地域別最低賃金は2024年01月01日から、技能別最低賃金は2024年03月18日から引き上げ

2023年12月28日、国家賃金委員会は地域別最低賃金および技能別最低賃金の引き上げに関する告示を官報公布しました。これらの告示により地域別最低賃金は2024年01月01日から、技能別最低賃金は官報公布日から90日後となる2024年03月18日から引き上げとなります。

タイの最低賃金制度について

タイの最低賃金制度は地域別最低賃金制度、技能別最低賃金制度の2つに分類されています。
地域別最低賃金は各都県別に決定されているもので、技能別最低賃金は特定の職業（建設、工業、機械、電気・電子コンピュータ、工芸、サービス業の6種）に関する認定を受けた技術者に適用されるものです。この認定は技能の種類ごとに3つのレベルに分けられており、習得すべき技能の訓練を受け、試験に合格すると証明書が発行される仕組みとなっています。技能別最低賃金制度は従来の地域別最低賃金制度※とは別に2008年の労働者保護法改正の際に導入されたものです。

※地域別最低賃金制度は2013年01月から全都県統一賃金が導入されていた時期がありましたが、2017年01月以降再び地域別の賃金が適用されています。

地域別最低賃金

タイ国家賃金委員会の新規地域別最低賃金案が2023年12月26日の閣議で承認されたことに伴い、2024年01月01日からタイの地域別最低賃金は以下のように引き上げられました。この賃金引上げは2022年10月1日の引き上げ以来1年3か月ぶりの改定となります。賃金の通貨単位は全てバーツとなります。

※1バーツ4.15円前後

技能別最低賃金

技能別最低賃金の引き上げは2024年03月18日からとなります。技能別最低賃金は建設、工業、機械、電気・電子コンピュータ、工芸、サービス業、6種の職種に属する各技能ごとに定められており、全体では129の技能別に最低賃金が定められています。ここでは各職種につき3つの技能別最低賃金を紹介します。

※1バーツ4.15円前後

参考情報

「国家賃金委員会告示 最低賃金について（第12号）」2023年12月28日官報公布、2024年01月01日発効（2023年12月08日発出）

「国家賃金委員会告示 技能水準に応じた賃金について（第13号）」2023年12月19日官報公布、官報公布日より90日後発効（2023年09月29日発出）