解説 | ドイツ ― 製品安全法に関する第1次規則(電気機器の安全性に関する規則)(1. ProdSV)

HOME > 法令解説 > 解説 | ドイツ ― 製品安全法に関する第1次規則(電気機器の安全性に関する規則)(1. ProdSV)
法令の情報時期:2021年7月 統合版 ページ作成時期:2025年11月

目的

目的

この規則はいわゆるEU低電圧指令(『特定の制限電圧内での使用のために設計された電気機器の市場への供給に関する加盟国の法律の整合に関する2014年2月26日付欧州議会及び理事会指令 2014/35/EU』)のドイツ国内における実施を目的とする。

概要

概要

【趣旨】この規則は、市場に流通する電気機器が、人、家畜、財産の健康と安全を高いレベルで保護するための要件を満たすよう制定されたEU低電圧指令をドイツ国内で実施するための規則である。また、2021年7月に改正されている。

【適用範囲】この規則は、市場に供給される新品の電気機器のうち、交流の場合は50~1,000V、直流の場合は75~1,500Vの定格電圧で使用するように設計された電気機器に適用される。

【主な要件】電気機器は、以下を満たしたもののみが上市を許される。

  1. EU低電圧指令(2014/35/EU)附属書Ⅰに定められた安全目標に適合している。
  2. EUにおける最先端の安全技術に従って製造されている。
  3. 適切に設置、保守され、意図されたとおりに使用される場合、人、家畜、ペット、または財産の健康と安全を危険にさらすことがない。

【罰則】第19条1項に規定する故意の行為を執拗に繰り返したり、故意の行為によって他人の生命や健康、財産を危険にさらしたりする者は、製品安全法第29条に基づいて処罰される可能性がある。

注目定義

■ 「EU適合宣言書」(EU-Konformitätserklärung)

『特定の制限電圧内での使用のために設計された電気機器の市場への供給に関する加盟国の法律の整合に関する2014年2月26日付欧州議会及び理事会指令 2014/35/EU』第15条に規定された宣言書。

■ 「整合規格」(Harmonisierte Norm)

『欧州標準化に関する2012年10月25日付欧州議会及び理事会規則(EU)1025/2012』 第2条1項c号の意味における整合規格。

■ 「製造業者」(Hersteller)

電気機器を製造し、または電気機器の開発もしくは製造を依頼し、自らの名称または商標でその機器を販売する自然人または法人をいう。

■ 「技術仕様書」(Technische Spezifikation)

ある電気機器が満たさなければならない技術的要件を規定した文書。
(備考:上記以外の用語については2021年7月27日付製品安全法第2条の各定義が適用される。)

適用除外(対象外・猶予・免除等)

制限、限定

この規則は以下には適用されない。

  • 爆発性雰囲気で使用する電気機器
  • 放射線および医療用電気機器
  • 貨物・乗客用エレベーターの電気部品
  • 電気メーター
  • 家庭用プラグとコンセント
  • 電気柵コントローラー
  • 電気機器への無線干渉
  • 加盟国が参加する国際機関が策定した安全規定に準拠した、船舶、航空機、鉄道で使用するための特殊な電気機器
  • 専門家向けにカスタム構築された評価モジュールで、専門家によって研究開発施設でのみ、研究開発目的のみに使用されるもの

事業者が注意すべき内容

本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。
ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
17

【製造業者の一般的義務(第7条)】

  • 電気機器を市場に投入する際には、当該電気機器が必ず第3条に定める安全要件に従って設計及び製造されているようにすること。
  • EU低電圧指令(2014/35/EU)の規定に従って技術文書を作成し、適合性評価手続きを実施した電気機器でなければ上市してはならない。安全要件への適合が実証されれば、EU 適合宣言書を作成し、製品にCE マークを貼付する。
  • 電気機器を市場に投入してから 10 年間、技術文書および EU 適合宣言書を保管する。
  • 量産にあたっても製品が本指令に適合し続けるための手順を確実に整備し、設計または特性の変更や、各種規格、またはその他の技術仕様の変更を適切に考慮する。
  • 自らが上市した製品に関連するリスクがあれば、流通している機器のサンプルテストを実施し、調査・記録を行うと共に、このようなモニタリングに関して販売業者に通知する。
  • 自ら上市した電気機器がこの規則に適合していないと考えられる場合、直ちに適合のための措置を講じると同時に、必要に応じて製品を回収する。さらに、当該電気機器がリスクを呈する場合は、当該製品を流通させた加盟国の管轄当局に対し、その詳細を直ちに通知する。
12

【表示および情報提供に関する製造業者の特定義務(第8条)】

  • 市場に投入する電気機器または包装もしくは添付文書に、識別を可能にする型式番号、バッチ番号、シリアル番号等を付記する。
  • 電気機器または包装もしくは添付文書には製造業者の名称、登録商号または登録商標、および連絡先となる郵便住所を、エンドユーザーならびに市場監視当局が容易に理解できる言語で記載する。
  • 電気機器には取扱説明書と安全関連情報をドイツ語で必ず添付する。
  • 各国当局より正当な要請があれば、製品の適合性を証明する書類を提供する義務がある。また当局の要請に応じて、自らが上市した電気機器によってもたらされるリスクを除去するための措置に協力しなければならない。
資格、認定

【認定代理人の義務(第9条)】

製造業者は、書面による委任によって、認定代理人を任命することがきる。

認定代理人は製造業者から受領した委任状に指定された業務を遂行するが、製造業者は委任に際して少なくとも以下の業務を遂行する権限を与える。

  • 電気機器が市場に投入されてから 10 年間、第7条3項に定めるEU 適合宣言書および技術文書を保管する。
  • 市場監視当局に対し、第8条5項に定める電気機器の適合性を証明するために必要なすべての情報と文書を提供する。
  • 市場監視当局の要請に応じて、任務の対象となる電気機器によってもたらされるリスクを排除するために講じられるあらゆる措置に協力する。

