米国|有害物質規制法(TSCA)に基づいて、鉛製ホイールウエイトに関する規制を調査

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米国|有害物質規制法(TSCA)に基づいて、鉛製ホイールウエイトに関する規制を調査

EPA、鉛製ホイールウエイトに関する規則を策定するための事前通知を発表

2024年04月03日、環境保護庁(EPA)は、有害物質規制法(TSCA)に基づき、鉛製ホイールウエイトの輸入または製造、リサイクルを含む加工、商取引における鉛の頒布に関する規制を策定するため、規則案策定前通知(ANPRM)を発表しました。この規則案に関する意見と情報を、2024年05月03日まで募集していました。

この規則案の背景

ホイールウエイトとは自動車タイヤの重量配分のバランスを修正するために使用される金属などの小片です。ホイールウエイトには、展性があり、密度が高く、比較的安価である鉛が主成分となっていました。ホイールウエイトは、それを取り付けている接着剤やクリップの不具合、路面への接触、あるいはその他のひずみなどが原因で粉砕され、金属の微粒子となってホイールから飛散する可能性があります。

バランス成分が鉛である場合、このような鉛微粒子の飛散に加えタイヤ全体の破棄などが原因で、ヒトや環境が鉛にばく露される可能性があり、問題となっていました。そのため、2023年08月、エコロジーセンター、環境保健センター、鉛とその他の環境ハザードに反対する統一保護者団、シエラクラブは、有害物質規制法(Toxic Substances Control Act、TSCA)に基づいて、鉛製ホイールウエイトを規制する規則制定を行うように求める請求を連邦控訴裁判所に提出しました。

今回の規則案策定前通知(Advance notice of proposed rule making、ANPRM)は、この請求に環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)が応えたものになっています。

有害物質管理法(TSCA)とは

有害物質管理法(Toxic Substances Control Act、TSCA)は、有害な化学物質による人の健康又は環境への不当な悪影響を防止することを目的に、1977年01月01日より発効された法律です。TSCAの対象は、農薬、食品、医薬品、化粧品及び医療機器を対象外とした「特定の分子的特性を有する有機又は無機の物質」で、これら物質はEPAが作成・保管する製造、輸入又は加工される化学物質の最新リストである「TSCAインベントリー」によって管理されています。

そしてこの法律は、リストに含まれる物質を製造、加工、流通、利用又は処分する個人及び企業に対して適用されます。EPAは、このリストに登録される予定の新規物質のリスク評価と共に、すでにリストに登録されている既存物質の内容や数量報告に基づいたリスク評価を行っています。

規則案策定前通知の内容

今回の規則案の対象は、鉛鉱石および亜鉛鉱石の採掘に関わる事業から鉛製ホイールウエイトを扱っている自動車やその部品製造業、さらに自動車修理・整備業など広範囲にわたっています。EPAは、以下の13点に関する意見や情報を募集しています。

  1. 鉛製ホイールウエイトの製造、加工、商業流通、使用、廃棄が原因の大気、地表水、地下水、土壌、粉塵、その他あらゆる環境媒体への鉛放出に関する定量的情報。
  2. スチール製ホイールウエイト、亜鉛合金製ホイールウエイト、プラスチック金属複合材製ホイールウエイト、水銀製ホイールバランスウェイト、錫製ホイールウエイトを含む鉛製ホイールウエイトの代替品の製造、加工、または流通に関する情報セット、環境影響の分析、統計的分析。
  3. 新品または風化処理された鉛製ホイールウエイトからの鉛の相対的及び絶対的な生物へのばく露に関する定量的情報。
  4. 鉛製ホイールウエイトの輸入、製造、加工、廃棄及び商業流通に伴った鉛放出が原因の人間及び環境へのばく露経路に関する情報。
  5. 鉛製ホイールウエイトの価格、取り付けやすさ、耐久性、その他性能を、無鉛ホイールウエイトのそれらと比較した情報。
  6. 製品別の鉛重量の比較に関する情報、鉛もしくは無鉛ホイールウエイトの使用率に関する情報など。
  7. 鉛及び亜鉛や水銀などのその他の成分の重量比率を含む、鉛及び無鉛ホイールウエイトの化学組成に関する情報。
  8. 米国内で製造された鉛製ホイールウエイトに対する米国に輸入された鉛製ホイールウエイトの量に関する定量的情報
  9. 鉛製、非鉛製、クリップ式、粘着式のホイールウエイトの紛失率または故障率に関する定量的情報。
  10. 鉛製ホイールウエイトの摩耗又は分解速度に関する情報や道路上で飛散した鉛の行方に関する情報。
  11. 飛散した鉛製ホイールウエイトの地理的分布に関する定量的な情報
  12. 鉛製ホイールウエイトの輸入、製造、加工、流通に関連した職業(例えば、道路清掃、道路補修、自動車補修など)の危険とばく露に関する定量的情報。
  13. 家庭での趣味による鉛製ホイールウエイトの収集及び再利用に関連する危険及びばく露に関する情報。

今回の事前通知によって関係者などから募集された意見や情報をもとに、EPAは、鉛製ホイールウエイトの輸入や製造、リサイクルを含む加工、商業での流通、使用や廃棄から生じる鉛の使用とばく露、およびその代替品に関する意見と情報を収集し、それに関連する人の健康と環境への影響等を判断する予定です。

そして、悪影響が生じると判断された場合、この影響に対処するための規則案作成を開始する予定です。

参考情報

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