EUの包装・包装廃棄物規則案(暫定合意版)の和訳および解説文書
2024年03月04日、EU理事会は、包装および包装廃棄物に関する従来の指令を廃し、新たに規則として定める法令案(規則案)について、欧州議会との非公式会合の結果として暫定合意に達したことを報じました。
2022 年11 月30 日に公表された欧州委員会の包装・包装廃棄物規則案に関するこの暫定合意には、EU 理事会と欧州議会の代表が欧州委員会案に対して持ち寄ったそれぞれの修正案に基づき、審議され、合意がなされた暫定合意版ともいえる修正後のテキストが含まれています。
当社では、その暫定合意版の包装・包装廃棄物規則案を対象に和訳解説文書を作成し、販売致します。
包装・包装廃棄物規則案の内容は、指令からの変化の度合いを含め、産業界の広範なセクターへの影響が大きい、あるいは将来的に大きいと見込まれるため、暫定合意段階での内容を対象に和訳解説を作成することとしました。
暫定合意から、第一読会での欧州議会の決議の採択、EU理事会の承認・採択、署名、官報公布まで、まだ時間がかかる見込みですので、先んじて法令案を把握する際の資料として、ご検討ください。
包装・包装廃棄物規則案について
★ 包装および包装廃棄物の管理に関する規制分野にも、適合性評価制度を導入する内容が含まれています。
★ 適合性評価の対象には、「包装に含まれる物質に関する要件」、「リサイクル可能な包装」、「プラスチック包装中の最低リサイクル材料含有」、「プラスチック包装におけるバイオベース原料」、「堆肥化可能な包装」、「包装の最小化」、「再使用可能な包装」、「包装のラベル表示」が挙げられ、指令に比べて、事業者に対する要件が大幅に拡大しています。
★ また、製造者の義務、輸入者の義務など、事業者別の要件を定める条項も導入されているため、注意が必要です。
★ 当該規則案は、「包装」と「包装材料」、「再使用可能な包装」と「リサイクル可能な包装」など、その表現の微妙な違いで要件が異なる箇所が多々存在するため、日本語での表現には注意が必要であり、本和訳解説では、その点に配慮した訳を心がけました。
(例 上記の「再使用可能な包装」と「再利用可能な包装」だと、一文字しか違わず、誤読してしまう恐れがあるため、後者は「リサイクル可能な包装」という訳を採用、等)
★ 適合性評価制度についても、制度は導入するがCEマーキングは不要など、他のEU法令と比較してトリッキーな内容が含まれます。和訳解説では、このような特異な点についても解説しています。
★ 「再使用可能な包装」とは?「リサイクル可能な包装」とは?包装のPFAS含有制限?堆肥化可能な包装の要件とは?再使用可能な包装の含有割合要件とは?製造者や輸入者の義務は?「最終流通業者」とは?「再使用のためのシステム」とは?デポジット制度の要件は?再使用目標やリサイクル目標は?適合性評価制度で用意すべき技術文書の内容は?生産者登録や認可制度とは?「再充填」とは?関連する要件は?包装のリサイクル性に関する性能等級とは? など事業者が注目すべきポイントが目白押しです。
文書のPoint
■ 大分量の法令案に対する170ページ超の和訳解説文書
■ 従来の包装・包装廃棄物指令との違いの解説
■ 重要情報の整理、必要に応じての表整理、注目定義を適宜引用しての解説、他法令からの引用定義も注目すべきものを解説 など条項の和訳部分の後に設ける「解説」部分では、法令を読み解く際に有用と思われる内容を記載
■ 条項別、附属書別に見出しを設定しているため、文書の目次機能やナビゲーション機能で、目的の段落をすぐに参照可能
和訳解説の範囲
■ 和訳解説は、暫定合意版の規則案の「本文」と「附属書」を対象としています。
■ 「前文」と「注釈」は含まれていません。
※ 法令の背景や関連政策、策定意図などを説明する箇所である「前文」は、暫定合意の後、欧州議会決議やEU 理事会の承認・採択の際、さらなる修正が入り、大きな修正および追記等がなされることが少なくありません。そのため、前文部分の和訳は規則の官報公布後の和訳解説で取り上げるものとし、暫定合意版を対象とする本和訳解説には含まないこととしています。注釈の多くは前文と紐付くため、上記と同様の理由により、本和訳解説には含まれません。
留意事項
■ 対象文書は法形成過程の途上の文書であるため、条項番号が不揃いであったり、欠けていたりする箇所もあります。
■ また、文書原文では、欧州委員会案に対しての修正箇所が太字や▌で表現されていますが、混乱回避のため本文書では反映していません。
特別案内
■ 包装・包装廃棄物規則案が、欧州官報で正式に規則として公布された後、本和訳解説を更新し、販売予定です。
■ 暫定合意版の和訳解説購入者には、公布版の和訳解説について特別価格での案内を予定しております。
※メルマガ購読価格は当社無料メールマガジンの購読者にのみ適用可能です。
製品概要
製品名 | EU法令解説資料|包装・包装廃棄物規則案(暫定合意版)和訳解説 |
製品番号 | k-eu-20240401 |
公布/公表時期 | 2024年03月 |
製品作成時期 | 2024年03~04月 |
分量 | A4 172ページ |
納品形式 | PDFファイル |
