2026年09月11日、欧州委員会は、電池規則(Regulation (EU) 2023/1542)が定めるリサイクル効率の目標および材料の回収目標を改定する必要があるかを評価した報告書を公表し、現行の目標を維持することが妥当であるとの結論を示しました。電池規則は、これらの目標の妥当性を評価することを委員会に義務付けており、本報告書はこれに応じたものです。評価は、欧州委員会共同研究センター(JRC)による技術評価報告書に支えられています。委員会は「現行の目標は、野心と実現可能性の間で適切な均衡を保っている」と述べています。本報告書により新たな義務や期限が課されるものではありません。
維持されるリサイクル効率の目標
- 2025年12月31日まで:鉛蓄電池 75%、リチウム電池 65%、ニッケル・カドミウム電池 80%、その他の廃電池 50%
- 2030年12月31日まで:鉛蓄電池 80%、リチウム電池 70%
維持される材料の回収目標
- 2027年12月31日まで:コバルト、銅、鉛、ニッケル 90%、リチウム 50%
- 2031年12月31日まで:コバルト、銅、鉛、ニッケル 95%、リチウム 80%
現行の目標を維持すると判断した理由
- 現行の目標が循環経済への移行を支えるものであること
- 革新と投資を促す一方で、発展途上にある成長産業に過度な負担を課さないこと
- 重要原材料および戦略的原材料の確保が、EUの原材料供給網の強靭性を高めること
- RESourceEU行動計画の一環として、2029年までに単一の国への依存を30〜50%削減する目標に資すること
委員会は「これらの資源を廃棄せず循環させ続けることは、循環型で競争力のある経済を支える」としています。
事業者への影響
- 目標が据え置かれるため、電池の製造事業者およびリサイクル事業者にとっては、規制環境の予見可能性が維持されます。
- 目標の水準は変わらないため、上記の各期日に向けた達成義務は引き続き適用されます。直近では、リサイクル効率の目標について2025年12月31日、材料の回収目標について2027年12月31日が期日となります。
今後の手続
電池規則により、委員会は少なくとも5年ごとに目標の妥当性を評価することとされています。次回の評価の期限は2031年08月18日です。
参考情報
欧州委員会 環境総局(European Commission, Directorate-General for Environment)



