EU|「ドローン戦略2.0」の意見募集

「ドローン戦略2.0」

2021年10月08日、欧州委員会は、「持続可能でスマートなモビリティ成長のためのドローン戦略2.0」について意見募集を開始し、2021年12月31日で締め切られました。この意見募集はアンケート形式のものとなっており、257件の回答のうち、およそ25%が企業からの回答でした。

ドローン戦略2.0

ドローン戦略2.0の検討については、2021年06月から開始されており、その背景には2020年12月に公表された「欧州グリーンディール」における「持続可能でスマートなモビリティ戦略」があります。当該戦略では、2022年にドローン戦略を策定することが見込まれており、ドローンの活用は、欧州のデジタル戦略の目標に貢献する多くの企業のデジタルトランスフォーメーションに大きく貢献するとされています。また、この重要な技術分野における民間と防衛の相乗効果を促進することは、これらの目標を達成するための重要な手段となると位置づけています。

2014年と2015年に欧州委員会は、「民間航空の新時代に関するコミュニケーション」と「欧州の航空戦略」をそれぞれ採択し、空域へのドローンの統合を成功させ、この産業とドローンが可能にするサービスやアプリケーションの発展には、安全性が極めて重要であることを強調していました。

他方で、ドローンが社会に受け入れられるためには、安全性以外にも様々な問題に対処しならず、新しいビジネスモデルや技術を含め、航空産業がグローバル市場で繁栄し、競争力を維持できるような規制の枠組みが必要と指摘されています。

航空戦略では、EU域内でのドローン運用を安全に発展させるための基本的な法的枠組みを確立し、ドローン運用を可能にするより詳細なルールや業界標準の策定を準備することが目標に掲げられており、この規制の枠組みは現在、ほぼ整備されているとされています。

■ 無人航空機システムおよび無人航空機システムの第三国の運用者に関する委任規則(2019年)
■ 無人航空機の運用のための規則と手続きに関する実施規則(2019年)
■ U-Space(ドローンの空域交通の管理)の規制枠組み(2021年04月)

加えて、新しいサービスがEU域内市場で繁栄できるようにするための規制と実現の枠組みの評価が必要であり、高周波通信、人工知能、高度なセンサー、電源の改善などの関連技術が新たな展望を開いているため、EUレベルでさらなる新たな行動が必要になる可能性があることに言及されています。さらに、カスタマイズされたドローンが違法な目的に使用される可能性があることにも対処する必要があることにも触れられています。

欧州におけるドローンの活用・検討状況

2021年06月に公表された開始影響評価書では、ドローンは、農業、建設、監視、撮影、ヘルスケア、エネルギー、環境、公共の安全、セキュリティなど、データを必要とする経済分野(EUデータ戦略)において、日常的なツールとして使用されており、将来のビジョンとして、コミュニケーションハブのプラットフォームや、天候や汚染の監視などにドローンを使用することなどが事例として挙げられています。さらに、輸送分野では、すでに多くの国で配達にドローンを使用する実験が行われており、欧州の旅客輸送においても、今後数年以内に最初のパイロット試験が行われる予定であるとされています。

2015年に策定された既存の戦略は、このような新たな展開に追い越されており、EUレベルで、この分野の将来の全体的な発展のための前向きなビジョンを提供する新たな戦略が必要とされているとのことです。

 

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