩廊、はしご、ストッパー、緩衝装置、レールスイープ、ロープおよび可動部の防護、ブレーキ、電気設備ならびに巻上げ装置について、それぞれ定められた構造上の要件を満たす必要がある(§1910.179(c)~(h))。動力による走行装置を有するクレーンには警報装置を備える(§1910.179(i))。

■ 点検は、使用開始前の初回点検、1日から1か月の間隔による頻回点検、1か月から12か月の間隔による定期点検に区分される。1か月以上6か月以下の期間使用しなかったクレーンは使用前に頻回点検を、6か月を超えて使用しなかったクレーンは完全な点検を行い、予備機は半年に1回以上点検しなければならない(§1910.179(j))。

■ 新設または改造したクレーンは、使用開始前に巻上げ・巻下げ、横行、走行、リミットスイッチおよび安全装置の作動試験を行う。荷重試験の荷重は、製造者が別に推奨する場合を除き定格荷重の125%を超えてはならず、試験報告書を保管する(§1910.179(k))。

■ 製造者の推奨に基づく予防保全の計画を定める。保守作業時は主電源および非常用の開閉器を開放して施錠し、警告表示を掲示する。すべての防護装置および安全装置を復旧してから運転を再開しなければならない(§1910.179(l))。

■ 使用中のロープは1か月に1回以上、点検日、点検者の署名およびロープを特定できる情報を記載した記録を作成して点検する。1か月以上使用しなかったロープは、使用前に同様の点検を行う(§1910.179(m))。

■ 定格荷重を超える荷を扱わない。荷はスリング等の適切な用具で掛け、ねじれや巻き付けを避け、振れを防ぐ位置でつり上げる。人を乗せてのつり上げおよび人の上を通過する運搬を行わず、定格荷重に近い荷ではブレーキの効きを確認し、ドラムには2巻き以上のロープを残す。複数のクレーンで1つの荷をつる場合は責任者を指名する(§1910.179(n))。

■ 上限リミットスイッチは、各シフトの開始時に無負荷で低速により作動を確認し、運転上の制御装置として常用してはならない(§1910.179(n)(4))。

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クローラークレーン、機関車クレーンおよびトラッククレーン(§1910.180)

■ 運転は指定された者に限る。1971年08月31日以降に製造される新規のクレーンはANSI B30.5-1968に適合させ、耐久性のある定格荷重表を運転室に固定して備えなければならない(§1910.180(b))。

■ 定格荷重は転倒荷重に対する割合により定められており、機体の種類および屋外脚(アウトリガー)の使用の有無に応じた値を用いる(§1910.180(c))。

■ 点検は、初回点検、1日から1か月の間隔による頻回点検、1か月から12か月の間隔による定期点検に区分される。1か月以上6か月以下使用しなかったクレーンは頻回点検、6か月を超えて使用しなかったクレーンは完全な点検を行い、予備機は半年に1回以上点検する。ブレーキ、フック、ロープについては月次の点検記録を作成しなければならない(§1910.180(d))。

■ 荷重試験の荷重は、選定した作業半径において定格荷重の110%を超えてはならない。定格の見直しを行う場合は所定の方法により、製造者の承認を得る必要がある(§1910.180(e))。

■ 保守後は、すべての防護装置を復旧し、安全装置を有効にし、保守用の機材を撤去するまで運転してはならない(§1910.180(f))。

■ 使用中のロープは1か月に1回以上、記録を作成して点検する。1か月以上使用しなかったロープは使用前に完全な点検を行う(§1910.180(g))。

■ 定格荷重を超える荷を扱わず、機体を水平にしてかい木を施す。荷はスリング等で掛け、巻上げロープを荷に巻き付けない。人を乗せてのつり上げおよび人の上を通過する運搬を行わず、屋外脚が必要な場合は使用する。複数のクレーンで1つの荷をつる場合は指揮する者を定め、移動時はブームを進行方向に向け、上部旋回体を固定し、空フックを固縛する(§1910.180(h))。

■ レールクランプを転倒防止の手段として用いてはならない。製造者が定める釣合いおもりを備え、給油は所定の安全容器を用いてエンジンを止めて行い、運転室内またはその付近に消火器を備えて取扱いを習熟させる(§1910.180(i))。

