EU|欧州理事会と欧州議会が欧州デジタルIDに関する暫定合意を公表

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欧州デジタルID(eID)に関する新しいフレームワークについて

2023年11月08日、欧州理事会と欧州議会は欧州デジタルID(eID)に関する新しいフレームワークについて暫定的な合意に達したと公表しました。デジタルウォレットによる身元の証明や個人情報の確認を望むEU市民、居住者、企業が安全に欧州デジタルID(eID)にアクセスできる環境の構築を目指す内容になっています。

背景

2021年06月、欧州委員会はEU市民、居住者、企業がアクセスできる欧州デジタルID(eID)のフレームワークについて提案しています。

その内容は主に下記の2点です。

■取引のための基盤形成

2014年に制定された「域内市場における電子取引のための電子的本人確認および信用サービスに関する規則(eIDAS規則)」を改正し、EU域内における公共サービスの安全な利用と、オンラインでの取引や国境を越えた取引を行うための基盤を形成します。

■デジタルウォレットの発行

加盟国に対し、共通の技術基準に基づく欧州デジタルID(eID)スキームの下でのデジタルウォレットの発行を求めています。必要な技術的アーキテクチャーの構築、迅速な改正規則の施行、加盟国に対するガイドラインの提供などを可能にするため、デジタルウォレットの技術仕様に関する内容も盛り込まれています。

なお、2023年06月には改正規則の草案作成のためにさらなる調整を行うことを条件に、欧州理事会と欧州議会は主要な要件について、初期の暫定合意に達しています。

その後に行われた調整を踏まえたうえで、今回の合意は形成されています。

概要

規則改正は、欧州デジタルID(eID)に対する普遍的なアクセスを確保し、人々と企業が安全性と信頼性のある電子身元確認および認証に利用できる環境の構築を目指すものです。

加盟国は市民および企業にデジタルウォレットを提供し、そのID情報を運転免許、学位、銀行口座、様々な個人情報にリンクさせることができます。そのため、スマートフォンでデジタルウォレットを操作するだけで電子文書を提示し、身元証明に使用できます。

新しいフレームワークが導入されれば、欧州市民は欧州全域で自国のデジタルIDを使ってオンラインサービスにアクセスできます。

なお、2023年6月の暫定合意からの調整に基づき、

■電子署名の無料での利用が非専門的な目的に限定されること

■発行、使用、失効が無料で実施できること

■当事者の身元検証などのためのメカニズムを無償で提供すること

■アプリケーションソフトウェアコンポーネントはオープンソースとすること

などが明記される予定です。

スペイン第一副大統領代行兼経済・デジタル化担当大臣は、今回の合意は欧州がユニークで安全なデジタルIDを持つための第一歩であり、デジタル分野において世界的なスタンダードになるための前進であると評しています。

今後は今回の合意に基づき、法文を完成させるための作業が継続される予定です。

参考情報

欧州のデジタルID: EU理事会と欧州議会、eIDに関する暫定合意に達する

欧州デジタル・ID

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