EPA、二酸化硫黄(SO2)二次基準を、連続する3年間の年平均値とする規則案を発表
2024年04月15日、環境保護庁(EPA)は、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOX)、粒子状物質(PM)の大気質基準および国家環境大気質基準(NAAQS)の見直しにおいて、現行の二酸化硫黄(SO2)の二次基準を、「連続する3年間の年平均値として10~15 ppbの範囲内」に改定することを提案しました。一方、EPAは、現行の窒素酸化物である二酸化窒素(NO2)およびPMの二次基準については改定せずに維持することも提案しています。
さらに、EPAは、NAAQSのSO2二次基準案のデータ取り扱い要件の改定も提案しています。EPAは、この規則案に関する意見を2024年06月14日まで募集しています。この基準案は、特に硫黄酸化物の排出源となっている施設の事業主に影響が及びます。
国家環境大気質基準(NAAQS)とは
国家環境大気質基準(National Ambient Air Quality Standards、NAAQS)とは、大気浄化法(Clean Air Act、CAA、42 U.S.C. 7401~)に基づき、米国環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)によって管理・施行されている基準で、スモッグ、酸性雨、その他の健康被害を引き起こす6つの汚染物質の大気中濃度に関する上限値を示しています。6つの汚染物質とは、オゾン(O3)、粒子状物質(particulate matter、PM、PM2.5とPM10)、鉛(Pb)、一酸化炭素(CO)、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)です。
NAAQSでは、一次基準として喘息患者、子供、高齢者など「影響を受けやすい」人々の健康を守るための数値を、二次基準として視認性、農作物、植生、建物、動物など環境へのダメージを最小限にするための数値を、設定しています。
NAAQSは、PMについて、2.5 µm下の微粒子であるPM2.5と、2.5 µm以下10 µm以上の粗い粒子であるPM10の2つに分けて基準を設けています。
現行のNAAQS二次基準
現行のNAAQSでは、二次基準の上限を以下のように定めています。
- SO2二次基準:3時間平均で5 ppm(500 ppb)が年1回を超えないこと。
- NO2二次基準:年平均で53 ppb。
- PM2.5二次基準:連続する3年間の年平均値で15.0 µg/m3。加えて、連続する3年間の年平均値の98パーセンタイル24時間平均で35 µg/m3。
- PM10二次基準:24時間平均で150 µg/m3が3年間の間に年1回を超えないこと。
NAAQS二次基準における改定内容
今回、EPAはSO2、NO2、各種PMの二次基準を以下のように改定することを提案しています。またEPAは提案に対する意見を2024年06月14日まで募集しています。
- 現行のSO2二次基準を改定:現行基準の形式を連続する3年間の年平均値とし、10~15 ppbの範囲内とする
これに関して、EPAは、改定基準の平均時間や形式、および基準値の範囲など対する意見を募集しています。また、新たなSO2二次基準に関する代替案や追加案についても複数の意見を募集しています。例えば、「3年間の年平均値の基準を新たに5~10 ppbの範囲で設定すること」、「現行の二次基準をあらゆる点において現行の一次基準と同一となるように改定すること」「提案された3年間の年平均値に加えて、現行の3時間平均基準を維持すること」について意見を募集しています。
- 現行のNO2二次基準を維持
これに関しても、EPAは、意見を募集しています。現行のNO2二次基準を改定せずに維持するという案だけでなく、この基準を「形式を連続する3年間の年平均値とし、35~40 ppbの範囲内とする」に改定するという代替案についても意見も募集しています。
- 現行のPM二次基準を維持
EPAは、今回の二次基準の維持に対する意見を募集しています。
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