ICAO附属書16の内容に整合
2022年04月12日、中国民用航空局は、「タービンエンジン航空機の燃料排出量及び排気ガス規制の改正案」を公表し、意見募集を開始しました。
航空機の排ガスについては、国際民間航空機関(ICAO)が事務局を務める国際民間航空条約の附属書16(ICAO附属書16)に基準が設けられており、批准等を行っている各国が、それぞれ国内法で関連法令を整備しています。中国においても同様で、今回の改正案は、ICAO附属書16との整合性を図る内容となっています。
背景
中国の「タービンエンジン航空機からの燃料の排出及び排ガスに関する規則(涡轮发动机飞机燃油排泄和排气排出物规定)」(CCAR-34)は、民間航空用タービンエンジン及びタービンエンジンを搭載した航空機からの燃料の排出及び煙、窒素酸化物、炭化水素、一酸化炭素などの気体の排出に関する要件を定めたもので、2002年3月20日の公布以来、民間航空エンジンの耐空証明を指導する重要な役割を担うものとして位置付けられています。
CCAR-34のガス状排出物に関する現行の排出基準は、ICAO附属書16のCAEP/2レベルに相当します。(※CAEP=航空環境保護委員会)現在の附属書16ガス排出基準は、一般に、より厳しいCAEP/8要件を満たしており、不揮発性粒子状物質排出基準は、すでにCAEP/11要件を満たしているとされています。そのため、ICAOのAnnex16の要求事項に沿うように、現行のCCAR-36を改訂する必要があるとされました。
改正概要
ICAO附属書16 Volume II及びIIIの最新の要求事項を参照し、以下の内容が提案されています。
■ ガス排出量の基準をCAEP/8レベルまで引き上げること
改定後、炭化水素、NOx、COなどのガス状排出物の排出基準は、附属書16、Volume II の最新の要求事項を満たすことになると説明されています。
■ ターボシャフトエンジンの燃料排出規制を追加
現行のCCAR-34にはターボシャフト・エンジンの燃料排出要件は含まれていませんが、ICAO附属書16にはターボシャフト・エンジンの燃料排出要件が含まれています。この改正により、当該エンジンの燃料排出要件が追加され、本改正決定の発効日において、使用中の新型ターボシャフト・エンジン及びその搭載航空機並びにその後製造される航空機に適用範囲が設定される見込みとなっています。
■ nvPM 排出要件の追加
nvPM規格は、2018年にICAOのCAEP/10が附属書16「環境保護」を変更した際に導入されたものです。その後、ICAOは2020年にnvPMの評価要件をさらに厳しくし、CAEP/11の基準に更新しています。
nvPM は新たな汚染物質排出ではなく、現行の CCAR-34の煙(SN)と対応する部分があるとされていますが、今回の改訂では、nvPM の最新の CAEP/11 排出基準を取り入れています。
同時に、亜音速ターボジェット・ターボファンエンジンの煙(SN)排出要件の適用範囲を、ICAOの要求事項に合わせて、本改正の発効日以降2023年1月1日までに製造された全てのエンジン、及び2023年1月1日以降に製造された定格推力が26.7kN未満のエンジンに調整していると説明されています。
■ 航空機のCO2排出量規制の強化
ICAOは2017年7月に航空機のCO2排出量に関する要求事項を定めた附属書16、Volume IIIを発行し、2020年にVolume IIIを改訂しています。本改正は、現在更新されているICAO附属書16、Volume IIIの内容を参照し、航空機の二酸化炭素排出要件を取り入れるものとして位置付けられています。
参考
■ 中国民用航空局关于修改《涡轮发动机飞机燃油排泄和排气排出物规定》的决定(征求意见稿)公开征求意见的通知/中国民用航空局
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