2026.09.11
インド|移行円滑化(品質管理)命令2026を公布、特例許可制度を新設
2026年6月25日、インドの商工省産業国内取引促進局(DPIIT)は、「Transition Facilitation (Quality Control) Order, 2026」(S.O. 3417(E))を公布しました。官報掲載日である同日から施行されています。本命令は、インド標準局法(Bureau of Indian Standards Act, 2016)第16条および第25条第3項に基づくもので、既存の品質管理命令(Quality Control Order、QCO)の対象品目について、DPIITの個別許可を受けた者に供給する場合の枠組みを新たに設けるものです。QCOの対象品目は、対応するインド標準(IS)に適合し、インド標準局(BIS)の適合性評価規則2018の附則IIスキームIIに基づくライセンスの下で標準マーク(ISIマーク)の使用が認められる必要がありますが、本命令の下では、その製造ライセンスは「本命令第4条に基づく個別許可を受けた者へ供給する製造業者」に限って利用可能とされています。許可申請の受付期間は施行日から24か月間、命令自体の有効期間は施行日から5年間です。
適用対象
本命令は、附則(Schedule)に掲げられた品質管理命令の対象となる物品に適用されます。附則には、玩具、安全靴、エアコンおよびその圧縮機、ゴム・ポリマー製履物、皮革製履物、電気給湯器、電気洗濯機、ヒンジ、家具、家庭用電気機器の安全性など、施行時期の異なる複数のQCOが列挙されています。
許可の対象者と審査
許可を受けられるのは、2013年会社法に基づき設立された会社に限られます。許可は、本命令に基づき設置される実施委員会(Implementation Committee)によるリスク評価に基づいて付与され、付与に際して条件が付されます。実施委員会はDPIITの追加次官または共同次官を委員長とし、消費者問題省、商務省、対外貿易総局、BISの代表などで構成されます。
審査で評価される事項は次のとおりです。
- 技術的能力および実績
- 設計・製造に対する統制を含む、サプライチェーン全体にわたる品質保証の確保の方法
- これまでの行動および法令遵守の誠実性
- 技術の採用・高度化、設計能力、研究開発の促進を通じて、インド国内に当該物品のサプライチェーン能力を構築するというコミットメント
- または、当該品質管理命令について3年間継続して違反なく遵守してきた実績
- その他関連する事情
実施委員会は、事業者との面談のほか、事業者が提出する文書、宣言、証明、誓約、独立した評価などを判断材料とすることができます。
許可を受けた者の義務と取消し
- 許可を受けた者は、本命令の下で認められた物品が、対応する品質管理命令に定めるインド標準に適合することを確保しなければなりません
- BISはDPIITと協議のうえ、直接またはBISが指定する機関を通じて市場監視(market surveillance)を実施し、インド標準への継続的な適合を検証します
- 条件違反、重要事実の虚偽表示、または製品がインド標準に適合しない場合、中央政府は聴聞の機会を与えたうえで、許可の停止・変更・撤回を行うことができます。
手続と期限
- 許可の申請は、本命令の施行日(2026年6月25日)から24か月以内に限って受け付けられます。
- 申請手続、必要書類、権利の内容、モニタリングと遵守などの詳細は、DPIITが発出するガイドラインで定められ、DPIITのウェブサイトで公表されます
- 本命令は施行日から5年間有効で、中央政府が官報告示により延長しない限り、その後は失効します。ただし失効前に付与された許可は、停止・変更・撤回されない限り、そこに定められた期間について有効に存続します
- 失効は、失効前に本命令の下で生じた権利、義務、責任、調査、手続、措置に影響を及ぼしません
- 本命令の解釈に疑義が生じた場合は、DPIITに付託して決定を受けることとされています
参考情報
インド標準局(Bureau of Indian Standards)「Notification of Transition Facilitation (Quality Control) Order 2026」
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