EU|実施規則案-電池パスポートの特定の部分へのアクセス権
欧州委員会は2026年10月19日、電池規則(規則 (EU) 2023/1542)の適用に関し、電池パスポートの特定の情報へのアクセスおよび利用に関する規程を定める実施規則案を公表し、Have your sayで意見募集を開始しました。意見募集期間は2026年11月16日までです。電池規則では、上市または使用開始される軽輸送手段(LMT)用電池、容量2kWh超の産業用電池および電気自動車用電池に電池パスポートが求められます(防衛目的で設計された電池を除く)。電池パスポートの一部の情報は一般に公開されますが、その他の情報へのアクセスは特定の関係者または「正当な利益を有する者」に限定されています。本案は、電池規則第77条(9)に基づき、修理業者、再製造業者、用途転換を行う者、廃棄物処理事業者、リサイクル業者、電池の購入者等を正当な利益を有する者として特定し、それぞれがアクセスできる情報の範囲、利用目的、共有・公表の制限を定めるものです。
正当な利益を有する者とアクセスできる情報
本案第1条は、電池規則第77条(2)(c)の正当な利益を有する者として、次の者を特定しています。
- 附属書XIII第2項(a)および(c)の情報:電池の修理業者、再製造業者、電池の用途転換を行う自然人・法人、処理を行う廃棄物管理事業者、リサイクル業者、電池の修理・用途転換・再製造の職業訓練センター
- 附属書XIII第2項(b)の情報:電池の修理業者、再製造業者、用途転換を行う自然人・法人、電池の購入者(前文では、購入者は部品番号や交換部品の入手先の連絡先に正当な利益を有するとしています)
- 附属書XIII第2項(d)の情報(安全対策に関する情報):上記の者に加え、使用済自動車の処理の許可を受けた事業所・事業者、電気電子機器廃棄物の処理施設
- 附属書XIII第4項の情報(個々の電池に関する情報):電池の購入者、および購入者に代わって行動する第三者
利用目的の限定
- 第1条(1)、(2)、(4)の者は、①電池の状態・残存価値・継続使用の可否の評価、②電池の修理、再使用準備、用途転換準備、用途転換、再製造、リサイクル、またはこれらの選択、の目的に限りアクセスできます。
- 購入者等は、附属書XIII第4項の情報を、独立アグリゲーターや市場参加者が電池を利用できるようにする目的でもアクセスできます。
- アクセスした情報はダウンロード・利用できますが、目的に必要な期間を超えて保持してはなりません。
共有・公表の制限と例外
第1条(1)、(2)、(4)の者は、附属書XIII第2項(a)~(c)および第4項の情報を共有または公表してはなりません。ただし、次の例外があります。
- 緊急サービス、中毒センターとの共有(対象情報は者により異なる)
- 購入者等による、購入見込者、市場監視当局、電池規則第VIII章の義務を所管する当局との第4項の情報の共有
- 税関当局との共有
- 電池を上市する経済事業者が許可した場合の共有・公表
安全対策に関する情報(第2項(d))は、第1条(3)の者が制限なく利用、ダウンロード、共有、公表、再利用できます。
発効
本規則は、EU官報掲載の20日後に発効します。
参考情報
欧州委員会 Have your say「Batteries – access rights to certain parts of the battery passport」
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