財務省の内国歳入庁(IRS)、指定医薬品物品税規則の改正と追加内容、その発効時期を提案
2023年10月02日、米国財務省の内国歳入庁(IRS)は、指定医薬品(Designated Drugs)の製造者、生産者、輸入者に課される物品税の納税義務をどのように行うのかについての指針を含む規則制定案を通知しました。この内容は、指定医薬品を販売する製造業者や輸入業者に影響します。本規則案では、納税金額を半月ごとの預金要件から外される場合があることも提案しています。この内容に関する意見もしくは公聴会の開催要請は、2023年12月01日までに受理される必要があります。
背景・概要
内国歳入法第5000D条は、2022年インフレ抑制法(Inflation Reduction Act of 2022、IRA)に従って物品税手続き規則第50章Aに追加されたもので、指定医薬品(Designated Drugs)の製造者、生産者、輸入者の販売に課した物品税(第5000D条税)を規定しています。指定医薬品とは、「米国で製造もしくは生産され、または消費、使用もしくは倉庫保管のために持ち込まれる、米国社会保障法第1192条(a)に基づき公表されたリストに含まれる交渉適格医薬品」のことです。インフレ抑制法は、保健福祉省 (Department of Health and Human Service、HHS) 長官に対して、指定医薬品を高支出単一財源医薬品として最良の公正価格を主に製造・販売事業者などと交渉・決定する医薬品とし、メディケア処方薬価格交渉プログラムの設置を求めていました。メディケア・メディケイド・サービスセンター(Centers for Medicare and Medicaid Services、CMS)は、2026年の初回価格適用の対象として指定医薬品のから10品目のリストを発表しています。このプログラムで最良の公正価格に合意した指定医薬品の事業者は、その後薬局、病院、医師、およびその他の医薬品提供者に対して、公正で適切な価格で指定医薬品を販売しなければならず、一方合意していない期間は比較的高額な物品税の支払いが必要となります。
この第50章Aは新しく追加された内容であるため、物品税規則に適用されていない状態です。このことを念頭に、財務省の内国歳入庁(Internal Revenue Service、IRS)はすでに、5000D条税に関する実質的及び手続き的な問題に対応する規則を提案する意向であることを公表していました。この通知に引き続き、財務省及びIRSは、5000D条税に関連する実質的な問題を取り扱うために、別途、規則作成提案通知も発行する予定です。
注目すべき内容
今回提案された規則案では、製造者、生産者、輸入者の特定の販売に課した物品税である内国歳入法第5000D条税に関連し「指定医薬品物品税規則」を第50章Aに則した内容として新たに改正する規則案です。改正箇所は以下のようになっています。
- この規則案は、一部の限定的な例外を除き、第50章Aによって課される物品税(第5000D 条税)を指定医薬品の物品税手続規則に適用するものです。つまり、課される物品税に関する管理規則に法典の第50章Aの内容が追加されます。ちなみに、第5000D 条税では、合意に達していない期間の長さによって、合意された場合と比較して165%~195%までの物品税がかかるとされています。
- 税金の申告は、書式720である「四半期連邦物品税申告書」を用いて、その書式に適用される説明書に従って行わなければならないと規定されます。また、納税義務が発生した(または、税金を徴収して納付しなければならない)最初の暦年の四半期は、申告書を提出しなければならないと規定しました。つまり、納税額を報告する申告書は、1 暦の四半期の期間ずつについて作成しなければならないことになります。一方、納税義務が発生しない期間については、申告をする必要がなくなることを提案しています。
- 四半期申告を義務付けられている事業体は、納税義務が発生する半期ごとに税金を預託しなければなりません。しかし、ここでは半期ごとの預託義務が免除される場合のリストが示されています。
- その他の追加箇所を、「指定医薬品の物品税規定( Designated Drugs Excise Tax Regulations)」として指定しています。
提案されている適用開始期間は、財務省決定の最終規則として連邦官報に掲載され、採用された後、2023年10月1日以降に開始する四半期からです。よって、納税者は、2023年10月1日以降に開始する申告について、これらの規則案に依拠する必要があります。
IRSでは、この比較的高額な物品税の適用により、製造者などの関連事業者が、IRSと適正価格の交渉に臨むことを期待しています。IRSは、この内容に関する意見、例えばこの物品税の中小企業への影響に関する意見などを2023年12月01日まで募集しています。
参考情報
注目情報一覧
新着商品情報一覧
調査相談はこちら
概要調査、詳細調査、比較調査、個別の和訳、定期報告調査、年間コンサルなど
様々な調査に柔軟に対応可能でございます。
- ●●の詳細調査/定期報告調査
- ●●の他国(複数)における規制状況調査
- 細かな質問への適宜対応が可能な年間相談サービス
- 世界複数ヵ国における●●の比較調査 など