FDA、UPFの過剰摂取と慢性疾患の関係を調査するため、UPFの統一定義を確立する考え
2025年07月23日、米国保健福祉省(HHS)の食品医薬品局(FDA)と米国農務省(USDA)は、超加工食品(ultra-processed foods、UPF)の連邦政府公認の統一定義を確立するために、FDAのホームページにおいて、情報とデータを収集するための共同の情報提供要請(RFI)を発表しました。UPFの増加と米国民の食生活に関連した慢性疾患の関係について、調査する取り組みです。
RFIは07月25日に連邦官報でも公表され、FDAの情報やデータの受け取り期限は、2025年09月23日までとなっています。加工食品に係わる事業者は、その内容に注意が必要です。
超加工食品(ultra-processed foods、UPF)とは
日本語でウルトラプロセスフードともよばれる「超加工食品(ultra-processed foods、UPF)」を分類する最も一般的なシステムは、2009年にブラジルの研究者によって開発された「Nova」システムです。最新のバージョンでは、Novaシステムは食品を4つのカテゴリーに分類しています:グループ1は未加工または最小限の加工を施した食品、グループ2は加工された調理用原料、グループ3は加工食品、グループ4はUPFです。
Novaシステムでは、①特定の原料や物質(乳化剤、増量剤、増粘剤など)の使用、②加工技術を含む物理的操作や保存のために調味料を添加するなどの操作、③UPFに特徴的な操作(高度な包装など)、④その他、などの属性を考慮し、食品の分類をおこなっています。具体的には、炭酸飲料、包装されたスナック、キャンディー、包装パン、クッキー、ケーキ、マーガリン、甘味料を含むシリアルやヨーグルト、エナジードリンク、インスタントスープや麺、調理済みの肉、チーズ、パスタ、ピザ料理、ナゲットやスティック、ソーセージやハンバーガー、などがUFPとして挙げられます。
今回の情報提供要請(RFI)の背景
米国で販売されている食品のうち、包装製品は約70%を占めます。その多くはUPFとみなされ、幼児から小児のカロリーの60%以上はこのUPFより摂取していると推定されています。米国では、多くの科学的研究により、UPFの摂取は、心血管疾患、2型糖尿病、がん、肥満、神経障害などの病気との関連性があることが証明されています。このためUPFの過剰摂取に対処する取り組みが、米国民の食生活に重要であると考えられています。
現在、米国の法における食品品目では、UPFに関する単一の定義は存在しません。FDAは、近年発表された論文からUPFの過剰摂取が小児慢性疾患の原因のひとつであると認識し、今回、HHSとUSDAの共同の情報提供要請(request for information、RFI)が公表されました。
今回のRFIの内容
今回、UPFの定義を統一するなどのことを行い、この食品群の摂取と健康との関連を研究し、政策に反映する狙いから、情報提供の要請が行われています。RFIは07月25日に連邦官報に公示され、UPFの定義にどのような要素や基準を含めるべきかなど以下の情報が求められています。
- UPFを定義する際に、既存の分類システムや方針があるとすれば、どのようなものを考慮すべきか?
- FDAが義務付けている成分表示には、包装食品の成分に関する重要な情報が含まれています。食品をUPFと特徴付けるために、どのような種類の原材料リストが使用される可能性があるか?
- 食品の加工には、切断、力による果汁の抽出、加熱、冷凍、押出、その他の物理的操作が含まれます。食品をUPFと特徴付けるための物理的操作にはどのようなものが考えられるか?
- 「超加工(ultra-processed)」という用語は最も適切な用語か?またはこれらの製品に関連する懸念を適切に表現する他の用語はあるか?
- 栄養属性、エネルギー密度や嗜好性の属性など、UPFを特徴付ける属性とは何か?
- FDAおよびUSDAは、上記の質問で議論されるさまざまな要因を、UPFの統一的な定義に組み込むかどうか?
上記に関する回答、情報、データの受け取り期限は、2025年09月23日までとなっています
現在、統一された定義の策定と並行して、HHSのFDAと国立衛生研究所は、栄養規制科学プログラム(Nutrition Regulatory Science Program)を通じて、UPFの健康への影響に関する疑問に答えるため、関連の研究に投資しています。加工食品の製造、輸入、販売に係わる事業者は、今回のRFIやその他のプログラムの内容に注意が必要です。
参考情報
米国|HHSのFDAとUSDA、超加工食品(UPF)の健康リスクに取り組むためのRFIを官報で発表(FDAホームページ)
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