(更新:2022年01月上旬時点)
自動運転に関連する国連規則動向
自動運転車(AV)および自動運転システム(ADS)に関連する国連協定規則(UN Regulation)・世界統一技術規則(UNGTR)に係る 「自動運転/自律走行/コネクテッド・ビークルに関する作業部会(GRVA) 」の動向を以下に整理します。
■ 2021年09月
-国連協定規則 No.79、90、152、157 修正案の採択
■ 2021年07月
-国連協定規則 No.155の実施に関するワークショップ
■ 2021年05月
-リモートコントロールパーキングをハンドヘルド機器以外のシステムに拡大 -リスク低減機能要件の最終化 -N2/M2/N3/M3を含むALKS(自動車線維持システム)のスコープ拡大
■ 2021年02月
-新しい評価/試験方法の最終決定 – マスター文書
-AEBS(衝突被害軽減ブレーキ)に関するIWG(大型車)およびADAS(先進運転支援システム)に関するタスクフォースのToR(付託条項)の採択
■ 2020年12月
-Car-2-Bicycle AEB要件の最終化
■ 2020年09月
次の内容の採択 -BEVのエンデュランスブレーキ性能要件
-モジュラービークルコンビネーション要件
-国連協定規則No.155、156の解釈文書
■ 2020年03月
-サイバーセキュリティ及びサイバーセキュリティ管理システムに関する国連協定規則案の採択 -自動車線維持システム(ALKS)に関する国連協定規則案の採択
■ 2020年02月
-ソフトウェアの更新及びソフトウェアの更新管理システムに関する国連協定規則案の採択
■ 2019年01月
-先進緊急ブレーキシステム(車対車、車対歩行者)に関する新しい国連協定規則の採択
WP.29会合
■ 2021年03月09~11日|WP.29 第183次会合(スイス)
■ 2021年06月22~24日|WP.29 第184次会合(スイス)
■ 2021年11月23~25日|WP.29 第185次会合(スイス)
■ 2022年03月08~11日|WP.29 第186次会合(スイス)
GRVA会合
■ 2021年02月01~05日|GRVA 第09次会合
■ 2021年05月25~28日|GRVA 第10次会合
■ 2021年09月27日~10月01日|GRVA 第11次会合
■ 2022年01月24~28日|GRVA 第12次会合
自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)
後述の国際協定に基づき、規則の制定・改正作業を行う組織が「自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)」です。国連欧州経済委員会(UNECE)のもとに設けられているこの組織は、次の専門部会を有しています。
-安全一般(GRSG)
-衝突安全(GRSP)
-自動運転/自立走行/コネクテッド・ビークル(GRVA)
-排出ガスとエネルギー(GRPE)
-騒音とタイヤ(GRBP)
-灯火器(GRE)
自動運転/自律走行/コネクテッド・ビークルに関する作業部会(GRVA)
内陸交通委員会(ITC)は2018年2月の会合で、自動・自律車両およびコネクテッド・ビークルに関連するWP.29の活動の重要性を認め、WP.29に対して専用の補助作業部会(Groupe de Rapporteurs – GR)の設立を検討するよう要請し、WP.29は2018年6月のセッションで、「ブレーキとランニングギアに関する作業部会」(GRRF)を「自動運転/自律走行/コネクテッド・ビークルに関する作業部会」(GRVA)に新たに転換することを決定しました。
国連協定規則(UN Regulation)と世界統一技術規則(UNGTR)、国連規定(UN Rule)とは?
「国連協定規則(UN Regulation)」と「世界統一技術規則(UNGTR)」とは、1958年や1998年の協定に基づくものです。1958年の協定に基づくものが 「国連協定規則(UN Regulation)」 、1998年の協定に基づくものが 「世界統一技術規則(UNGTR)」 として知られています。
国連協定規則(UN Regulation)
国連協定規則には、車両、そのシステム、部品および機器に関する安全および環境面の規定が含まれおり、性能を重視した試験要件や行政手続きも含まれています。後者は、車両のシステム、部品および装置の型式承認、生産の適合および締約国によって付与された型式承認の相互承認について規定しています。
1958年の協定は第3版となりますが、締約国には欧州各国をはじめ、日本、ロシア、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、タイ、マレーシア、韓国、トルコなどが確認できます。他方、中国と米国の名前は締約国の中に確認できません。(参考)
車両や車両に装備され又は使用される機器及び部品に関する調和技術国連規則の採択並びにこれらの国連規則に基づいて与えられる承認の相互承認の条件に関する協定(改訂3版) Agreement concerning the Adoption of Harmonized Technical United Nations Regulations for Wheeled Vehicles, Equipment and Parts which can be Fitted and/or be Used on Wheeled Vehicles and the Conditions for Reciprocal Recognition of Approvals Granted on the Basis of these United Nations Regulations (Revision 3)
世界統一技術規則(UNGTR)
UNGTRには、世界的に調和された性能関連の要求事項と試験手順が含まれており、世界の自動車産業、消費者およびその団体に対して、予測可能な規制の枠組みを提供しています。国連協定規則とは異なり、UNGTRには、型式承認及びその相互承認に関する管理規定は含まれていません。
1998年の協定では、米国、カナダ、中国、インドなどが締約国に含まれております。(参考)
車両、車両に搭載可能な機器および部品に関する国際的な技術規則の制定に関する合意 AGREEMENT CONCERNING THE ESTABLISHING OF GLOBAL TECHNICAL REGULATIONS FOR WHEELED VEHICLES, EQUIPMENT AND PARTS WHICH CAN BE FITTED AND/OR BE USED ON WHEELED VEHICLES
国連規定(UN Rule)
国連規定(UN Rule)とは、使用中の自動車の定期的な技術検査に関するものです。締約国は、国連規定に基づいて付与された国際検査証明書を、一定の条件下で相互に承認するものとされています。 これは1997年の協定に附属するものとなります。
車両の定期的な技術検査のための統一条件の採用及びその検査の相互承認に関する協定 Agreement Concerning the Adoption of Uniform Conditions for Periodical Technical Inspections of Wheeled Vehicles and the Reciprocal Recognition of Such Inspections
UN Regulation・UNGTR・UN Rule
規則・規定は各協定に附属するものとしての位置づけとなります。
■ 国連協定規則(UN Regulation)|Regulation 0 ~ 180
■ 世界統一技術規則(UNGTR)|No. 1 ~ No.21
■ 国連規定(UN Rule)|Rule 1 ~ 4
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