2023.06.07
EU|欧州議会専門委員会、産業排出指令(IED)改正案を採択
機関間交渉へ一歩前進
2023年05月24日、欧州議会は、専門委員会である環境・公衆衛生・食品委員会(ENVI)が、産業排出指令(IED)の改正案を採択したことを報じました。この後、07月の本会議において採択されれば、EU理事会との機関間交渉が開始される見込みです。
概要
■ 対象となる施設は、登録だけが義務付けられている一部の農場を除き、各国当局から許可証を取得した場合のみ操業が可能。
■ 許可証の改訂や新しい許可条件を設定する際に、いわゆる「利用可能な最善の技術」(BAT)に基づき、汚染物質の排出制限値をさらに下げることを国家当局に要求。
■ ENVIは、IEDを採取産業施設(鉱山)、大規模な電池製造施設(電池モジュールと電池パックの組み立てのみを行う施設を除く)、大規模な畜産施設、さらに養豚場や養鶏場にまで拡大するという欧州委員会の提案を支持。
■ 畜産農家については、200以上の家畜単位(LSU)を持つ養豚場や養鶏場、300LSU以上の畜産農場を含める方針へ。また、2種類以上の家畜を飼育している農場については、250LSUを上限へ。但し、広範囲に動物を飼育している農場を除外することを提案。
■ 規制対象施設の許可、運営、管理に関する透明性、市民参加、司法へのアクセスを高めることにも賛成。
■ EU-PRTRは、市民がすべてのEUの許可と地域の汚染活動に関するデータにアクセスできるEU産業排出ポータルに
産業排出指令
産業排出物に関する指令(産業排出指令、産業排出物指令、IPPC(統合汚染防止管理)指令、指令 2010/75/EU)は、高いレベルの環境保護を実現するために、大気、水質、土地への産業廃棄物の排出を防止、またはそれが実行不可能な場合は削減するための規定を定めるものです。
指令が対象としている産業分野は、エネルギー、金属生産および加工、鉱物、化学物質、廃棄物管理、パルプ・紙製造、食肉処理場、鶏や豚の集中飼育など、その他の分野です。
■ 指令の対象となる施設はすべて、利用可能な最善の技術(BAT)を適用して汚染を防止・削減しなければならず、効率的なエネルギー使用、廃棄物の防止と管理、事故を防止してその影響を抑えるための対策に取り組まなければならない。
■ 設備は、許可証を所持している場合のみ稼働でき、そこに定められた条件を遵守しなければならない。
■ 許可条件は、欧州委員会が採択したBATの結論に基づいている。BATは分野別に整備されている。
■ 排出規制値は、汚染物質の排出量がBATの使用に関連するレベルを超えないことを保証するレベルで設定されなければならない。但し、それが環境上の利益と比較して不釣り合いなコストをもたらすことが証明された場合はこの限りではない。
■ 国家機関は、設備の定期的な検査を実施することが義務付けられている。
■ 指令は、特定の部門に対する最低要求事項を個別の章で定めている。
■ 指令は、従来存在した7つの指令(総合汚染防止管理(IPPC)指令(指令2008/1/EC)、大型燃焼プラント指令(指令2001/80/EC)、廃棄物焼却指令(指令2000/76/EC)、溶剤排出指令(指令1999/13/EC)、二酸化チタンに関する3指令(78/176/EC、82/883/EC、92/112/EC))の廃止・代替を行うものとして登場した。
参考
■ ENVIレポート/欧州議会
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