■ 架空電線の付近での作業は§1910.333(c)(3)に従わなければならない(§1910.180(j))。

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デリック(§1910.181)

■ 運転は指定された者に限り、新規のデリックはANSI B30.6-1969に適合させる(§1910.181(b))。製造者が承認した荷重、ブーム角度、部材の長さおよびロープの仕様を示す耐久性のある定格荷重表を、見やすい場所に備えなければならない(§1910.181(c))。

■ 点検は、初回点検、1日から1か月の間隔による頻回点検、1か月から12か月の間隔による定期点検に区分される。1か月以上6か月以下使用しなかったものは頻回点検、6か月を超えて使用しなかったものは完全な点検を行い、予備機は半年に1回以上点検する(§1910.181(d))。

■ 使用開始前に、巻上げ・巻下げ、ブームの起伏、旋回、クラッチおよびブレーキの作動試験を行い、アンカーについて承認を得る(§1910.181(e))。

■ 製造者の推奨に基づく予防保全の計画を定め、不具合を是正してから運転を再開する。交換部品は元の安全率を満たすものとしなければならない(§1910.181(f))。

■ ロープは1か月に1回以上、点検日、点検者の署名およびロープを特定できる情報を記載した記録を作成して点検する(§1910.181(g))。

■ デリックの作業は、そのために特に指定された者の指揮によってのみ行わせる(§1910.181(h))。

■ 定格荷重を超える荷を扱わず、荷はスリング等の適切な用具でフックに掛ける。人を荷に乗せず、定格荷重に近い荷ではブレーキの効きを確認し、ドラムには2巻き以上のロープを残す(§1910.181(i))。

■ 露出した可動部を防護し、安全掛け金付きのフックを用い、消火器を近くに備え、給油は所定の容器を用いてエンジンを止めて行う(§1910.181(j))。

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ヘリコプターによる荷の運搬(§1910.183)

■ 作業計画について、操縦士および地上作業者に対する打合せを毎日行う(§1910.183(b))。

■ 荷は適切に掛け、十分な長さの誘導索を用いる。ケーブルの破損を防ぐため、圧着スリーブ、圧着アイまたはこれと同等の方法を用いなければならない(§1910.183(c))。

■ 電気式のカーゴフックは誤作動を防ぐ構造とし、非常用の機械的解放装置を備え、能力を有する者が毎日、電気的および機械的な機能を試験する(§1910.183(d))。

■ 完全な保護眼鏡およびあごひも付きの保護帽を支給して使用させ、巻上げ索に引っ掛かるおそれのあるゆるい衣服の着用を禁止する(§1910.183(e))。

■ 荷の作業位置から30.5メートル(100フィート)以内およびローターの吹き降ろしの影響を受ける場所にあるゆるい機材・物品を固定または撤去し、荷積み・荷降ろし区域の整理整頓を行う(§1910.183(f)、(g))。

■ 荷の大きさ、重量および掛け方を確認し、製造者の定格を超える荷を機外につり下げてはならない。巻上げ索を固定構造物に取り付けず、引っ掛からないようにする(§1910.183(h)、(k)、(l))。

■ つり下げられた荷に触れる前に、接地装置により静電気を除去する。ただし、保護用のゴム手袋を着用している場合はこの限りでない(§1910.183(j))。

■ ホバリング中の機体の下で荷掛け・荷外しを行う従業員に安全な作業方法を確保し、必要な場合に限りこの作業を行わせる(§1910.183(i))。

■ 粉じん等により視界が悪化する場合の注意を指示し、無線および手信号による信号方法をあらかじめ周知する。操縦士と指定された合図者との間で常時確実な連絡を保ち、合図者を明確に識別できるようにする(§1910.183(m)、(n)、(r))。

■ ローターの回転中は、業務上必要な場合を除き、機体から15.2メートル(50フィート)以内に近づかせない。接近する際は操縦士から見える位置で低い姿勢を保たせ、許可がある場合を除き操縦室・客室より後方で作業させない(§1910.183(o)、(p))。

