2023年12月28日、中国公安部・商務部・応急管理部・税関総署など六つの政府機関が共同で「γ-ブチロラクトンを含有する一部特定製品に対する管理措置の最適化に関する公告」を公布しました。同公告は2024年1月1日から実施することになります。
中国では、易制毒化学品の生産、取扱、購入、輸送及び輸入、輸出について分類管理及び許可制度を実行しています。易制毒化学品は3種類に分かれています。第1類は麻薬製造に使用できる主原料であり、 第2類と第3類は麻薬製造に使用できる化学配合剤です。
γ-ブチロラクトン(CAS:96-48-0)は2021年5月に、「易制毒化学品管理条例(445号令)」の第3類易制毒化学品に指定されています。これにより、γ-ブチロラクトン及びその混合物を輸出入するには、「両用物項と技術輸出入許可証」を事前に取得しなければいけません。それ以外、中国国内で取り扱うにも備案(届出)が必要となります。
γ-ブチロラクトンを含有する製品を「両用物項と技術輸出入許可証」なしで輸入したため、税関により処罰を受けたケースはしばしばあります。
今回の公告はタイトルの通り、γ-ブチロラクトンを含有する一部の製品(混合物)について、コンプライアンス義務の一部を免除にすることにしました。具体的には:
特定製品 |
γ-ブチロラクトン含有量 |
免除 [ 実施日 2024.1.1 ] |
フォトレジスト |
≤ 60% |
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ポリイミド配向液 |
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希釈剤 |
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感光性溶液 |
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反射防止膜生成液 |
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印刷用インク(クリーニングカートリッジおよびその他の消耗品を含む) |
≤ 20% |
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また、注意していただきたいのは、メチルベンゼン、アセトン、ブタノン、硫酸および塩酸という5種類の易制毒化学品に関して、製品中の含有量が下記の条件を満たした場合、「易制毒化学品の混合物」とみなされず、許可証の取得対象外となります。(商務部公告2007年第23号により)
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メチルベンゼン、アセトン、ブタノン、硫酸: 含有量 ≤ 40%
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塩酸: 含有量 ≤ 10%
転載元
REACH24Hコンサルティンググループ
■ 転載元:REACH24Hコンサルティンググループ (URL: https://reach24h.com/jp/)