情報共有範囲 | 原則、同一企業内で共有・ご利用可能です。 子会社、グループ会社等の関係企業は別会社の扱いとなります。 それら関係企業との情報共有もご希望の場合、以下の内容で御見積致します。 共有先企業:+1~3社 → 製品価格の50%の追加料金×共有先企業数 共有先企業:+4社以上 → 製品価格の30%の追加料金×共有先企業数 |
目次
本文書について
本文書に関連する相談について提案書
※ 以下、各条項の後ろの解説セクションが設けられています。
第1章 一般規定
第1条 主題
第2条 適用範囲
第3条 定義
第4条 自由な移動第2章 持続性要件
第5条 包装に含まれる物質に関する要件
第6条 リサイクル可能な包装
第7条 プラスチック包装中の最低リサイクル材料含有
第7a条 プラスチック包装におけるバイオベース原料
第8条 堆肥化可能な包装
第9条 包装の最小化
第10条 再使用可能な包装第3章 ラベル表示、マーキングおよび情報要件
第11条 包装のラベル表示
第12条 包装廃棄物収集用の廃棄物容器のラベル表示
第12b条 主張第4章 第5および7章の義務以外の経済事業者の義務
第13条 製造者の義務
第14条 包装又は包装材料の供給業者の情報義務
第15条 認定代理人の義務
第16条 輸入者の義務
第17条 流通業者の義務
第18条 フルフィルメント・サービスプロバイダーの義務
第19条 製造者の義務が輸入者および流通業者に適用される場合
第20条 経済事業者の特定
第20a条 包装廃棄物管理事業者の情報提供義務第4a章 第7章の義務以外の経済事業者の義務
第21条 過剰包装に関する義務
第22条 特定の包装フォーマットの使用制限
第23条 再使用可能な包装に関する義務
第24条 再使用のためのシステムに関する義務
第25条 再充填に関する義務
第26条 再使用目標
第27条 再使用目標の達成度の算定に関する規定
第28条 所管当局への再使用目標の報告
第28a条 持ち帰りセクターに対する再充填義務
第28b条 持ち帰りセクターへの再使用オファー第5章 プラスチック製キャリーバッグ
第29条 プラスチック製キャリーバッグ第6章 包装の適合性
第30条 試験、測定及び計算方法
第31条 適合性の推定
第32条 共通仕様
第33条 適合性評価手順
第34条 EU適合宣言第7章 包装及び包装廃棄物の管理
第1節 一般規定
第35条 所管当局
第36条 早期警戒報告
第37条 廃棄物管理計画および廃棄物防止プログラム第2節 廃棄物防止
第38条 包装廃棄物の防止第3節 生産者登録簿と拡大生産者責任
第39条 生産者の登録簿
第40条 拡大生産者責任
第41条 生産者責任組織
第42条 拡大生産者責任の履行に関する認可第4節 返却、回収、デポジット返還システム
第43条 返却および回収システム
第43a条 義務的な回収
第44条 デポジットおよび返却システム第5節 再使用と再充填
第45条 再使用と再充填第6節 リサイクル目標とリサイクル推進
第46条 リサイクル目標とリサイクル推進
第47条 リサイクル目標の達成度の算定に関する規定
第48条 再使用を含むリサイクル目標の達成度の算定に関する規定第7節 情報と報告
第49条 包装廃棄物の防止および管理に関する情報
第50条 欧州委員会への報告
第51条 包装データベース第8章 セーフガード手続き
第52条 国家レベルでリスクを呈する包装に対処するための手順
第53条 EUセーフガード手続き
第54条 リスクを呈する適合包装
第55条 EU市場に参入する包装の管理
第56条 形式的な不遵守事項第9章 グリーン公共調達
第57条 グリーン公共調達第10章 委任権限および専門委員会手続き
第58条 委任の行使
第59条 専門委員会手続き第11章 改正
第60条 規則(EU) 2019/1020の改正
第61条 指令(EU) 2019/904の改正第12章 最終規定
第62条 罰則
第63条 評価
第64条 廃止および移行規定
第65条 発効および適用附属書1 第3条(1)の包装の定義の範囲に含まれる物品の例示的リスト
附属書2 包装のリサイクル性評価のための区分とパラメータ
附属書3 堆肥化可能な包装
附属書4 最小化評価の梱包方法
Part 1
Part 2
附属書5 包装フォーマットの使用に関する制限
附属書6 再使用及び再充填場所のためのシステムに固有の要件
Part 1
Part 2
Part 3
附属書7 適合性評価手順
モジュールA 内部生産管理
附属書8 EU適合宣言 No*…
附属書9 第39条に言及される登録及び登録簿への報告に関する情報
Part 1
A. 登録時に提出する情報
Part 2報告のために提出する情報
B. 第39条(7)に基づく報告のために提出される情報
C. 第39条(7a)に基づく報告のために提出される情報
D. 第39条(7c)に基づく報告のために提出される情報
附属書10 デポジットおよび返却システムに関する最低要件
附属書11 第46条(2)(d)に従って提出される実施計画
附属書12 加盟国が包装および包装廃棄物に関するデータベースに含めるデータ
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