米国|「S.1648―打ち上げ通信法」を米国大統領が署名

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米国|「S.1648―打ち上げ通信法」を米国大統領が署名

「打ち上げ通信法」により、ロケットを打ち上げる民間企業は、その打ち上げの際、特定の周波数を利用しやすくなる可能性

2024年09月18日、上院の商務科学運輸委員会は、米国議会上院に「打ち上げ通信法(Launch Communications Act)」を提案しました。そして、2024年09月26日、この法案は大統領に署名され一般法(Public Law、No: 118-85)となりました。これにより、今後商業宇宙船の打ち上げと再突入を行う民間企業は、その際に使用する、連邦通信委員会(FCC)によって指定された特定の周波数帯を、より使いやすくなることが期待されます。

米国上院商務科学運輸委員会とは

米国上院の常任委員会の一つである米国上院商務科学運輸委員会(Senate Committee on Commerce, Science, and Transportation)は、州際通商、科学技術政策、および輸送に関するすべての事項を広く管轄しています。この委員会の中には、「通信・技術委員会」「航空活動・安全・保安小委員会」「消費者保護・製品安全性・保険小委員会」「競争・革新・輸出促進小委員会」「海洋・大気・漁業・沿岸警備隊小委員会」「科学・宇宙小委員会」「陸上交通及び海運・施設・安全・保安小委員会小委員会」があります。

そして、「非軍事航空および宇宙科学」や「通信」以外に「沿岸域管理」「高速道路の安全性」「内陸水路(建設を除く)の管理」「海洋、気象、大気活動」など様々な規則の立案を行っています。

連邦通信委員会とは

連邦通信委員会(Federal Communications Commission、FCC)は、米国政府の独立機関(Independent agencies of the United States government)です。1934年通信法に基づき設立され、米国の国内で発信するラジオ、テレビ、電信、電話、衛星、ケーブル、ワイヤレス、インターネットを含むすべての通信を規定、管理していいます。また、規則の制定以外に、事業者に対する免許交付、更新、または法律違反の罰則を下す裁定も行っています。アメリカの行政機関ですが、大統領を頂点とする行政府に属さず、国民の代表である議会が責任を負う機関です。

関連する法の動向

2015年11月、米国は商業宇宙打ち上げ競争力法(United States Commercial Space Launch Competitiveness Act、CSLCA)を施行し、「民間による商業宇宙打ち上げおよび地球への再突入の計画や実行を奨励および促進すること」を明確に示しました。この法律には宇宙資源に対する占有、所有、輸送、使用および売却についての私人(民間企業)の権利を認める内容が含まれたため、この年より宇宙開発への民間企業による本格参入の時代がはじまったと言えます。

日本においては、2021年06月15日に、民間企業が宇宙空間で採取した資源について国として所有権を認めることを定めた宇宙資源法(宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律)が国会で成立し、2021年06月23日に公布、2021年12月23日より施行されています。

今回の「打ち上げ通信法」の背景

現行法では、米国から民間企業がロケットを宇宙へ打ち上げる商業ミッションにおいて、打ち上げ中にロケットと通信するために、政府所有の周波数帯を使用しなければなりません。使用において、民間企業はFCCに事前申請を行い、特定の周波数帯を使用する一時的権限を得る必要がありました。この現行法の下で、2021年06月28日、FCCは、商業宇宙船の打ち上げおよび再突入の際に使用する2200~2290メガヘルツの周波数帯の民間への「二次割り当て」方法を最終規則としていました。

今回の「打ち上げ通信法」の内容

今回の法案は、FCCに対し、以下の5点を含む規則の作成などの行動を要求しています。

(1)商業ミッションにおける宇宙船打ち上げおよび再突入のため、周波数への追加アクセスに関する規則を作成、採択し、関連する規則制定活動(例えば、技術仕様や資格要件を定めることなど)を完了する。

(2)打ち上げのための特定の周波数(2200~2290メガヘルツ)を民間企業に割り当てる。

(3)1つまたは複数の連邦または民間の発射場または再突入場において、複数の商業船とそれにつなぐ民間会社が特定の周波数を使用することを許可する。

(4)周波数へのアクセス申請の電子的提出および処理プロセスの合理化を行う。

(5)上記(4)の申請の審査速度を向上させるため、米国電気通信情報局(National Telecommunications and Information Administration)との調整を行う。

この法律の下で新たな規則が作成された場合、今後商業ミッションを行う民間企業は、特定の周波数をより使いやすくなることが期待されます。

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