乗用車と小型トラック以外に大型車にもAEBシステムを義務付ける規則制定案の通知
2023年6月22日、米国運輸省(DOT)の高速道路交通安全局(NHTSA)と連邦自動車運送業者安全局(FMCSA)は、大型車両に重大な追突を避けるための自動緊急ブレーキ(AEB)システムを搭載しなければならない規則制定案の通知を発表しました。ここでは「背景」「内容」について記事になっています。
背景
2022年1月、米国運輸省(Department of Transportation、DOT)は、自動車事故による死亡者と重傷者の数を減らすために国家的なロードマップである国家道路安全戦略(National Roadway Safety Strategy、NRSS)を発表しました。
現在DOTはNRSSにおける次の段階である行動喚起キャンペーンを開始し、すでに米国の道路安全問題の範囲と規模、および最終的に道路での死亡者数をゼロにする方法をデータの視覚化などを行って強調した1年間の進捗レポートを発行しています。
その他、同省は「危険度の高い道路に関する利用者のための安全評価を作成」「道路の安全性を高める設計モデルへの移行に関する報告書の作成」「リアインパクトガードに関する最終規則の発行」「統一交通管制装置に関するマニュアルの規則制定の取り組みを進め、25,000を超える一般からのコメントを分析」「自動車のスピードリミッターに関する規則制定案の事前補足通知の発行」「自動運転システムや先進運転支援システムの導入時に発生するかもしれない衝突に関するデータを収集するための一般命令を発行」を行いました。
また2023年5月31日には、乗用車と小型トラックに自動緊急ブレーキ(automatic emergency braking、AEB)と歩行者用AEBシステムを要求する規則制定案の通知を行い、これら自動車の自動車同士の衝突もしくは歩行者への衝突事故を減らす努力を続けています。
AEBシステムは、連携する複数のセンサー技術を使用し、衝突が差し迫った状況を自動車が検出できるシステムです。さらに、運転手がブレーキをかけていない場合には自動的にブレーキをかけ、ブレーキが十分でない場合には必要に応じて強くブレーキをかけてブレーキ操作を補うシステムが含まれています。
道路交通安全局(Transportation’s National Highway Traffic Safety Administration、NHTSA)では、「AEBのような先進運転支援システムには、人命を救う力がある」と考え、様々な規則に取り込むことで、「米国人に損害を及ぼす予防可能な交通事故という悲劇を減らし、最終的にはゼロすることで、米国の道路の安全性を向上させる」ことを考えています。
連邦自動車運送業者安全局(Federal Motor Carrier Safety Administration、FMCSA)では、「DOTのNRSS において、AEBシステムの基準の確立は重要な要素の1つである」と考え、「AEBシステムの技術開発は、商用車の衝突削減戦略プログラムの有効性を高め、道路の死亡者を減らすことができる」と考えています。
内容
今回の通知に先立ち、NHTSAとFMCSAは、交通安全に関する団体、業界の代表者、その他の関係者からの意見をフィードバックして内容に取り入れました。
超党派インフラ整備法(Bipartisan Infrastructure Law)に基づいて義務付けされた内容を満たすこの規則案では、大型トラックやバスなど車両総重量が10,000ポンド(約4.5トン)を超える車両を「大型車両」と定義し、乗用車や小型トラックにAEBシステムを義務付ける規則といくつかの点で共通の提案をおこなっています。具体的には、今回提案された基準では、大型車は低速(時速6マイル)と高速(時速約50マイル)の状況で、作動・効果を示すAEBシステムの搭載が必須となります。
NHTSAの統計によると、大型車が原因となっている追突事故は年間約6万件発生しています。NHTSAは、この規則案が実施されると、年間約2万件の追突事故を防ぎ、100名以上の人命を救い、約9千人の負傷を防ぐことができると推定しています。
通知から60日の間、規則に対する意見募集が行われます。
参考
NHTSAとFMCSA、大型車に自動緊急ブレーキシステムを義務付ける新たな安全基準を提案
https://www.nhtsa.gov/press-releases/heavy-vehicles-automatic-emergency-braking-proposed-rule
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