2023年12月17日、中国国務院は、「ノンバンク決済機関監督管理条例」の公布について公示しました。本条例は、2023年11月24日に行われた19回常務会議で採択され、2023年12月09日に公布、2024年05月01日から施行されます。
「ノンバンク決済機関監督管理条例」の具体的な内容及び要点
概要
本条例は、ノンバンク決済機関の行為を規範化し、当事者の合法的権益を保障し、ノンバンク決済業界の質の高い発展を促進するため、「中国中国人民銀行法」、「中国電子商取引法」などの法律に基づいて、制定されました。
定義
本条例で使用される専門用語については以下の通り説明されています。
・ノンバンク決済機関とは、法に基づいて中国境内で設立され、銀行業金融機関のほか、決済業務許可を取得し、受取人または支払人(利用者)が提出した電子支払指令に基づいて送金及びその他の決済サービスを行う有限責任会社または株式会社を指します。
中国国外のノンバンク決済機関が、国内利用者に越境決済サービスを提供する場合、国により他の規定がある場合を除き、本条例の規定に従って国内にノンバンク決済機関を設立しなければなりません。
設立に関する事項
第二章では、機関の設立に関する内容は以下の通り明記されています。
・ノンバンク決済機関を設立するには、中国人民銀行の許可を得て、決済業務の許可を取得しなければなりません。ノンバンク決済機関の名称には「決済」(中国語原文:支付)という文字を表示しなければなりません。
・ノンバンク決済機関を設立するには、「中国会社法」の規定に合致し、以下の条件を満たさなければなりません:
(一)本条例の規定に合致する登録資本がある
(二)主要株主、会社実際支配者の財務状況と誠信記録は良好であり、最近3年間に重大な違法記録がない
(三)取締役、監査役、経営幹部候補が関連法規に精通し、職務遂行に必要な経営管理能力を有し、最近3年間に重大な法令違反の実績がない
(四)規定に合致する経営場所、安全保障措置及び業務システム、施設と技術がある(五)健全なコーポレート・ガバナンス体制、内部統制・リスク管理体制、撤退計画、利用者の権益保護メカニズムがある
(六)法律、行政法規及び中国人民銀行規則に規定されたその他の条件
・ノンバンク決済機関を設立するための登録資本金の最低限度額は人民元1億元であり、貨幣資本を納付しなければなりません。しかし、中国人民銀行は、ノンバンク決済機関の業務種類、経営地域範囲、業務規模などの要素に基づいて、登録資本の最低限度額を引き上げることができます。
・ノンバンク決済機関をの株主は、自己資金で出資しなければならず、資金、債務資金などの非自己資金への出資を委託することはできません。
決済業務規則
第三章には、決済業務規則について記載されています。その中から重要と考えられる内容は以下の通りです。
・ノンバンク決済機関は、経営要求に基づき、コンプライアンス管理制度、内部統制制度、業務管理制度、リスク管理制度、突発事件応急対策及び利用者権益保障メカニズムを健全化し、実行しなければなりません。
・ノンバンク決済機関は、法律、行政法規、国の関連規定と双方の契約に従って利用者情報を処理しなければならず、提供したサービスと関係ない利用者情報を収集してはなりません。利用者がその情報の処理に同意するか否かによってサービスの提供を拒否してはなりません。
・ノンバンク決済機関は、利用者情報を守秘し、不正なアクセス及び利用者情報の漏洩、改ざん、紛失を防止するための有効な措置を講じなければならず、利用者情報を不法に売買、提供、公開してはなりません。
・ノンバンク決済機関は、利用者情報と取引記録を適切に保存しなければなりません。関係機関が、法律、行政法規の規定に基づき、利用者資料、取引記録及びその保有する支払口座残高又は前払資金残高を照会し、又は利用者の資金を凍結、源泉徴収する場合、ノンバンク決済機関は協力しなければなりません。
・ノンバンク決済機関は、清算機関、銀行業金融機構、その他のノンバンク決済機関が認可した安全認証方式で口座にアクセスしなければならず、規定に違反して銀行口座、決済口座の機密情報を保持してはなりません。
・利用者は、ノンバンク決済機関が自己の情報の取扱いに関して、法令、行政法規、国の関係法規または契約に違反していることを発見した場合は、ノンバンク決済機関に情報削除を求める権利と、法に基づいて責任を負うよう要求する権利があります。利用者は、自己の情報が不正確または不完全であることが判明した場合には、ノンバンク決済機関に対し、その訂正または補足を求める権利を有します。
目次
第一章 総則
第二章 設立、変更及び終了
第三章 決済業務規則
第四章 監督管理
第五章 法的責任
第六章 附則



