2026年10月23日、米国食品医薬品局(FDA)は、FDA食品安全強化法(FSMA)に基づく複数章構成の産業向けガイダンス案「ヒト用食品の危害分析およびリスクに基づく予防管理(Hazard Analysis and Risk-Based Preventive Controls for Human Food)」について、新たに第12章「化学的危害の管理」の案を公表したことを連邦官報で通知しました。本ガイダンスは、最終化された場合、連邦規則集第21編第117部(21 CFR Part 117)に定める危害分析およびリスクに基づく予防管理の要件を遵守する方法について、FDAの現在の考え方を示すものです。第12章は、既知または合理的に予見可能な化学的危害の管理を扱い、鉛、カドミウム、ヒ素などの有害元素やダイオキシン、PFASなども対象としています。本ガイダンス案は現時点で最終版ではなく、効力も有していません。FDAは2027年1月21日まで意見を募集しています。
背景
- FSMA第103条により連邦食品・医薬品・化粧品法に第418条が追加され、食品施設として登録が必要な施設には、危害分析およびリスクに基づく予防管理の実施が義務付けられています。
- FDAはこれらの要件を、21 CFR Part 117(主にサブパートCおよびG)で実施しています。
- 本ガイダンスは複数章で構成され、これまでに序章、第1〜6章、第11章、第14〜16章および付録1〜3が公表されています。FDAは、残りの章についても完成し次第、意見募集のため順次公表する方針です。
- FDAは、2025年2月13日の大統領令第14212号(「米国を再び健康に(Make America Healthy Again)」委員会の設置)に言及し、食品中の化学的危害の管理方法を明確にすることで、食品の品質・安全性の向上という同令の目標を支援するとしています。
第12章の対象となる化学的危害
第12章は、既知または合理的に予見可能な(「潜在的な」)化学的危害に対する管理を扱います。対象には次のものが含まれます。
- 21 CFR 117.130(b)(1)(ii)に掲げる危害:放射線学的危害、農薬および医薬品の残留物、天然毒素、腐敗、未承認の食品添加物・着色料
- 環境汚染物質:有害元素(鉛、カドミウム、ヒ素など)、ダイオキシン、ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)
- 製造工程関連汚染物質:食品の製造過程で生成し得る有害化学物質
対象事業者とガイダンスの位置付け
- 危害分析・予防管理の要件は、連邦食品・医薬品・化粧品法第415条に基づき食品施設としての登録(21 CFR Part 1 サブパートH)が必要な施設に適用されます。
- ガイダンスは、いかなる者にも権利を付与するものではなく、FDAおよび公衆を拘束するものではありません。適用される法令・規則の要件を満たす場合には、代替的な手法をとることもできます。
- 意見募集期限は2027年1月21日です。
参考情報
連邦官報(2026年10月23日)Hazard Analysis and Risk-Based Preventive Controls for Human Food; Draft Guidance for Industry; Availability:https://www.federalregister.gov/d/2026-21669
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