2026年10月14日、中国生態環境部と中国国家衛生健康委員会は、「放射線装置分類弁法」を公布する公告(2026年第44号)を発出しました(生態環境部のウェブ掲載は10月15日)。同弁法は、2017年の「放射線装置分類」(環境保護部・国家衛生計画出産委員会公告2017年第66号)を改訂したもので、放射線装置を人体の健康と環境への潜在的危害の程度に応じてⅠ類・Ⅱ類・Ⅲ類に区分し、用途により医療用と非医療用に分けています。公告は、改訂の理由として、放射線装置の技術の進展、産業応用の発展および放射線安全規制の新たな情勢への対応を挙げています。同弁法は公布の日から施行され、2017年公告第66号は同時に廃止されました。新たに「自己遮蔽型放射線装置」「閉鎖ビーム型放射線装置」等の定義が設けられており、加速器、X線装置、中性子装置を製造・販売・使用する事業者は、自社の取り扱う装置の区分を新しい分類表で確認する必要があります。
公告の概要
- 根拠:「中国生態環境法典」および「放射性同位体・放射線装置安全防護条例」(国務院令第449号)
- 署名日:2026年10月14日(生態環境部弁公庁による印刷発行は10月15日)
- 施行:公布の日から施行
- 廃止:「放射線装置分類」(環境保護部・国家衛生計画出産委員会公告2017年第66号)
分類の考え方
- Ⅰ類:エネルギーが高く、事故時の短時間の照射で重大な放射線障害を生じ得るもので、安全・防護要求が高い。
- Ⅱ類:エネルギーが比較的高く、事故時に比較的重大な放射線障害を生じ得るもので、安全・防護要求が比較的高い。
- Ⅲ類:エネルギーが低く、事故時に一般に放射線障害を生じないもので、安全・防護要求が相対的に低い。
- 粒子エネルギー、定格総出力、中性子発生率等のパラメータを総合的に考慮し、用途ごとに分類しています。
分類表の主な例
医療用
- Ⅰ類:陽子線治療装置、重粒子線治療装置、その他の粒子エネルギー100メガ電子ボルト以上の加速器
- Ⅱ類:人体の放射線治療用X線装置、インターベンション(近接操作)用X線装置
- Ⅲ類:人体の画像診断用X線装置、人体の画像位置決め用X線装置
非医療用
- X線CT装置、X線探傷装置、その他の定格管電圧250キロボルト以上のX線装置などが分類表に掲げられています。
- 公共の場所のキャビネット型X線手荷物検査装置、電子ビーム溶接機、一定の低電圧の閉鎖ビーム型X線装置については、製造・販売活動に限定した区分が設けられています。
新たな定義
- 自己遮蔽型放射線装置:定型の型式・寸法を持ち、遮蔽体が装置本体と一体で設計・製造され、追加遮蔽なしで遮蔽体外5cmの線量率が2.5μSv/h以下であり、照射中に人体のいかなる部分も遮蔽体内に入れない装置。
- 閉鎖ビーム型放射線装置:構造上、人体のいかなる部分も有用ビーム領域に入れないことを特徴とするX線装置(電子顕微鏡、電子ビーム溶接機等)。
- 中性子装置:中性子を発生させ、その応用を目的とする放射線装置。粒子がターゲットに当たる位置の中性子発生率を分類パラメータとします。
分類表にない装置
同弁法が対象としていない放射線装置で、汚染を生じるおそれがあり地方の生態環境部門が規制対象とする必要があると認めるものは、省級生態環境主管部門が類似の技術パラメータの装置を参考に分類案を提出し、生態環境部が認定します。
参考情報
生態環境部 国家衛生健康委員会「放射線装置分類弁法」の公布に関する公告(公告2026年第44号):https://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk01/202610/t20261016_1183155.html
放射線装置分類弁法(公告附属文書):https://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk01/202610/W020261016366234807143.pdf




