改正EU ETSに伴う産業施設及び航空業者による温室効果ガス排出の監視および報告に関する修正が目的
2024年09月27日、欧州官報に温室効果ガス排出の監視および報告の更新に関する実施規則(EU) 2024/2493が公布されました。
EU 排出量取引制度 (EU ETS)の改正に伴い、既存の実施規則(EU) 2018/2066を修正するものです。
官報掲載後の20日後に発効し、全ての加盟国で2024年01月01日に遡って直接適用となります。(一部は2024年07月01日、及び2025年01月01日から適用です。)
背景
EU 排出量取引制度(EU ETS: European Union Emission Trading System)は、エネルギー消費量が多いエネルギーセクター、製造セクター、航空セクター、海運セクターなどを主な対象とし、温室効果ガス(GHG)の排出量に年次の上限を設定し、余剰排出枠や不足排出枠の売買を可能とする手法通じて、温室効果ガスの効果的な削減を目指す制度です。
EU ETSは、国際的な温室効果ガス取引制度の先駆けとして、EU ETS指令 2003/87/ECに基づき、2005年から導入されました。
欧州委員会は欧州グリーンディールを実現し、2030年までにGHG排出量を1990年比で少なくとも55%削減し、2050年までに気候中立を達成するため、2023年05月10日に既存のEU ETSを改正する指令:指令(EU) 2023/958及び指令 (EU) 2023/959を公布しました。改正指令は2023年06月05日に施行されています。
実施規則2024/2493は、産業施設及び航空業者による温室効果ガス排出の監視および報告に関する規則を定めた既存の実施規則(EU) 2018/2066を、改定EU ETSに伴い改正するものです。
概要
修正の概要は以下の通りです。
1. 再生可能エネルギーからの排出量の監視および報告に必要な定義と詳細な取り決めを組み込むように修正。
2. バイオマス、非生物起源の再生可能燃料(RFNBO)、リサイクル炭素燃料(RCF)、合成低炭素燃料になどの特定の低炭素燃料からの排出量のゼロ評価が含まれます。
3. バイオマス燃料と持続可能な航空燃料に関する規則の改善も対象としており、持続可能性と温室効果ガス削減基準への準拠を確保し、排出量の二重カウントを回避することを目指しています。
4. 非生物由来の燃料およびリサイクル炭素燃料の使用を制限するとともに、地中貯留のためのパイプライン以外の手段による CO2 輸送からの排出量、CO2以外の航空影響の監視および報告を含む航空からの排出量、建物、道路輸送、非ETS産業向けの新しい排出量取引システムからの排出量の監視および報告を行います。
航空部門からのCO2以外の影響の監視および報告要件については、EUは、地球温暖化の主因である持続的な飛行機雲やNOx粒子などのCO2以外の影響を含め、航空の気候への影響全体に対処することを目指しています。これらの影響に関する新たな監視、報告、検証システムは 2025年から運用される予定です。
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