2019年に発出された同告示内容を改正したもの
エネルギー省エネルギー事業局は「仏暦2565年(西暦2022年)エネルギー事業局告示 潤滑油の特徴と品質の規定」を発出、2022年10月6日付で官報に掲載されました。この告示は官報掲載日の45日後より施行されます。
告示の背景と主な改正点
この告示は、潤滑油の特徴と品質を国際基準に則る形で簡潔に管理監督し、かつタイにおける電子政府化の一旦を担うものにすることを目指し「仏暦2542年(西暦1999年)燃料油取引法」内の第25条 第1段落に則りエネルギー事業局局長が発出したものです。
2019年8月19日に発出された「仏暦2562年(西暦2019年)エネルギー事業局告示 潤滑油の特徴と品質の規定」を廃止し、その代わりとなるもので、2019年の告示から大きく乖離する内容ではありませんが、表現の見直しや、潤滑油の販売を承認された販売業者がその販売を中止する際に取る手続きについて、大項目として独立させれ記載、巻末添付のフォームの改正などがなされています。
告示において言及されている「潤滑油」について
この告示の中で言及されている「潤滑油」とは、国内販売向けの4ストロークエンジンオイル、ディーゼルエンジンオイルのことを指し、海外向けに販売するものに対してはこの告示は適用されません。
潤滑油の特徴と品質は①化学的、物理的な特徴と性質、②取り扱う際の特徴と性質 の2つに区分され、①の詳細はこの告示の巻末添付に記載、②の詳細は販売業者からエネルギー事業局長への承認申請内容に依るものとされています。
また、米国石油協会 (API, American Petroleum Institute)が規定した(API規格と呼ばれる)次の潤滑油はタイ国内での販売が禁止されています。
| 種類 | API 規格 | 特徴 |
| 4ストロークエンジンオイル | SA | 添加油が不要な、運転条件が緩やかなエンジンに使用される。 通常「ベースオイル」と呼ばれ、添加物が含まれていない。 |
| SB | 最低レベルの添加剤を使用。かじりの防止性、腐食防止性、酸化安定性などが改善されている。 | |
| ディーゼルエンジンオイル | CA | 使用負荷が軽度のディーゼルエンジン、およびガソリンエンジンに使用でき、軸受腐食防止性と高温デポジット防止性がある。 |
| CB | 軽度から中度のディーゼルエンジンオイルに使用され、耐摩耗性とデポジット防止性に優れている。 |
※米国石油協会とは、アメリカ合衆国の石油・天然ガス業界の数百社の企業などから構成される業界団体のことで、米国石油産業の共通の権益を促進することを目的とし 1919 年に設立され、ワシントンDCに本部を置いています。
API規格とは米国石油協会が定めた石油に関する規格の総称で、省燃費性・耐熱性・耐摩耗性などの性能をアルファベットで設定したものです。アルファベット2文字から構成され、後ろのアルファベットが進むほど性能が高いことを示しています。
告示の内容
以下、告示内容の一部となります。
■ 潤滑油を販売、もしくは販売のための保有を希望する製造、輸入、販売業者(潤滑油販売の際の商号、もしくは商標を有する者)は、その特徴と品質をこの告示の巻末添付、Thor.Phor.Khor. 414フォームに従いエネルギー事業局局長宛て申請すること。
■ 申請書が承認された場合、この告示の巻末添付、Thor.Phor.Khor.415フォームに従い、エネルギー事業局より潤滑油の登録番号が記された承認証明書が発行される。発行方法は書類、もしくは電子システムを介したものとする。
■ 承認証明書の有効期限はその発行日より3年だが、製造業者が定めた使用期限に準じた形の有効期限を希望する販売業者は、手続きによりその期限を延長することが可能な場合がある。製造業者が定めた使用期限に準じた形の有効期限を希望する販売業者は、巻末添付Thor.Phor.Khor. 416フォームに倣い、その有効期限が切れる60日までに申請すること。
■ 期限内に延長申請ができなかった場合、もしくは承認証明書の期限が切れてしまった場合でも販売業者がまだ販売を希望する場合は巻末添付Thor.Phor.Khor. 414フォームと審議書類により、その再申請が可能。承認証明書の期限が切れてから60日以内であれば、使用していた登録番号を引き続き使用することができる。
■ エネルギー事業局局長が潤滑油販売の申請や承認証明書の期限延長を承認後に、申請内容と事実が異なることが発覚した場合、エネルギー事務局局長は販売業者に申請内容が事実に即すよう、内容の補完や訂正をした書類を提出するように指示する場合がある。提出期限は販売業者が指示を受けた日より30日以内とする。期限内に書類の提出が無い場合は、局長が発行された承認証明書もしくはその期限延長を却下する場合がある。
■ エネルギー事業局局長が潤滑油販売の申請や承認証明書の期限延長を承認後に、潤滑油の詳細、もしくは申請が承認された書類の内容に変更や追加がある場合、状況によりその変更や追加が生じる30日以上前にThor.Phor.Khor. 418フォームに従いその内容を局長宛てに申請すること。
■ もし、潤滑油販売業者が承認証明書の期限が切れる前に製造や販売、もしくは輸入の中止を希望する場合、承認証明書と登録番号の取消申請をエネルギー事業局宛てに申請すること。その申請は状況により生産、販売、もしくは輸入が中止となってから30日以内にこの告示の巻末添付Thor.Phor.Khor. 419フォームに従い行うこと。
■ Thor.Phor.Khor. 415フォームに従いエネルギー事業局が発行した承認証明書に記されている潤滑油の販売に関し、販売者は以下の条件に従うこと。
・210リットル以下の容器で販売する場合、少なくとも次の内容を記したラベルを潤滑油の入った容器に貼付すること。210リットルを超える容器で販売する場合はその内容を購入者に渡すこと。
①潤滑油の名前:エネルギー事業局より承認されたもので、承認された名前が変更されたと分かるような文字の追加や省略、入替え、アレンジがされていないもの。
②潤滑油の粘度の種類、規格、品質等級:エネルギー事業局より承認されたもの。規格、品質等級のみ、エネルギー事務局承認後に同じ規格内で違う品質等級が増えた場合は新たに承認申請をすること。
③潤滑油の登録番号
④承認受けた販売業者名
⑤潤滑油を生産、もしくはパッケージした日付(年月日)
・承認を受けた個人事業主、もしくは法人名、本社所在地、製造場所、パッケージ場所、潤滑油の保管場所に変更があった場合、潤滑油販売業者は変更のあった日より30日以内にその旨をエネルギー事業局に届け出ること。
・エネルギー事業局より承認された4ストロークエンジンオイル、ディーゼルエンジンオイルの年間を通じた手配量、販売量、残量のレポートを巻末添付Thor.Phor.Khor. 417フォームに従い翌年1月31日までにエネルギー事業局長宛て提出すること。
・担当官が特徴、品質検査を行うために、潤滑油のサンプルを保有しておくこと。
「仏暦2565年(西暦2022年)エネルギー事業局告示 潤滑油の特徴と品質の規定」より引用、仮訳
関係事業者はこの告示にご留意ください。
参考
「仏暦2565年(西暦2022年)エネルギー事業局告示 潤滑油の特徴と品質の規定」2022年8月25日発出、10月6日官報公布
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