法令の情報時期:2022年08月 公布版 | ページ作成時期:2024年09月 |
目的

本法令の目的は、6歳以下の子供がこれらの電池を誤飲することによる傷害や死亡のリスクを排除または適切に低減することである。
概要

本法令は、ボタン電池またはコイン電池を含む消費者製品に関する安全基準を定め、6歳以下の子供が誤飲するリスクを低減するための性能基準や警告ラベルの要件を規定し、委員会による基準の公布や自主基準の取り扱いに関する詳細を明示するものである。
関連規則は、リース法に基づき、ボタン電池またはコイン電池を含む消費者製品について、消費者製品の合理的に予見可能な使用中および誤用中に、子供が電池にアクセスすることを防止するための性能要件および表示要件を定めている。
また、ボタン電池またはコイン電池を含む消費者向け製品の包装、これらの消費者向け製品、およびこれらの消費者向け製品に付属する説明書やマニュアルに対する警告ラベルの要件も定めている。
注目定義
■ 「ボタン電池またはコイン電池」(button cell or coin battery)
「ボタン電池またはコイン電池」とは、 (A) 直径が電池の高さより大きい単電池(single cell battery)、または (B) 電荷を生成するために使用される技術に関係なく、誤飲の危険をもたらすと委員会が判断したその他の電池をいう。 (第2056e条) |
■ 「ボタン電池またはコイン電池を含む消費者製品」(consumer product containing button cell or coin batteries)
「ボタン電池またはコイン電池を含む消費者製品」とは、消費者が交換することを意図しているか、製品に含まれているか別売りになっているかにかかわらず、1つ以上のボタン電池またはコイン電池を含む、または使用するように設計された消費者製品をいう。(第2056e条) |
■ 「玩具製品」(toy product)
「玩具製品」とは、14歳未満の子供の遊び道具として設計、製造または販売されたものをいう。(第2056e条) |
■ 「誤飲の危険性」(Ingestion hazard)
「誤飲の危険性」とは、人がボタン電池やコイン電池を飲み込んだり、体内に挿入したりすることによって生じる危険性で、次のようになるものをいう。 (1) ボタン電池やコイン電池が消化管や気道に詰まる可能性、および、 (2) 窒息、有害化学物質の発生、有害化学物質の漏出、電気火傷、圧迫壊死などにより、死亡または重傷を引き起こす可能性 (第1263.2条) |
■ 「主ディスプレイパネル」(Principal display panel)
「主ディスプレイパネル」とは、ボタン電池またはコイン電池の小売包装のディスプレイパネルのうち、小売販売のための通常または慣例の条件下で、ディスプレイ、表示、掲示、または検査される(displayed, shown, presented, or examined)可能性が最も高いものをいう。主ディスプレイパネルは通常、包装の前面にある。(第1263.2条) |
■ 「副ディスプレイパネル」(Secondary display))
「副ディスプレイパネル」とは、ボタン電池またはコイン電池の小売包装用のディスプレイパネルで、主ディスプレイパネルと対向または隣接するものをいう。副ディスプレイパネルは通常、包装の背面または側面パネルである。(第1263.2条) |
適用除外(対象外・猶予・免除等)

14歳未満の子供のための遊び道具として設計、製造または販売された物品で、16 CFR Part 1250の電池のアクセシビリティおよびラベル表示要件に準拠しているものは、関連規則の要件が免除される。
また、委員会が誤飲の危険性がないと判断したボタン電池またはコイン電池は、関連規則の対象ではない。
事業者が注意すべき内容
本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。 ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |

《法律》
2022年8月16日から1年以内に、委員会はボタン電池やコイン電池、及びそれらを含む消費者製品に関する安全基準を制定する必要がある。
その基準には、6歳以下の子供が電池を誤飲するリスクを排除または低減するための電池収納部の性能要件と、製品や取扱説明書、包装に明確な警告ラベルを付ける要件が含まれる。
ラベルは、電池の取り付け時や交換時に消費者が確認できるように配置し、交換ができない製品でも収納部が見える場所に注意書きをする必要がある。(第2056e条(a))

警告ラベルは、以下の内容を満たす必要がある。まず、ボタン電池やコイン電池の誤飲の危険性を明確に記載することが求められる。
また、消費者に対して、電池は新品・使用済み問わず子供の手の届かない場所に保管するよう促すこと、そして電池を飲み込んだ場合には、すぐに医師の診察を受けるべきであることや、医師の助言に従うべきであることを説明する必要がある。(第2056e条(b))

《規則》
ボタン電池またはコイン電池を含む消費者製品は、2023年8月30日に承認されたANSI/UL 4200A基準に準拠する必要がある。
この基準は、ボタン電池やコイン電池を組み込んだ製品の安全性に関するもので、連邦官報局長はこの基準の参照による組み込みを承認する。
資料は米国消費者製品安全委員会および米国国立公文書記録管理局(NARA)で入手可能である。(第1263.3条)

ボタン電池またはコイン電池の包装には、明確で目立ち、読みやすい警告文が恒久的に表示される必要がある。警告文は背景と対照的な色で、英語で表示されることが求められる。
また、安全警告シンボルである三角形の感嘆符は、シグナルワード「WARNING」の前に配置し、両者の基部を同じ水平線上にする必要がある。
シグナルワードと警告シンボルはオレンジ色の背景に黒文字で表示され、sans serifの大文字で記載されなければならない。
メッセージパネルの特定のテキストは太字で大文字とし、文字サイズは主ディスプレイパネルの面積に基づいて決定される。(第1263.4条)

包装の主ディスプレイパネルには、指定された警告ラベルが記載され、アイコンの直径は8mm以上であることが必要。
もしスペースが不足する場合は、大きなアイコンを主ディスプレイパネルに、副ディスプレイパネルに警告テキストを表示することが求められる。
包装には、安全に関する指示も含まれ、元の包装での保管や使用済み電池の適切な廃棄方法が説明される。
個別に同梱されたボタン電池またはコイン電池については、上記の要件のみが適用される。(第1263.4条)
目次
《法律》
§ 2056e. ボタン電池またはコイン電池およびそのような電池を含む消費者製品の安全基準
(a) 総則
(b) 警告ラベルの要件
(c) 執行目的における基準の取り扱い
(d) 自主基準への依拠の例外
(e) 執行目的における自主基準の取り扱い
(f) 自主規格の改訂
(g) 追加の規定検討
編集上の注釈
法定注釈および関連補足事項
ボタン電池またはコイン電池に関する子供用包装
既存の基準への準拠に関する免除
基準および要件の適用日
定義
《規則》
Part 1263-ボタン電池またはコイン電池およびそのような電池を含む消費者製品安全基準
§ 1263.1 適用範囲、目的、発効日および免除
§ 1263.2 定義
§ 1263.3 ボタン電池またはコイン電池を含む消費者製品に関する要件
§ 1263.4 xxx
《規則(2024年09月21日発効)》
Part 1263-ボタン電池またはコイン電池およびそのような電池を含む消費者製品安全基準
§ 1263.1 適用範囲、目的、発効日および免除
§ 1263.2 定義
§ 1263.4 ボタン電池またはコイン電池の包装のラベル表示要件
基礎情報
法令(現地語) |
Reese’s Law |
法令(日本語) | リース法および関連規則 |
公布日 | 2022年08月16日(法律) |
所管当局 |
作成者

株式会社先読
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