バイデン・ハリス政権による通常兵器移転政策の発表
2023年2月23日、米国国務省(DOS)は米国の通常兵器移転(CAT)政策に基づいて、米国政府機関が提案した兵器移転を検討および評価するための枠組みを発表しました。ここでは、「CAT政策の背景」、今回発表された「CAT政策の内容」について記事になっています。
CAT政策の背景:
歴代の米国政権は、1977年にカーター政権が最初の通常兵器移転(Conventional Arms Transfer、CAT)政策を最初に発表したのを皮切りに、レーガン、クリントン、オバマ、トランプ政権によって通常兵器移転政策をガイダンスとして発表してきました。
バイデン・ハリス政権においても、通常兵器の移転が米国の国家安全保障と外交政策の利益に重大な影響を与えると認識されています。このため、今回この移転の枠組みであるCAT政策を発表しました。今回のCAT政策は、ウクライナ情勢や中国への先端技術の漏洩など、アメリカと各国の軍事や経済の関係が、貿易において色濃く反映された内容となっています。今後はこのCAT政策を背景として、様々な品目の貿易に規則が適応されていくと考えられます。
CAT政策の内容:
■ 武器移転の決定を裁定するための優先順位と理論的根拠が明確にされ、政権が初日より運営してきた原則を成文化しました。
■ 改訂されたCAT政策では、2022年10月の国家安全保障戦略が最も良く反映されています。米国政府は、米国とその同盟国、およびパートナー国のすべてが通常武器移転において協調することで、世界への安全保障に対する貢献度を高め、各国の安全保障関係を強固にすると考えています。
■ バイデン政権の下で、通常兵器の移転を活性化し、同盟国およびパートナー国による米国製の防衛装備品の使用、武力紛争法の遵守、人権の尊重に関する協定の遵守を推進します。また、これらに対して違反が発生した場合には適切な措置を講じます。
■ 今回のCAT政策では、人権の尊重、国際人道法、民主的ガバナンス、および国際法の支配を強化することで、米国の国家安全保障を強化することを約束しています。
例えば、
(A)人権または国際人道法の侵害を助長する、またはその他の方法で助長するリスクのある武器移転を防止する
(B)適切なツール、訓練、助言、組織的な能力開発への努力と組み合わせた米国の武器移転を行い、国際法上の義務を尊重し、民間人の被害のリスクを軽減する同盟国およびパートナーの能力を強化する
(C)武器移転が腐敗を助長することで政権からの統治が損なわれないようにする、という3点を約束しています。さらに、効果的で透明性が高く、説明責任を果たせる安全保障部門の統治にインセンティブを与えることも約束しています。
■ 銃器などの特定の商取引規制品目や、スペアパーツやコンポーネントを含む特定の軍事品目がCAT政策の枠組みの対象となることを明文化しました。
■ 米国の外交政策と国家安全保障の目的を一致させ、安全保障におけるパートナー国や団体を増やすことで、集団安全保障を強化し、世界的なリーダーシップの構築を行います。国際的な平和、人権や国際人道法、民主的ガバナンス、民主化の支配を、さらに安定化し強化します。その他、武器移転による腐敗を助長しないこと、機器や技術の拡散も防ぎます。
■ 人権と機密情報の監視・統制を強化することに加えて、米国の産業における公平な競争を促進し、革新的な防衛産業基盤を維持します。もし安全保障と貿易の促進の目的が一致した場合、または米国の国益に合致する場合には、移転を促進します。
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