2026年08月21日、南アフリカの競争委員会(Competition Commission)は、技術製品(technology goods)の修理・サービス・保守のアフターマーケットに関するガイダンス案「Guidance on Repair, Service, and Maintenance Aftermarkets」を官報(Gazette No. 55238、Notice No. 7845)に公表し、意見募集を開始しました。ガイダンス案は、競争法(Competition Act 89 of 1998、改正済)第79条に基づくもので、これらのアフターマーケットにおける制限行為について、委員会が調査を行う際に用いる分析上の考え方を示すものです。意見の提出期限は2026年9月21日16時とされています。製品の販売後に修理・保守サービスや部品供給を行う事業者、また自社製品のアフターサービス体制を構築しているメーカーにとって、今後の競争法上の執行方針を把握するうえで重要な内容です。
ガイダンス案の位置づけ
本ガイダンス案は、競争法第79条に基づいて委員会が作成するものです。同条に基づくガイドラインは、委員会が自らの方針や解釈の考え方を対外的に示すために発行されるものであり、個別の行為の適法性を一律に決定するものではなく、調査における分析の枠組みを示すものと位置づけられます。事業者にとっては、どのような行為が委員会の関心の対象となり得るかを事前に把握する材料となります。
ガイダンス案で示される内容
官報告示によれば、ガイダンス案は次の各点を扱っています。
- 市場の画定と市場支配力の評価:修理・サービス・保守のアフターマーケットについて、関連市場をどのように画定し、市場支配力をどのように評価するか
- 競争を減殺・阻害し得る行為や制限の類型:アフターマーケットにおいて競争を減じ、または妨げるおそれのある行為・制限のカテゴリー
- 正当化事由:調査の過程で委員会が考慮し得る正当化の主張
対象となる分野
告示上、対象は「technology goods(技術製品)」の修理・サービス・保守のアフターマーケットとされています。特定の産業セクターを限定して列挙するものではないため、製品の販売後に修理・部品供給・保守を伴う事業を行っている場合、幅広く関係し得ます。
意見募集
意見の提出期限は2026年9月21日16時です。ガイダンス案の本文は競争委員会のウェブサイト(https://www.compcom.co.za)で公表されています。期限を過ぎると意見を反映させる機会が失われるため、南アフリカ市場でアフターサービスを展開している事業者は、早期に内容を確認することが望まれます。
事業者にとっての示唆
ガイダンス案が対象とするのは、修理・保守の担い手や部品供給の在り方に関わる領域です。自社製品の修理を特定の事業者に限定する取決め、部品・工具・診断情報の提供条件、保証との関係といった実務は、市場画定と市場支配力の評価によっては委員会の関心の対象となり得ます。現時点では案の段階であり確定した要件ではありませんが、南アフリカで事業を行う場合は、ガイダンス案の内容と自社のアフターサービス方針との整合を確認しておくことが有効です。
参考情報
南アフリカ共和国 政府官報(Government Gazette No. 55238、General Notice No. 7845)|Competition Commission of South Africa
https://www.gov.za/sites/default/files/gcis_document/202608/55238gon7845.pdf






