米国|PHMSA、危険物輸送タンクにASME第XII節の適用を認める最終規程
2026年09月28日、米国運輸省のパイプライン・危険物安全局(PHMSA)は、危険物規則(HMR)を改正し、2015年版のASMEボイラ及び圧力容器規格第XII節(以下、第XII節)と、2015年版のナショナルボード検査規格(NBIC)を参照により組み込む最終規程を連邦官報で公布しました(91 FR 61144)。これにより、特定の仕様のカーゴタンク車、極低温用ポータブルタンクおよびマルチユニット・タンク車用タンクについて、第XII節に基づく製造と、2015年版NBICに基づく継続使用のための検査・修理が認められます。発効日は2026年10月28日で、2026年9月28日から任意に適用することができます。第XII節の利用は任意の選択肢であり、従来の第VIII節第1部も引き続き認められます。改正対象は連邦規則集第49編(49 CFR)第107、171、173、178、179、180部です。
第XII節を適用できるタンク
- カーゴタンク車:MC 331、MC 338、DOT 406、DOT 407、DOT 412
- 極低温用ポータブルタンク:UN T75
- マルチユニット・タンク車用タンク(トンタンク):DOT 106A、DOT 110AW
最終規程は「第XII節の利用は任意である」と明記しており、第XII節への移行は義務づけられていません。第XII節に基づいて製造されたタンクであっても、第XII節が定めていないHMRの要件(後端の損傷防護など)には引き続き適合する必要があります。
2015年版NBICの位置づけ
- 2015年版NBIC(第2部、第3部および補遺6)は、第XII節に基づくタンクの修理、改造、認証、適格性確認および保守、ならびに輸送用タンクの継続使用のための検査に用いることが認められます。
- 第VIII節に基づいて製造された既存のタンクについては、1992年版NBICを引き続き用いることができ、2015年版NBICを選択することもできます。
製造者・修理施設・検査員に関する主な要件
- 製造者:第XII節のモード別附属書などに適合する必要があります。銘板の文字は4mm以上、タンクの表示は8mm以上とし、表示は補遺6に従います。定期試験の情報をASME銘板に記載することは認められません。
- 修理施設:第XII節に基づくタンクの修理は、ナショナルボードの「R」スタンプの使用に関する有効な認可証を保有する施設のみが行うことができます。
- 検査員:第XII節TG-4条に定める資格を備え、検査員およびその雇用者が運輸省に登録されている必要があります。水圧試験は所定の検査員の立会いのもとで行います。
- 登録(49 CFR 107.503):製造者はASMEの「U」または「T」スタンプの認可証を、修理施設はナショナルボードの「R」スタンプの認可証、またはASMEの「U」もしくは「T」スタンプの認可証を提出します。
提案段階からの主な変更
- 参照する版を2013年版から2015年版に改めました。
- 第XII節の適用を義務ではなく任意としました。
- 提案されていた「TR」スタンプの要件を取り下げ、「R」スタンプのみを求めることとしました。
- MC 338カーゴタンク車については、引火性液体を輸送する真空断熱ジャケットの最小厚さを2.4mmとすることを認めています。
参考情報
連邦官報「Hazardous Materials: Incorporation of ASME Code Section XII and the National Board Inspection Code」(91 FR 61144、文書番号2026-19741、Docket No. PHMSA-2010-0019 (HM-241))
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