オーストラリア|ニューサウスウェールズ州、製品ライフサイクル責任規則2026が10月1日に施行、電池の強制スチュワードシップを開始
2026年04月07日、オーストラリア・ニューサウスウェールズ(NSW)州政府は、電池について強制的な製品スチュワードシップ(product stewardship)制度を導入すると発表しました。根拠となる製品ライフサイクル責任規則2026(Product Lifecycle Responsibility Regulation 2026)は2026年10月1日に施行される見込みです。州政府は、電池を対象とする強制的な規制を実施するのはオーストラリアでNSW州が初めてであると説明しています。制度の中核は、電池のブランドオーナーに対し、安全な回収・処分の仕組みを自ら資金負担して整備する義務を課す点にあります。電池を原因とする火災や汚染への対応が導入の背景にあり、事業者は施行日までに対応の仕組みを整えることが求められます。
対象となる電池
対象は、重量5キログラム未満の小型で取り外し可能な電池です。州政府の発表では、次のものが例として挙げられています。
- 単3(AA)・単4(AAA)などの一般的な電池
- モバイルバッテリー(power banks)
- 電動アシスト自転車(e-bike)・電動キックボード(e-scooter)に用いられる電池
事業者に生じる義務
電池のブランドオーナーには、次の対応が求められます。
- 安全な回収・処分の仕組みへの資金負担:回収から処分までの体系を自ら支える
- 回収拠点の設置:消費者が利用できる専用の電池の持込み拠点を整備する
- 消費者への周知:電池による火災のリスクについて情報提供を行う
- 年次報告:NSW州内に供給した電池の数量と種類について、毎年報告する
- 透明性の確保:回収する電池の種類や制度の実績について明らかにする
また、NSW州環境保護庁(EPA)が本規則に基づき定める電池の製品スチュワードシップに関する再資源化の基準では、「規制対象電池から生じる材料の再資源化は、AS/NZS 5377:2022の認証を受けた者が適切な施設において行わなければならない」とされています。
罰則
義務を履行しない電池の供給者は、最大88万豪ドルの罰則の対象となり得ます。制度の対象となる電池をNSW州内に供給する事業者は、自社がブランドオーナーに当たるかどうかを確認したうえで、回収の仕組みや報告の体制を整える必要があります。
参考情報
ニューサウスウェールズ州政府「NSW leads the country in battery reform to fight fires and pollution」(2026年4月7日)
ニューサウスウェールズ州環境保護庁(NSW EPA)「NSW batteries product stewardship recycling standard – Product Lifecycle Responsibility Regulation 2026」
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