EU|ITS指令を改正する指令案を公表

ITS指令改正案

2021年12月14日、欧州委員会はITS指令「道路交通分野における高度道路交通システムの展開と他の交通手段とのインターフェースのためのフレームワークに関する指令 2010/40/EU」を改正する指令案を策定し、12月16日から2022年03月11日までの意見募集を開始しました。同時に、同ドラフトは欧州議会および理事会の第一読会で審議がなされています。

改正方針

「持続可能でスマートなモビリティ戦略」や「グリーンディール」や直近の状況を背景に、道路交通をデジタル化し、交通安全を高め、渋滞を緩和する必要があるという観点から、道路におけるインテリジェント交通システムとサービスの展開と利用は、欧州横断輸送ネットワークにおいてもさらに発展させるべきであるとされています。

2010年に採択されて以来の改善にもかかわらず、ITS指令の評価では、依然として断片的で調整されていない展開や、EU全域およびその外部境界でのITSサービスの地理的連続性の欠如につながる持続的な欠点が見つかったことが指摘されています。

U全体でのITSの調整された効果的な展開を確保するために、既に採用されている仕様に加えて、さらに詳細な規定や手順を定めた仕様(必要に応じて規格を含む)を導入すべきであること、ITSの開発と展開の4つの主要分野に優先権を与えるべきであることなどが明記されています。

さらに、既存のネットワーク、C-ITSやCCAMプラットフォーム、欧州旅客マルチモーダル・モビリティ・フォーラム、欧州eCall実装プラットフォームなど、ITS、協調型知能交通システム(C-ITS)、協調型接続型自動化モビリティ(CCAM)の分野ですでに得られた経験と成果を考慮することが必要とされています。

使用される通信技術にかかわらず、すべてのC-ITSステーション間の信頼関係を確立するために、欧州共通の1つのC-ITS信頼モデルが作成されるべきであるとしています。

ITSサービスと重要なデータの提供については、提供を義務化すべきデータタイプとサービスは、指令2010/40/EUを補足する委任法に定められた仕様に基づいて特定し、そこに定められたデータタイプとサービスを反映させるべきであるとしています。

車両承認に関する立法行為は、車両に搭載されたITS関連機器には適用されるが、本指令の適用範囲に入るべき外部道路インフラのITS機器およびソフトウェアには適用されないことに触れた上で、後者の場合については仕様書で適合性評価と市場監視手続きを規定することができるとし、このような手続きはそれぞれの個別のケースで必要なものに限定されるべきであるとしています。

また、ITS 機器とソフトウェアの展開と使用に人工知能システムが含まれる場合、来るべき人工知能法 の関連規定を考慮に入れるべきであることが明記されています。

さらに、正確で保証されたタイミングとポジショニングサービスが必要とされるITSアプリケーションとサービスには、衛星ベースのインフラまたは同等レベルの精度を提供する技術を使用すべきであるとし、交通セクターと宇宙セクターの間の相乗効果を図り、EU宇宙計画は、ガリレオ、欧州静止衛星航法オーバーレイサービス(EGNOS)、コペルニクスの各政策プログラムを通じて、高品質で最新かつ安全な宇宙関連データ、情報、サービスを提供するもととされています。

改正内容

改正内容の詳細に関心がある方はお気軽にお問い合わせください。

ITS指令とは?

ITS指令は、革新的な交通技術の開発を促進し、インテリジェント交通システム(ITS)を構築することを目的とする2010年07月に公布された法令です。EU共通の規格や仕様を導入することで実現し、相互運用性(interoperable)と効率的なITSサービスを確立するとともに、EU各国がどのシステムに投資するかを決定できるようになるとされています。

指令は、EUの道路交通部門におけるITSアプリケーションとサービス、およびこれらのアプリケーションと他の交通機関との通信方法に適用されます。

ITSは、情報通信技術を道路交通に応用したシステムであり、インフラ、車両、利用者、交通管理、モビリティ管理などが含まれます。

仕様書・規格書の開発・使用の優先分野として、以下の項目が挙げられています。

-道路データ、交通データ、旅行データの最適な利用(道路利用者が旅行を計画できるようにすること
-交通・貨物管理のITSサービスの継続性(トラックが国境を越えてもサービスが中断されないこと等)
-ITS交通安全・セキュリティアプリケーション(例:視界不良、道路上の人、動物、瓦礫などのリスクの警告)
-車両と交通インフラのリンク(データや情報の交換を可能にするための車両の設備実装等)

優先分野のそれぞれについて、詳細な優先行動が附属書に明記されています。優先行動のさらに細かな仕様は委任法にて規定されています。

EUでは、道路輸送量の増加が見込まれており、道路の混雑、エネルギー消費量の増加、環境・社会問題の発生が予想されていました。このような問題を解決するために、ITSのような革新的な技術が必要とされました。ITSは、さまざまな交通手段や交通管理に革新的なサービスを提供することを目的とした高度なアプリケーションで、ユーザーは交通状況をよりよく知ることができ、交通ネットワークをより安全かつ有効に活用することができるとされています。

本指令の重要な概念である「相互運用性、相互運用可能(interoperable)」とは、システムとその基盤となるビジネスプロセスが、データを交換し、情報や知識を共有できることを意味します。

注目情報一覧

新着商品情報一覧

調査相談はこちら

概要調査、詳細調査、比較調査、個別の和訳、定期報告調査、年間コンサルなど
様々な調査に柔軟に対応可能でございます。

(調査例)
  • ●●の詳細調査/定期報告調査
  • ●●の他国(複数)における規制状況調査
  • 細かな質問への適宜対応が可能な年間相談サービス
  • 世界複数ヵ国における●●の比較調査 など
無料相談フォーム

    会社名・団体名

    必須

    ※個人の方は「個人」とご入力ください。

    所属・部署

    任意

    お名前

    必須

    メールアドレス

    必須

    電話番号

    任意

    お問い合わせ内容

    任意

    Page Top