2026年10月27日、欧州委員会は、CLP規則(規則(EC) No 1272/2008)を改正する委任規則案を公表し、意見募集を開始しました。本案は、REACH規則、植物保護製品規則(PPPR)、殺生物性製品規則(BPR)の下ですでに内分泌かく乱物質、難分解性・生物蓄積性・毒性(PBT)物質、または極めて難分解性かつ高生物蓄積性(vPvB)物質と特定された物質を、CLP規則附属書VI第3部の表3(調和分類・表示の一覧)に収載するものです。CLP規則第37条(7)(b)に基づく措置で、「1物質1評価」の考え方に沿い、他法令での科学的評価をCLP規則に反映させます。収載された物質およびこれを含む混合物の供給者は、新たな調和分類に基づく表示・包装への対応が必要となります。意見募集の期限は2026年11月24日です。なお、混合物の分類に関する注記を追加する別の委任規則案(イニシアチブ17632)が並行して進められています。
改正の内容
附属書VI第3部の表3について、次の改正を行います。
- 新規項目の挿入:例として、環状・直鎖シロキサン(D5、D6、L3、L4、M3T)、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(UV-328、UV-320、UV-327、UV-329、UV-350、UV-326)、ビスフェノールB、中鎖塩素化パラフィン(MCCP)、PFHxSおよびその塩、リン酸トリフェニル、DBDPE等
- 既存項目の置換:例として、ビスフェノールA、ビスフェノールS、DEHP、DBP、BBP、DIBP、PFOA、D4、ベンゾ[a]ピレン等のREACH規則関連物質、マンコゼブ、チオファネートメチル、メトリブジン等の植物保護製品有効成分、クレオソート、ブロジファクム、シアナミド等の殺生物性製品有効成分について、既存の分類に新たな危険有害性クラスを追加
付与される危険有害性クラスと表示
- 人の健康に対する内分泌かく乱物質(ED HH 1):EUH380
- 環境に対する内分泌かく乱物質(ED ENV 1):EUH430
- PBT:EUH440、vPvB:EUH441
- 注意喚起語はいずれも「危険(Danger)」
収載の根拠は、欧州化学品庁(ECHA)による認可対象候補物質リスト(REACH規則第59条(1))への収載決定(2008年〜2025年)、およびPPPR・BPRに基づく有効成分の承認・更新に関する実施規則等です。
適用時期と経過措置
- 官報掲載の20日後に発効し、発効月の初日から19か月後に適用されます。説明覚書では、表示に係る追加費用は18か月の経過期間により軽減されるとしています。
- 供給者は、発効日から任意で改正後の調和分類に基づく分類・表示・包装を前倒しで適用できます。
- 欧州委員会の計画では、採択は2027年第2四半期の予定です。
事業者への影響
- 対象物質の製造者・輸入者・川下使用者は、ラベルおよび安全データシートの記載見直しが必要となります。
- 一部の項目には新設の注記(Y、Z、14〜21)が付されます。このうち注記14〜21が付された項目では、混合物中の個別物質の濃度を合算して分類するため、混合物の分類にも影響します(注記の内容は別の委任規則案で規定)。
参考情報
欧州委員会「Chemicals classification & labelling – endocrine disruptors & persistent pollutants」(Have your say):https://ec.europa.eu/info/law/better-regulation/have-your-say/initiatives/15632-Chemicals-classification-labelling-endocrine-disruptors-persistent-pollutants_en