ただし、第7条1項に規定する義務及び第7条2項に規定する技術文書を作成する義務は委任できない。

4

【輸入業者の一般的義務(第10条)】 

  • 適合した電気機器のみを市場に投入する。
  • 製品の上市前に、製造業者が適切な適合性評価手続を実施していることを確認する。また、製造業者が技術文書を作成し、電気機器にCEマークを付し、必要な文書をドイツ語で添付していること、第8条1項および2項に定める要件を遵守していることを確認する。
  • 電気機器が第3条に定める安全目標に適合していないと考える場合は、当該電気機器が適合するまでは、これを市場に投入してはならない。
  • 電気機器が自らの責任下にある間は、その保管または輸送条件によって安全目標への適合が損なわれないようにする。
  • 製品に関連するリスクがあれば、流通している機器のサンプルテストを実施し、調査・記録を行うと共に、このようなモニタリングに関して流通業者に通知する。
  • 自ら市場に供給した電気機器がこの規則に適合していないと考えられる場合、直ちに適合のための措置を講じると同時に、必要に応じて製品をリコールする。さらに、当該電気製品がリスクを呈する場合は、製品を上市したEU加盟国の市場監視当局に対しその詳細を直ちに報告する。
文書登録、文書管理、文書作成

【表示および情報提供に関する輸入業者の特定義務(第11条)】

  • 上市に際しては電気機器、包装または添付文書に、輸入業者の名称、登録商号または登録商標および連絡先住所を記載する。連絡先住所は上市先市場国のエンドユーザーおよび市場監視当局が容易に理解できる言語で記載すること。
  • 電気機器の上市後 10 年間、 EU 適合宣言書のコピーを保管し、市場監視当局の要請に応じて技術文書を提供できるようしておく。
  • 市場監視当局からの正当な要請があれば、電気機器のこの規則への適合性を証明するために必要なすべての情報及び文書をドイツ語または当該市場監視当局が容易に理解できる言語で提出しなければならない。さらに、当該当局の要請に基づき、自らが市場に供給した電気機器によってもたらされるリスクを除去するために講じられるあらゆる措置に協力しなければならない。
6

【流通業者の義務(第12条)】

  • 電気機器を上市する際は、本規則の要件に十分な注意を払う。
  • 上市前に、電気機器にCEマークが貼付されていること、必要な文書が添付されていること、電気機器にドイツ語で書かれた取扱説明書や安全情報が添付されていること、製造業者と輸入業者がそれぞれ本規則に定められた要件を遵守していることを確認しなければならない。
  • 電気機器が本規則の要件に適合していないと判断した場合、当該電気機器が適合するまでは、当該電気機器を市場に提供してはならない。さらに、当該電気機器がリスクを呈する場合には、その旨を製造業者または輸入業者ならびに市場監視当局に通知しなければならない。
  • 電気機器が自らの責任下にある間は、その保管または輸送条件によって第3条の要件への適合が損なわれないようにする。
  • 自ら市場に供給した電気機器がこの指令に適合していないと考えられる場合、直ちに適合のための措置を講じると同時に、必要に応じて製品をリコールする。さらに、当該製品がリスクを呈する場合は、製品を上市した加盟国の管轄当局に対しその詳細を直ちに報告する。
  • 各国管轄当局からの正当な要請があれば、電気機器の本規則への適合性を証明するために必要なすべての情報及び文書を提出しなければならない。さらに、当該当局の要請に基づき、自らが市場に供給した電気機器によってもたらされるリスクを除去するために講じられるあらゆる措置に協力しなければならない。
13

【製造業者の義務が輸入業者や流通業者に適用される場合(第13条)】

輸入業者または流通業者は、自らの名称または商標で電気機器を市場に投入する場合、または本規則への適合の影響を及ぼすような方法で既に市場に投入されている電気機器を改造する場合、製造業者とみなされ、第7条および第8条に基づく製造業者としての義務を負う。

目次

第1章 総則

第1条 適用範囲

第2条 定義

第3条 市場への供給

第4条 整合規格に基づく適合性の推定

第5条 国際規格に基づく適合性の推定

第6条 国内規格に基づく適合性の推定

第2章 各事業者の義務

第7条 製造業者の一般的義務

第8条 表示および情報提供に関する製造業者の特定義務

第9条 製造業者の認定代理人

第10条 輸入業者の一般的義務

第11条 表示および情報提供に関する輸入業者の特定義務

第12条 流通業者の義務

第13条 製造業者の義務が輸入業者や流通業者に適用される場合

第14条 取引先事業者に関する情報提供

第3章 市場監視

第15条 各事業者による是正措置

第16条 市場監視当局による暫定措置

第17条 適合しているがリスクを呈する電気機器

第18条 形式上の不適合

第4章 規則抵触、違法行為および最終条項

第19条 規則抵触

第20条 違法行為

第21条 経過規定

第22条 発効、廃止

基礎情報

法令(現地語)

Erste Verordnung zum Produktsicherheitsgesetz (Verordnung über elektrische Betriebsmittel – 1. ProdSV)

法令(日本語)

製品安全法に関する第1次規則(電気機器の安全性に関する規則)(1. ProdSV)

公布日

2016年3月17日

所管当局

連邦労働社会省

作成者

株式会社先読

この続きは先読会員になるとお読みいただけます。

ログインして続きを読む
Page Top