加工たい肥を肥料製品として取り扱うための規則改正に関する意見募集
2023年10月30日、欧州委員会は、加工たい肥を肥料製品として追加するための規則(EU)2019/1009の改正案についての意見募集を終了しました。基準を満たした製品に与えられるCEマークの付与要件を定めるために、化学物質の制限や保存の方法などについて規定されています。
背景
■加工たい肥に対するCEマークの付与要件
規則(EU)2019/1009は肥料製品の安全性、ラベル表示、市販などに関する共通規則を定めたものです。本規則の基準を満たすとCEマークが付与され、EU内の市場で製品を流通させることができます。
肥料製品には、本規則の附属書IIで定められた動物の体を加工・処理する過程で得られる派生的な製品が存在します。
加工たい肥はEUにおいて大規模な取引の対象であり、有機肥料および土壌改良材として用いられる派生製品です。そのため、CEマークを付与するための要件を定め、製品促進を促す必要があります。
■加工たい肥における製造サイクルの終了点
また、規則(EU)2023/1605では、加工たい肥の製造サイクルの終了点については獣医学的な監督の対象外となったタイミングであると規定されています。しかし、欧州委員会の共同研究センター(JRC)は、規則(EU)2019/1009における加工たい肥の終了点について適切な考慮がなされていない面があると評価を下しています。
本規則案はEU加盟国によって構成される委員会専門グループ(E01320)で協議され、加盟国と関心を持つ利害関係者によって規則の採択の大部分が支持されています。
よって、加工たい肥の適切な処理や保存・ラベル表示等について明確に定める必要があります。
概要
本規則は規則(EU)2019/1009の附属書の改正を行うものです。
■安全基準
加工たい肥の持つ栄養成分が時間と共に漏洩することで、農業的な価値を失ったり、環境への悪影響を与えたりしないためにも、含有されている栄養物について安定基準を設定します。
加工たい肥の処理中に生成される化学物質PAH16がもたらす環境汚染のリスクを考慮したうえで、現状の規則よりも厳格な安全基準を導入します。
■加工の手法
また、農業的な価値や安全性の向上を図るために加工たい肥に対して追加の加工を施すケースがあります。現在主な手法として用いられている固液分離、乾燥、ペレット化などについて、規則の対象として含まれるよう整備します。なお、液化、ガス化、燃焼など高温または高圧での熱化学的変換プロセスは含まれません。
■保存方法及び情報提供
それから、降水量や直射日光から保護される方法で長期保存を行えるように指定します。
エンドユーザーに対して加工たい肥が大気などに与える潜在的な負の影響について通知し、影響軽減のための適切な措置を取れるようにするため、化学物質の濃度やリスクに関する表示要件を定めます。
目次
第一条
※附属書が改正の具体的内容であると明記
第二条
※発効日
附属書I
※規則(EU)2019/1009の附属書IIに対する改正内容
附属書II
※規則(EU)2019/1009の附属書IIIに対する改正内容
関係法令概要:規則(EU)2019/1009
規則(EU)2019/1009は肥料製品の安全性、市販、ラベリング要件に関する共通の規則を定めたものです。汚染物質と病原体の許容量などのCEマーク付与に関する規則や、EU加盟国内における移動の自由などが明記されています。
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