世界各国のコンプライアンス情報収集・調査対応

会員限定法令解説
LEGAL COMMENTARY 2026.10.10

解説|米国-労働安全衛生規則 電離放射線

公開日
2026.10.10
国・地域
米国
分野
一般・工業・エネルギー・ガス・水道・医薬品
法令の情報時期:2026年10月 確認 ページ作成時期:2026年10月

目的

book-1283865_640

本規則は、労働安全衛生法(OSH Act)に基づく労働安全衛生規則の一つであり、職場における電離放射線および放射性物質から従業員を保護することを目的とする。主な目的は次のとおりである。

■ 制限区域内の個人が放射線源から受ける線量について、暦四半期ごとの上限を定めること。

■ 空気中の放射性物質へのばく露濃度に上限を定めること。

■ 調査、個人モニタリング、警告標識・ラベル、避難警報信号、教育、保管、廃棄といった予防措置を事業者に義務付けること。

■ 事故発生時の通報、過剰ばく露の報告、ばく露記録の保存と従業員への開示を義務付けること。

概要

iocenters-2673328_640

本規則は、放射線源を保有、使用または移転する事業者に対し、制限区域内の個人が受ける線量を暦四半期ごとの上限(全身1.25レム、手・前腕および足・足首18.75レム、全身の皮膚7.5レム)以下に抑えることを求める。一定の条件を満たす場合に限り、全身線量について暦四半期3レムまでの例外が認められる。18歳未満の者については、上限の10%までに制限される。

空気中の放射性物質については、10 CFR Part 20 附表Bに定める濃度を基準とする上限が設けられている。

事業者は、本規則を遵守するために必要な調査を行い、一定の線量を受けるおそれのある従業員に個人モニタリング機器を支給し、その使用を義務付けなければならない。また、放射線区域、高放射線区域、空気中放射能区域、放射性物質の使用・保管区域および容器には、所定の放射線警告シンボルと文言による標識・ラベルを設ける必要がある。

さらに、即時避難警報信号の性能・設計・試験の基準、従業員への情報提供と教育、放射性物質の保管と廃棄、事故の通報、過剰ばく露の書面報告、ばく露記録の保存と開示について定める。

原子力規制委員会(NRC)の免許保有者等は、NRCの規則等を遵守していれば本規則を遵守しているものとみなされる。

適用除外(対象外・猶予・免除等)

適用除外

本規則全体の適用を免除する規定は設けられていないが、次の事業者は、当該保有および使用について本規則を遵守しているものとみなされる。

■ NRCの免許に基づき原料物質、副生成物質または特殊核物質を保有または使用し、10 CFR Part 20の要件を遵守している事業者((p)(1))

■ NRCとの契約に基づきNRCの工場または施設を操業し、原子力法に基づくNRCの放射線防護基準を遵守している事業者((p)(2))

■ 原子力法第274条(b)に基づきNRCと協定を締結した州に登録し、またはその州の免許を受けて原料物質、副生成物質または特殊核物質を保有または使用し、その州の法令を遵守している事業者。ただし、労働長官がNRCと協議のうえ、その州の制度が適合しないと判断した場合を除く((p)(3)(i))

■ 上記の州に登録し、またはその州の免許を受けた、原子力法の対象外の放射線源を保有または使用し、その州の法令を遵守している事業者。ただし、労働次官補が、その州の制度が本規則と適合すると現に判断している場合に限る((p)(3)(ii))

なお、放射性物質とは異なり、音波、電波、可視光、赤外線および紫外線は本規則の「放射線」に含まれない((a)(1))。

事業者が注意すべき内容

本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
「...」

この続きは先読会員になるとお読みいただけます。

ログインして続きを読む

RELATEDあわせて読む

分野「消防その他」ほか、この法令解説と同じ分類から

同じ分野の記事

この分野の一覧へ →

法令解説

商品(和訳・解説書)

C Topics

CONSULTATION

「消防その他」の調査相談(無料)

概要調査、詳細調査、比較調査、個別の和訳、定期報告調査、年間コンサルなど、様々な調査に柔軟に対応します。

  • ●●の詳細調査/定期報告調査
  • ●●の他国(複数)における規制状況調査
  • 細かな質問への適宜対応が可能な年間相談サービス
  • 世界複数ヵ国における●●の比較調査 など

個人の方は「個人」とご入力ください。