| 法令の情報時期:2019年05月14日 統合版 | ページ作成時期:2026年08月 |
目的
■ 一般産業の職場において、従業員を転落および落下物による危険から保護すること。
■ 歩行面および作業面の適切な維持管理、点検、および修理に関する基準を確立すること。
■ 梯子、階段、ドックボードなどの設備に関して、安全に使用するための構造・設計上の要件を定めること。
■ 墜落制止用器具の使用や適切な訓練を通じて、労働災害を未然に防止すること。
概要
本基準は、米国労働省の労働安全衛生局(OSHA)によって策定された、一般産業のあらゆる職場に適用される規則である。職場における転落事故は主要な労働災害の一つであり、本規則は歩行面および作業面の清潔さや強度の確保、安全な昇降手段の提供、そして墜落防護システムの設置を事業者に義務付けている。
主な要件には、床面の乾燥・清潔維持、梯子や階段の寸法基準の遵守、4フィート(約2メートル)以上の高さでの墜落防護措置、および従業員への安全教育が含まれる。多くの規定は2017年01月17日に施行されたが、固定梯子の改修など、将来的な期限が設定されている項目もある。
適用除外(対象外・猶予・免除等)
■ 消防、救助、法執行のため活動、またはそれらの訓練で使用される梯子(§ 1910.23(a)(1))。
■ 機械や装置の一部として組み込まれている梯子(§ 1910.23(a)(2))。
■ 浮き屋根タンク等で使用される連結式階段、足場上の階段、機械・装置に組み込まれた階段、および自動走行車両上の階段(§ 1910.25(a))。
■ 携帯用梯子の使用時(墜落防護の義務規定についてのみ除外)(§ 1910.28(a)(2)(i))。
■ 作業開始前または完了後の、職場状況の検査、調査、評価活動(ただし、墜落防護システムが既に設置されている場合を除く)(§ 1910.28(a)(2)(ii))。
■ エンターテインメント用ステージの周囲および鉄道駅プラットフォームの周囲(§ 1910.28(a)(2)(iii))。
事業者が注意すべき内容
| 本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。 ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |
事業者は、自社の職場における全ての歩行面および作業面が以下の要件を満たしていることを確認しなければならない。
一般要件(§ 1910.22)
■ 全ての職場、通路、倉庫、サービスルームを清潔で秩序ある、衛生的な状態に保つこと(§ 1910.22(a)(1))。
■ 各作業室の床を清潔に保ち、可能な限り乾燥した状態を維持すること(§ 1910.22(a)(2))。
■ 歩行面および作業面に、鋭利な物体、緩んだ板、腐食、漏れ、雪、氷などの危険がないように維持すること(§ 1910.22(a)(3))。
■ 各面が、想定される最大荷重を支えられることを確認すること(§ 1910.22(b))。
■ 従業員に対し、安全な通行・昇降手段を提供し、その使用を徹底すること(§ 1910.22(c))。
■ 歩行面および作業面を定期的かつ必要に応じて点検し、安全な状態を維持すること(§ 1910.22(d)(1))。
■ 危険な状態を発見した場合は、使用前に修理すること。即時修理が不可能な場合は、修理完了まで従業員が立ち入らないよう防護措置を講じること(§ 1910.22(d)(2))。
梯子、階段、ステップボルト(§ 1910.23、§ 1910.24、§ 1910.25)
■ 梯子の踏み桟(ラング、rung)の間隔は10インチ以上14インチ以下(特定用途を除く)とし、均等に配置すること(§ 1910.23(b)(1)-(2))。
■ 梯子の使用前に毎回点検を行い、欠陥がある場合は直ちに「危険:使用禁止」のタグを付けて修理または交換まで使用を中止させること(§ 1910.23(b)(9)-(10))。
■ 標準的な階段は、水平から30度から50度の角度で設置し、垂直方向の隙間の量(クリアランス、clearance)を少なくとも6フィート8インチ確保すること(§ 1910.25(b)(2), (c)(1))。
■ ステップボルトについて、2017年01月17日以降に設置されるものは、最大想定荷重の4倍を支えられる能力を持たせること(§ 1910.24(a)(7))。
墜落防護の義務(§ 1910.28)
■ 下層レベルから4フィート(約1.2メートル)以上の高さにある、保護されていない側面や端にいる従業員に対し、ガードレール、安全ネット、または個人用墜落保護システムを提供すること(§ 1910.28(b)(1)(i))。
■ 床の穴(スカイライトを含む)が4フィート以上の高さにある場合、カバーやガードレール等で防護すること(§ 1910.28(b)(3)(i))。
■ 低勾配屋根での作業において、屋根端から6フィート未満で作業する場合は、ガードレール、安全ネット、または個人用墜落保護システムを使用させること(§ 1910.28(b)(13)(i))。
将来的に影響を及ぼす内容(固定梯子の改修期限)
■ 24フィート(約7.3メートル)を超える高さの固定梯子について、2018年11月19日以降に設置または交換されるものには、個人用墜落制止システムまたは梯子安全システムの設置が義務付けられている(§ 1910.28(b)(9)(i)(B)-(C))。
■ 2036年11月18日以降は、全ての固定梯子に個人用墜落制止システムまたは梯子安全システムを装備しなければならない(§ 1910.28(b)(9)(i)(D))。これにより、現在ケージ(かご状の囲い)のみを設置している事業者は、将来的にシステムの更新が必要となる。
トレーニング、訓練(§ 1910.30)
■ 従業員が墜落の危険にさらされる前に、有資格者による訓練を実施すること(§ 1910.30(a)(1)-(2))。
■ 訓練内容には、危険の特定方法、防護システムの正しい設置・点検・操作方法を含めること(§ 1910.30(a)(3))。
■ 職場環境や使用機材が変更された場合、または従業員の知識不足が認められる場合は、再訓練を実施すること(§ 1910.30(c))。
注目定義
<<対象物>>
■ 「ドックボード」(Dockboard)
| ドックボード(Dockboard)とは、積載プラットフォームと輸送車両との間の隙間を埋める、あるいは高低差を補正するための、可搬式または固定式の装置をいう。ドックボードには、ブリッジプレート、ドックプレート、ドックレベラーなどが含まれるが、これらに限定されない。 |
<<対象物>>
■ 「マンホール用階段」(Manhole steps)
| マンホール用階段(Manhole steps)またはポールステップ(pole step)とは、マンホール構造物の壁面に個別に取り付けられた、または埋め込まれた階段をいう。 |
<<対象物>>
■ 「ステップボルト」(Step bolts)
| ステップボルト(またはポールステップ)とは、構造部材に沿って一定間隔で取り付けられたボルトまたは段を指し、登ったり立ったりする際に足を置く場所や手すりとして用いられる。 |
目次
Part 1910
Subpart D―歩行面および作業面
§1910.21 範囲と定義
§1910.22 一般要件
§1910.23 梯子
§1910.24 ステップボルトとマンホールステップ
§1910.25 階段
§1910.26 ドックボード
§1910.27 足場およびロープ下降システム
§1910.28 墜落防護および落下物保護の義務
§1910.29 墜落防護システムおよび落下物保護―基準と慣行
§1910.30 トレーニング(訓練)要件
基礎情報
| 法令(現地語) | |
| 法令(日本語) | 29 CFR Part 1910 労働安全衛生基準 Subpart D「歩行面および作業面」 |
| 公布日 | 2016年11月18日 |
| 所管当局 | 米国労働省安全衛生局(OSHA) |
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