2026年10月14日、ドイツ連邦政府は、加糖飲料税(Zuckergetränkesteuer)を導入する法案を閣議決定しました。同案は、連邦議会の与党会派が提出するための「法案作成支援(Formulierungshilfe)」として決定されたもので、連邦議会で可決されれば2027年7月1日から課税される予定です。総糖分含有量が100ml当たり5g以上の加糖飲料を対象に、糖分量に応じた2段階の税率(1リットル当たり0.26ユーロまたは0.32ユーロ)を課すもので、納税義務者は製造業者または卸売業者とされています。連邦政府は、同税を税負担が最終消費者に転嫁される消費税として設計しており、製造業者に飲料の糖分削減を促す狙いもあるとしています。税収は公的医療保険(GKV)の保険料の安定化に充てられます。清涼飲料の製造・卸売・販売に関わる事業者は、価格や製品構成への影響が見込まれます。
課税対象
- 総糖分含有量が100ml当たり5g以上の加糖飲料。例として、炭酸飲料(コーラ、オレンジ炭酸飲料、加糖フルーツスプリッツァー等)、アイスティー、エナジードリンク、フルーツネクター、砂糖を添加したジュース濃縮物が挙げられています。
- 飲料の調製用で、外食事業者や消費者に供給される加糖シロップ・濃縮物(ポストミックス濃縮物、家庭用炭酸水メーカー向けシロップ等)も対象となります。
税率
- 糖分100ml当たり5g以上8g未満:1リットル当たり0.26ユーロ
- 糖分100ml当たり8g以上:1リットル当たり0.32ユーロ
- 連邦政府は、対象飲料の小売価格が2桁セント程度上昇すると見込んでいます。
適用除外
- アルコール飲料(通常、他の消費税の対象であるため)
- ノンアルコールの代替品(ノンアルコールワイン(果実酒を含む)、ノンアルコールスパークリングワイン、ノンアルコールビール、ノンアルコールリキュール、ノンアルコールカクテル)およびこれらを基にした混合飲料
- 牛乳、オーツ・ライスドリンクおよびこれらの混合飲料
- 果汁・野菜汁100%の飲料、その濃縮物、無糖のスプリッツァー
- 甘味料で甘味付けした飲料
納税義務者と小規模事業者の特例
- 納税義務者は、消費税の通例に従い、製造業者または卸売業者とされています。
- 年間生産量7万リットル以下の小規模な独立系製造業者については、例外規定が設けられます。
- さらに、100万リットル以下の事業者に対する免除も盛り込まれましたが、この措置は国家補助に当たるため、欧州委員会の承認を条件として施行されます。
背景と税収見込み
- 過剰な糖分摂取は肥満、2型糖尿病、心血管疾患、虫歯のリスクを高め、加糖飲料の消費による医療費は年間約21億ユーロと推計されています。導入は保健財政委員会(Finanzkommission Gesundheit)の勧告も踏まえたものです。
- 連邦議会は2026年7月10日にGKV保険料率安定化法を可決しており、同法も加糖飲料税の導入を予定しています。
- 連邦の増収見込みは、2027年に6億9,000万ユーロ、2028年に9億2,500万ユーロとされています。
参考情報
ドイツ連邦政府「Zuckergetränkesteuer」:https://www.bundesregierung.de/breg-de/aktuelles/zuckergetraenkesteuer-2457018
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