■ 安全な作業に十分な人数の地上作業者を配置し、ローターの吹き降ろしにより延焼するおそれのある場所での火気を禁止する(§1910.183(q)、(s))。

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スリング(§1910.184)

■ スリングは、損傷したもの、間に合わせの器具で短縮したもの、ねじれたもの、または定格能力を超えて使用してはならない。荷の重心を保って確実に掛け、鋭利な角から保護し、つり下げた荷は障害物および人から離す。衝撃荷重を与えてはならない(§1910.184(c))。

■ スリングには、推奨される安全使用荷重を示す判読できる表示を付し、表示のないものは使用から外す(§1910.184(c))。

■ 事業者が指定する能力を有する者が、使用のつど当日の使用前にスリングおよび付属金具を点検する。使用条件に応じて追加の点検を行い、損傷のあるものは直ちに使用から外さなければならない(§1910.184(d))。

■ 合金鋼チェーンスリングには、寸法、等級、定格能力および長さを示す恒久的な表示を付し、使用前に製造者による証明試験を行う。使用中のスリングは、使用頻度、使用条件等を踏まえた間隔で、12か月を超えない間隔により入念な定期点検を行い、点検の記録を作成・保管しなければならない(§1910.184(e))。

■ ワイヤロープスリングには、掛け方および角度ごとの安全使用荷重を示す恒久的な表示を付す。1よりの間に10本の素線が不規則に破断している場合または1よりの1ストランド中に5本の素線が破断している場合、摩耗が公称径の3分の1を超える場合、ねじれ、熱による損傷または端末金具の腐食がある場合は使用から外す(§1910.184(f))。

■ 金網スリングには、垂直、バスケットおよびチョーカーの各掛け方の定格能力を示す表示を付し、使用前に定格能力の1.5倍以上で証明試験を行う。使用できる温度の範囲が定められており、補修は製造者による場合に限られる(§1910.184(g))。

■ 天然繊維および合成繊維のロープスリングには、掛け方ごとの定格能力、繊維の材質および脚の数を示す表示を付す。アイスプライスには所定の回数のさし継ぎを要し、補修または再生したものを使用してはならない(§1910.184(h))。

■ 合成繊維ウェブスリングには、掛け方および材質ごとの定格能力を示す表示を付す。使用環境により使用できる材質および温度が定められており、補修を行った場合は製造者が定格能力の2倍で証明試験を行い、証明書を保管しなければならない(§1910.184(i))。

注目定義

<対象>

■ 「スリング」(sling)

荷を荷役機器に接続する組立品をいう(§1910.184(b))。

<対象>

■ 「定格能力または許容荷重限度」(rated capacity or working load limit)

当該条項の規定により許される最大の使用荷重をいう(§1910.184(b))。

<対象>

■ 「指定された」(designated)

特定の職務を遂行する資格を有する者として、事業者または事業者の代理人により選任され、または任命されたことをいう(§1910.184(b))。クレーンおよびデリックの運転資格の考え方に共通する用語である。

目次

  • 1910.176 資材の取扱い(一般)
  • 1910.177 複数片リムホイールおよび一体型リムホイールの整備
  • 1910.178 動力付き産業用トラック
  • 1910.178附表A 動力付き産業用トラックの安定性(非強制)
  • 1910.179 天井走行クレーンおよび橋形クレーン
  • 1910.180 クローラークレーン、機関車クレーンおよびトラッククレーン
  • 1910.181 デリック
  • 1910.183 ヘリコプター
  • 1910.184 スリング

基礎情報

法令(現地語)

29 CFR Part 1910 Subpart N—Materials Handling and Storage

法令(日本語)

連邦規則集第29編第1910部 サブパートN 資材の取り扱いと保管

公布日

各条項により公布の時期が異なる。最も早いのはデリック(§1910.181)の1972年10月18日(37 FR 22102)であり、資材の取扱い一般(§1910.176)等は1974年06月27日に、スリング(§1910.184)は1975年06月27日(40 FR 27369)に公布された。

所管当局

米国労働省 労働安全衛生局(OSHA)

作成者

株式会社先読

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