2024年03月01日、欧州委員会が繊維製品のエコシステムに関する移行経路の誓約第一弾となる110件を公表しました。これらの誓約は、繊維製品のエコシステムを持続可能で、環境にやさしく、デジタル化するための関係者による様々な行動について示したものです。
背景
2023年06月に繊維製品のエコスシテムへの移行経路が公表された後、欧州委員会はステークホルダーに対してより環境にやさしく、デジタル化され、耐久性と競争力のある繊維・衣料・革製・履物産業の実現に向けて、移行経路の共同形成を実施するように呼び掛けていました。
ステークホルダーは、移行経路の形成に貢献するために具体的な行動と目標の提出を求められており、移行経路の形成が進行する限り、この要求は続けられます。
概要
第一弾となる110件の誓約は下記の8つのセクションから構成されます。
■ 持続可能な競争力
■ 規制とパブリック・ガバナンス
■ 社会的側面
■ 研究開発、技術、技術的解決策
■ インフラストラクチャー
■ 技能
■ 投資と資金調達
■ EUの戦略的自律性と防衛努力を支えるエコシステムの準備態勢
具体的には持続可能なファッションの推進、消費パターンの再構築、修理の提供方法、顧客間の販売、使用済みの衣類寄付の可能性、繊維製品廃棄物をリサイクルする施設の構築支援、温室効果ガス排出の削減、繊維製品に特化した研究、イノベーションフレームワーク、技能向上や再研修活動、エコシステム技能協定の実施支援、女性管理職の増加などが挙げられます。
また、デジタル製品パスポートとテキスタイルラベリング規制の改定を通じて、製品の透明性や持続可能性に関する消費者への情報提供を強化し、情報やグリーン移行における消費者の権利強化とグリーンウォッシュ対策への対処に資するための項目も含まれます。
なお、デジタル製品デジタルパスポートの制度構築に向けて、繊維製品に織り込めるQRコードを導入する準備を進めています。すでに適合宣言、取扱説明書などにデジタルアクセスできるようになっています。
製造業者、ブランド、持続可能性団体等の協力体制構築を通した、標準化された共通の持続可能性評価方法の確立についても触れられています。協力協定の締結の目標として、2025年第3四半期が掲げられています。
市場監視当局間の関係構築や関係機関による共同執行の実施等を目的とするEU産品コンプライアンスネットワークとの協力を通じた、EU共同行動プロジェクトによる市場監視の強化についても触れられています。
また、資金提供を通した途上国における繊維製品エコシステムの持続可能な消費と生産の採用促進についても明記されています。
さらに偽造品に対する取り組み強化も含まれており、権利所有者、仲介者、公的機関の役割と責任を明確化し、協力体制とデータ共有の状況の改善を通して新技術の利用を促進すると記載されています。
参考情報
テキスタイル:エコシステムをよりグリーンでデジタルなものにし、その回復力と競争力を高めるために、関係者は具体的な措置を講じる。



