2月に制定された省エネ基準の最終規則
2023年2月、米国エネルギー省(DOE)は、改正された省エネ法(Energy Policy and Conservation Act、EPCA)に基づきいくつかの電化製品の基準の修正を発表しました。ここでは、「脱炭素社会に向けた背景」「DOEより4つの省エネ基準の規制についての最終決定」について記事になっています。
脱炭素社会に向けた背景:
2011年3月の東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故は、日本のみならず世界のエネルギー課題を改めて浮き彫りにしました。2015年11月に成立した「パリ協定」は世界の脱炭素化の流れを作りました。2020年よりこの「パリ協定」実施が始まり、気温上昇を1.5度に抑えるため、「2050年までに温室効果ガスゼロ」を目標とする動きが欧州諸国から始まり、日本や韓国も追随しました。
一方、この「2050年までに温室効果ガスゼロ」を選挙公約として誕生したのが、2021年1月に発足したアメリカのバイデン政権です。2021年から2022年には環境保護庁(United States Environmental Protection Agency, EPA)とエネルギー省(United States Department of Energy、DOE)が中心となり、米国政府は温室効果ガス問題を解決するために様々な省エネ対策プログラムを立ち上げ、また既存の規則の見直しを予定しました。
時期を同じくして、2019年12月ごろからのコロナウィルスのまん延による欧米の経済問題、2022年2月のロシアのいわゆるウクライナ侵攻による欧州を中心としたエネルギー課題も浮き彫りになっています。
以上の背景から、2022年から2023年にかけては、米国では単なる温室効果ガス問題だけでなく、経済問題やエネルギー課題を見据えた省エネ対策を準備し、関連する規則の明確化や基準の見直しを行っています。
DOEより4つの省エネ基準の規制についての最終決定:
- 2023年2月7日、省エネプログラム:消費者向け冷凍およびその他の冷凍関連の製品
米国エネルギー省(DOE)は、冷蔵庫、冷蔵―冷凍庫、冷凍庫のテスト手順を修正し、その他の冷凍に関わる製品(Miscellaneous refrigeration products、MREF)をテストするためのカバレッジと手順の両方を確立する最終規則を発表しました。
2022年6月、DOEはもともとの規則では冷蔵や冷凍に関わる製品について、A.「最も低温」の要件、B. 複数の製品カテゴリ定義を満たす製品の定義について矛盾点があり、またカテゴリの基準についてC. コンパートメント容積を決定する必要があるという判断を行い、規則制定案を通知していました。その後、コメントなどに対応することで、今回、最終規則を発表しました。
最終規則では、MREFと冷蔵庫、冷蔵―冷凍庫、および冷凍庫について確立された定義と一致させるように製品カテゴリの決定を行ってその基準を提供し、DOEの認証要件に関する規定を確立しました。この最終規則は、製品カテゴリを決定するための基準と対応する製品定義の間の特定の不整合を修正して、それらの定義の適用に関して混乱しないようにしています。
- 2023年2月7日、省エネプログラム:調理製品のテスト手順や補正
米国エネルギー省(DOE)は、調理製品のカテゴリのテスト手順に関して、つまり従来のテスト手順を採用する最終規則を発表しました。
今回の発表では、テスト手順内の使用する容器やエネルギー効率の計算方法について、軽微な修正がお壊れていますが、大きな変更はありません。また、最終規則にするにあたり、軽微な間違いや単語の脱落が修正されています。ただし、これらの誤りや脱落、修正は、規則制定の内容や最終規則が記載している結論に影響を与えてはいません。
- 2023年2月13日、省エネプログラム:一般用蛍光灯の省エネルギー基準の最終決定
米国エネルギー省(DOE)は、一般サービス蛍光灯(general service fluorescent lamps、GSFL)を含む特定の商業および産業機器の省エネ基準を規定しています。また、この基準の内容について定期的に見直しを行っています。今回の見直しでは、DOEはGSFLの省エネ基準を改正する必要はないと最終決定をされました。
- 2023年2月13日、省エネプログラム:パッケージターミナルエアコンおよびパッケージターミナルヒートポンプの省エネ基準の最終決定
今回DOEは、パッケージターミナルエアコンおよびパッケージターミナルヒートポンプについても、③と同様に、省エネ基準を改正する必要はないと最終決定されました。
参考:
2023年2月7日、省エネプログラム:消費者向け冷凍およびその他の冷凍関連の製品
2023年2月7日、省エネプログラム:調理製品のテスト手順。補正
2023年2月13日、省エネプログラム:一般用蛍光灯の省エネルギー基準の最終決定
2023年2月13日、省エネプログラム:パッケージターミナルエアコンおよびパッケージターミナルヒートポンプの省エネ基準の最終決定
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