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ARTICLE 2026.11.02

ドイツ|製造物責任法現代化法がBGBl. 2026 I Nr. 321で公布、12月9日適用

公開日
2026.11.02

2026年10月27日、ドイツで「製造物責任法の現代化およびその他の規定の改正に関する法律」(2026年10月22日付)が連邦法律官報(BGBl. 2026 I Nr. 321)で公布されました。同法は新EU製造物責任指令(Directive (EU) 2024/2853)を国内法化するもので、第1条で現行の製造物責任法(1989年)を全面的に置き換える新たな製造物責任法(ProdHaftG)を定めます。新法は2026年12月9日に施行され、現行法は同日に失効します。新法は、ソフトウェアやデジタル製造ファイルを「製造物」に含め、EU域外の製造者の製品については輸入者・認定代理人、さらにフルフィルメント事業者、販売者、オンラインプラットフォーム事業者にまで責任主体を広げます。また、訴訟における証拠開示や欠陥・因果関係の推定規定を新設しており、製品を扱う事業者の責任リスクに広く影響します。同法は10月8日に連邦議会で可決され、10月16日に連邦参議院が両院協議会の招集を求めないことを決定していました。

製造物と責任主体

  • 製造物:すべての動産(原材料を含む)、電気、ソフトウェア(商業活動外で開発・提供されるフリー・オープンソースソフトウェアを除く)、デジタル製造ファイル(第2条)
  • 損害:生命・身体・健康(医学的に認められた精神的健康の侵害を含む)、物の損害(欠陥製品自体と専ら業務用の物を除く)、業務用でないデータの消失・破損(第1条)
  • 構成部品と関連サービス:製品に組み込まれた欠陥構成部品の製造者も責任を負います。製品機能に不可欠なデジタルサービス(関連サービス)も構成部品に含まれます(第4条)
  • 製品を製造者の同意なく実質的に変更して市場に提供した者は、変更後の製品の製造者とみなされます(第5条)
  • EU域外の製造者の場合、輸入者と認定代理人が製造者と同様に責任を負います(第10条)。いずれもいない場合はフルフィルメント事業者(保管・梱包・宛名付け・発送のうち2つ以上を提供する者)が責任を負います(第11条)
  • EU域内の責任主体が特定できない場合、販売者(供給者)は、被害者の求めから1か月以内に責任主体または自らの供給元を示さなければ責任を負います(第12条)。一定の要件を満たすオンラインプラットフォーム事業者にも準用されます(第13条)

欠陥の判断と証拠

  • 欠陥の判断には、市場投入後の学習能力、他製品との相互作用、サイバーセキュリティ要件、リコール等も考慮されます(第7条)。製造者がソフトウェア更新等により製品の管理を保持する場合、判断時点は製品が管理を離れた時点となります(第8条)
  • 製造者が製品の管理を保持している場合、関連サービス、ソフトウェア(更新を含む)、安全維持に必要なソフトウェア更新の欠如、または実質的変更に起因する欠陥については、市場投入時に欠陥がなかった蓋然性を理由とする免責が認められません(第9条)
  • 裁判所は申立てにより被告に関連証拠の開示を命じることができ、営業秘密の保護措置も定められています(第19条)。開示命令に従わない場合や、製品安全上の義務的要件に適合しない場合などには欠陥が推定されます(第20条)

期間と経過措置

  • 消滅時効は、被害者が欠陥・損害・責任主体を知った(知るべきであった)時から3年です(第16条)。請求権は市場投入から10年で消滅し、潜伏期間のある健康被害では25年に延長されます(第17条)
  • 責任を被害者に不利に制限する合意は無効です(第18条)
  • 2026年12月8日までに市場投入または使用開始された製品には、現行の製造物責任法が引き続き適用されます(第23条)

参考情報

ドイツ連邦法律官報「Gesetz zur Modernisierung des Produkthaftungsrechts und zur Änderung weiterer Vorschriften(BGBl. 2026 I Nr. 321)」:https://www.recht.bund.de/bgbl/1/2026/321/VO.html

同 法律本文(Regelungstext、PDF):https://www.recht.bund.de/bgbl/1/2026/321/regelungstext.pdf

ドイツ連邦参議院「Drucksache 584/26(Beschluss)」:https://dserver.bundestag.de/brd/2026/0584-26B.pdf

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