2026.10.07
米国|安全基準を満たさない輸入食品の廃棄を義務付けるなど、FDAの権限を拡大する「米国の食品をより安全にする法律」が上院で可決
2026年09月28日、米国連邦議会上院は、「米国の食品をより安全にする法律」(Making America’s Food Safer Act、S.4974)を全会一致で可決しました。同法案は2026年07月14日に提出され、上院保健・教育・労働・年金委員会による修正を経たものです。連邦食品・医薬品・化粧品法を改正し、食品医薬品局(FDA)の権限を3つの点で拡大します。第一に、輸入を拒否された物品のうち重大な公衆衛生上の懸念があるものについて、輸出の機会を与えずに廃棄を命じる権限を新設します。命令を受けた所有者または荷受人は、90日以内に自らの費用で廃棄しなければなりません。第二に、州等の当局との食品安全情報の共有を認めます。第三に、認定第三者認証制度の対象を国内の事業体にも広げます。
輸入を拒否された物品の廃棄命令
- 対象:輸入を拒否され、連邦食品・医薬品・化粧品法に違反する物品であって、保健福祉長官が重大な公衆衛生上の懸念があると認めるものです。
- 手続:命令の前に、通知と、出頭して意見を述べる機会が与えられます。廃棄の前に、命令を争う所有者または荷受人が適正な手続を利用できるようにすることが求められます。
- 期限と費用:所有者または荷受人は廃棄命令から90日以内に廃棄を完了し、廃棄費用を負担します。
- 例外:個人が個人または家庭での使用の範囲で輸入する、規制物質に当たらない処方薬には適用されません。
- 規則の制定:保健福祉長官は、成立日から18か月以内に規則案を公表し、規則案の公表から1年以内に最終規則を定めます。
食品安全情報の共有と開示
- FDAは、公衆衛生の保護に関する機能を持つ州、地方、部族、準州の当局に対し、食中毒の監視データ、検査機関でのサンプリング・試験の情報、査察の情報と結果、リコールや集団発生に関する流通先リスト、消費者からの苦情などを、編集を加えない形で共有できます。
- 食中毒の集団発生、汚染食品に関する調査、食品リコールなどの食品安全事案に際し、公衆衛生の保護に資する場合、FDAは事業者から得た商業情報を開示できます。
認定第三者認証制度の拡大
- 認定第三者監査人による監査を受けられる「適格事業体」に、外国の事業体に加えて国内の事業体(登録対象の国内施設を含む)が含まれるようになります。監査を受けるかどうかは事業体の選択によります。
- FDAは、規制監査の結果と食品・施設の認証を、リスクの分析や、査察その他の規制活動の優先順位付けに考慮できます。
参考情報
米国連邦議会(Congress.gov)「S.4974 – Making America’s Food Safer Act」
https://www.congress.gov/bill/119th-congress/senate-bill/4974?hl=%22119%7C2026-09-28%22&s=3&r=16
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