╳

カナダ|対米対抗関税が9月8日に発動、約800品目に最大50%を賦課

2026年8月25日、カナダ財務省は、米国原産品に対する新たな対抗措置の対象品目リストを公表しました。対抗関税は2026年9月8日午前0時1分に発効します。対象は米国からの輸入276億カナダドル相当で、米国が2026年8月22日にカナダ産品276億カナダドル分へ50%の関税を課したことへの対応措置と位置付けられています。税率は米国側の措置に対応する形で15%・25%・50%の3段階が設定され、乳製品、化粧品・パーソナルケア用品、プラスチック製品、木材製品、紙・パルプ製品、繊維・衣類、ガラス容器、鉄鋼製品などが50%の対象となります。発効日に既にカナダへ輸送中の米国産品は対象外とされているため、通関予定の貨物については船積時期の確認が必要です。

対象品目と税率

  • 50%:牛乳・クリーム・ホエイ等の乳製品、蜂蜜、糖蜜、製菓用ミックス、香水・化粧品・ヘアケア製品、プラスチック製台所用品および床材、合板・木炭等の木材製品、ティッシュ原紙・封筒・カートン等の紙製品、一部の衣類・繊維製品、ガラス容器、鋼塊・熱間圧延鋼板等の鉄鋼製品、家電製品
  • 25%:チェダー、ブリー、モッツァレラ等の一部チーズ、針葉樹の製材(松・モミ・トウヒ・ツガ)、トイレットペーパーおよび坪量150g/㎡未満のクラフト紙、カーペット等の繊維製床敷物

個別の対象は、公表された品目リストに関税分類番号(HSコード)単位で列挙されています。自社の取扱品目が該当するかは、HSコード単位での照合が必要です。

発効日と経過的な取扱い

カナダ財務省は「カナダの対抗措置は、発効日にカナダへ輸送中の米国産品には適用されない」と明記しています。発効日時点で既に輸送中であることが、課税の分岐点となります。輸送書類(船荷証券、航空運送状)による立証ができるよう、書類の保全が実務上の要点となります。

原産地の判定

対象となるのは米国原産品です。カナダ財務省は、原産地の判定について「CUSMA諸国の物品の表示のための原産国決定規則」を参照しています。米国を経由する第三国産品の取扱いは、この規則に基づく判定によります。

既存の減免(remission)制度との関係

カナダ国境サービス庁(CBSA)は、既に発効している米国向けサーチャージ(surtax)について、税関通知CN 25-19により減免(remission)の申請手続を案内しています。同通知は「米国サーチャージ減免令(2025年)」に基づくもので、カナダ国内での製造・加工・食品飲料の包装に用いる物品、公衆衛生・医療・公共安全・国家安全保障の目的の物品などを対象とし、商業会計文書(CAD)の特別権限OIC欄に所定のコードを記載して申請する仕組みです。申請は輸入日から2年以内に行う必要があり、商業送り状や船荷証券等の裏付書類の保存が求められます。不遵守の場合は、サーチャージに加えて関税・税、違約金、利息が課される可能性があります。

ただし、CN 25-19が対象とするのは2025年の各サーチャージ令であり、今回2026年9月8日に発効する措置について同様の減免が適用されるかは、公表された財務省の資料には記載がありません。減免の可否は、今後のCBSAの通知を確認する必要があります。

事業者に求められる対応

  • 米国から輸入する自社品目のHSコードを対象リストと照合する
  • 発効日をまたぐ輸送中貨物について、船積日を示す書類を確保する
  • 対米調達を継続する場合の関税負担を見積もり、価格・契約条件を見直す
  • 減免制度の適用可能性について、CBSAの後続の税関通知を確認する

参考情報

カナダ財務省「List of products from the United States subject to counter-tariffs effective September 8, 2026」

https://www.canada.ca/en/department-finance/news/2026/08/list-of-products-from-the-united-states-subject-to-counter-tariffs-effective-september-8-2026.html

カナダ国境サービス庁(CBSA)税関通知 CN 25-19「United States Surtax Remission Order (2025)」

https://www.cbsa-asfc.gc.ca/publications/cn-ad/cn25-19-eng.html

注目情報一覧

新着商品情報一覧

調査相談はこちら

概要調査、詳細調査、比較調査、個別の和訳、定期報告調査、年間コンサルなど
様々な調査に柔軟に対応可能でございます。

(調査例)
  • ●●の詳細調査/定期報告調査
  • ●●の他国(複数)における規制状況調査
  • 細かな質問への適宜対応が可能な年間相談サービス
  • 世界複数ヵ国における●●の比較調査 など
無料相談フォーム

    会社名・団体名

    必須

    ※個人の方は「個人」とご入力ください。

    所属・部署

    任意

    お名前

    必須

    メールアドレス

    必須

    電話番号

    任意

    お問い合わせ内容

    任意

    Page Top
    「目次」 「目次」