EU|食品接触材料中のBPAを禁止する規則

FCMにBPAは禁止へ

2024年12月31日、EU官報にて、食品接触材料(FCM)中にビスフェノールA(BPA)やその塩、誘導体を使用することを禁止する規則が公布されました。今回の規則は、「食品接触プラスチック材料および成形品に関する規則(EU) No 10/2011」を改正する内容となっています。

概要・背景

■ 接着剤、ゴム、イオン交換樹脂、プラスチック、印刷インク、シリコン、ワニスおよびコーティングの食品接触材料または成形品の製造におけるBPAやその塩、誘導体の使用は禁止。同様に、有害ビスフェノール類の使用も禁止。

■ また、BPAを使用して製造された食品接触材料または成形品の上市も禁止。同様に、有害ビスフェノール類を使用して製造された食品接触材料または成形品の上市も禁止。

■ 他のビスフェノール又はビスフェノール誘導体を使用して製造された食品接触材料及び成形品は、残留BPAを含むことも禁止。

■ 特定条件下での適用除外や、認可制度も導入されている。

■ その他遵守宣言や報告義務など、各種要件が規程されている。

■ 遵守対応のための移行期間は、原則、2026年07月20日までとなっており、特定用途に関する細則などが細かく設定されている。

参考情報

■ Commission Regulation (EU) 2024/3190

食品接触プラスチック材料および成形品に関する規則とは?

食品接触プラスチック材料および成形品に関する規則(EU) No 10/2011は、食品と接触することが意図されたプラスチック材料及び成形品は、有害物質を食品に移行させる可能性があり、人 の健康に対するリスクとなる可能性があるため、それを規制することを目的とした法令です。

規則では、そのような包装に使用される物質の移行制限値(migration limits)を導入し、食品の安全性を確保するための使用条件を定めています。

■ 食品接触プラスチック材料および成形品の製造と販売に関する要件を規定しており、食品接触材料及び成形品規則(EC) No 1935/2004に定められた一般的な規定を補完する位置づけとなっている。

■ プラスチック材料及び成形品の製造に意図的に使用できる物質をリストで管理(モノマー、添加剤(着色剤を除く)等)

■ EUで対象のプラスチック材料及び成形品を上市するためには、規則(EC)No 1935/2004に定められた使用、表示及びトレーサビリティに関する要件や、規則(EC) No 2023/2006に規定されるGMP基準の遵守のほか、次の内容の遵守も求められている。

- 製造者の組成に関する要件遵守および適合宣言の作成

- 附属書記載の移行限界値の遵守 など

目次

第1章 一般規程

第2章 組成要件

第1節 認可物質

第2節 一般要件、制限および仕様

第3章 特定の材料及び成形品に関する特定規定

第4章 適合宣言および文書化

第5章 コンプライアンス

第6章 最終規程

附属書1

附属書2

附属書3

附属書4

附属書5

附属書6

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